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マカロンはマカロン / 近藤史恵(東京創元社)
個人的な評価 ☆☆☆☆
下町の小さなフレンチ・レストラン、「ビストロ・パ・マル」は、
スタッフ四人、カウンター七席、テーブル五つ。
シェフ三舟さんの気取らない料理と、身も心も温めてくれるヴァン・ショーは大人気。
でも、実はこのシェフ・・・、
客たちの持ち込む不可解な謎を鮮やかに解く名探偵でもあるのです。
絶品料理の数々と極上のミステリを味わえるシリーズ第3弾!!
(感想)
小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」シリーズの第3弾です。
自分はフレンチには詳しくないから、
1つ1つの料理をいまいちうまくイメージできないのがもったいなくはありますが、
あまり深く考えずに気楽に読めるミステリーなのでこのシリーズは気にいっています。
恋の切なさや家族の絆を描くあたたかいお話もありましたが、
人を騙すことに「パ・マル」の料理を利用するお客さんが出てくるような
読んでいて後味の悪い話の方が強く残りました。
仕事だから口出しはできないし、割り切らなきゃいけない。
こういうのはお店の人にとってもつらいだろうなぁ。
でも、読者のそのイヤ〜な感情も「パマル」の温かな雰囲気と料理が癒してくれます。
そのへんのバランスの良さもこの作品の魅力なのでしょうね。