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# 小さないじわるを消すだけで
2014.12.24 Wednesday
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評価:
ダライ・ラマ14世,よしもと ばなな
幻冬舎
¥ 1,296
(2014-10-22)
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小さないじわるを消すだけで / ダライ・ラマ14世 × よしもとばなな(幻冬舎)
評価 ☆☆
生きにくさや孤独は、手放せる。
“ノーベル平和賞受賞の宗教家”と“人々の心を癒し続ける小説家”による、
決定的人生論。
穏やかな心で良い人生を生きるための希望に満ちた金言集。
よしもとばななさんのファンなので購入しました。
しかし正直、これならばばななさんの小説の方がずっと気づきや実りがあるように感じます。
あっという間に読めるこの薄さで1200円は高い。
お値段に見合うほどの内容とは思えず、その点がとにかく残念でした。
「小さないじわる」。
どの程度の事をいじわるだと捉えられてしまうのかは人それぞれだけど、
たとえば腹が立った時でもすぐに怒りを言葉や態度に表わさずに、
まず自分の中で一拍置いてみる。
それだけでもずいぶんと冷静になれるし、さらに気分が悪くなるような状況も回避できるかもしれない。
何事も心がけひとつなのかもしれないなと感じました。
どんな状況でも慈悲の心って大事ですね。
ほんと、すべては小さいことの積み重ねなんだなぁ。
私自身が熱心なよしもとばななファンだということもあるかもしれませんが、
ダライ・ラマ14世よりも、ばななさんの言葉の方が胸に響きました。
後半よりも前半が面白かったと感じたのもそのせいだと思います。
# 星野源対談集1
2014.12.24 Wednesday
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評価:
星野 源
マガジンハウス
¥ 1,620
(2014-12-18)
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星野源対談集1 / 星野源(マガジンハウス)
評価 ☆☆☆☆☆
音楽家・俳優・文筆家の星野源が雑誌POPEYEで連載していた対談が『星野源/雑談集1』としてついに書籍化!
連載時とは違い大幅に編集を“加えず"、
テープに収録された生の会話そのままのグルーヴを追求した大ボリュームのフルバージョン。
雑談ってこんなにも楽しい。
笑福亭鶴瓶(落語家)
ケンドーコバヤシ(お笑い芸人)
小島秀夫(ゲームデザイナー)
宇多丸(ミュージシャン)
みうらじゅん(漫画家)
塚本晋也(映画監督)
三木聡(映画監督・演出家)
山下和美(漫画家)
小野坂昌也(声優)
武本康弘(演出家)
西川美和(映画監督・脚本家)
レイザーラモンRG(お笑い芸人)
読者が星野さんや雑談相手をどの程度知り、
興味を持っているのかによって感想も大きく違ってくるのは当然のこと。
私としてはたしかに知らない分野の方の部分はまいちピンと来ないところもありましたが
いかにも星野源さんらしい人選だったので、
ファンとしてとても楽しめました.+.(♥´ω`♥)゜+.゜
「対談」ではなく、「雑談」なのが肝ですな。
雑談なのでこれといったテーマもなく、話はどんどんズレていき、
ほんとにただ居酒屋で隣に居合わせた人達の話に耳を傾けているような感じ。
それにしても・・・誰と何を話してたって必ず下ネタの方向へいくのはどういうことなの、源?wwww
特によかったのはケンドーコバヤシさんとの雑談。
何度も爆笑してしまったのはもちろんだけど、
「真夜中は別の顔の逆バージョン」なケンコバさんの素顔が感じられたし、
レイザーラモンRGさんとのエピソードは胸に熱い物がこみあげて来ました。いい話し〜♪
飾らないふざけているような会話の中にこそ、
その人の本質的な部分が出てくるものです。
意外に学びの多い本でもありました。
# キャプテンサンダーボルト
2014.12.15 Monday
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評価:
阿部 和重,伊坂 幸太郎
文藝春秋
¥ 1,944
(2014-11-28)
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JUGEMテーマ:
小説全般
キャプテンサンダーボルト / 阿部和重・伊坂幸太郎(文藝春秋)
評価 ☆☆☆☆☆
小学生のとき、同じ野球チームだった二人の男。
二十代後半で再会し、一攫千金のチャンスにめぐり合った彼らは、
それぞれの人生を賭けて、世界を揺るがす危険な謎に迫っていく。
東京大空襲の夜、東北の蔵王に墜落したB29と、
公開中止になった幻の映画。そして、迫りくる冷酷非情な破壊者。
すべての謎に答えが出たとき、動き始めたものとは――
阿部和重さんの小説は全部読んでいます。
伊坂幸太郎さんも読んでないのは2,3冊しかないと思う。
要するにお二人とも私の大好きな作家。
この二人が合作を発表すると知った時はブワーッと鳥肌が立ちました。
私は山形在住。
仙台にもよく遊びに行くので、お二人の作品はどれも土地勘があります。
そういう意味でも楽しませてくれるお二人です。
1章ごとに執筆をバトンタッチしていき、
相手の書いた部分もどんどん手を入れるという形で書いていったらしいけど、
正直、どこをどっちが書いてるかは二人の作品を読みこんでいる私でも全然わかりませんでした。
でも、「ああ、このアイディアは絶対に阿部さんだ」「これは伊坂さんっぽい」っていうのは
なんとなくわかります。そういう箇所を見つけるのもファンにはたまりません。
文体は阿部さんが伊坂さんに合わせてる気がします。
そして、阿部さんが得意な「壮大な嘘っぱち」にノッテくれてる伊坂さんw
お互いがお互いの持ち味を活かし、譲り合いながら、いいところでまとめてる感じ?
そのバランスが絶妙です!
この二人がこんなに相性よかったなんて・・・これ読むまで気がつきませんでした。
疾走感と爽快感!最高のエンターテインメント作品でした。
最後の銀行の場面のハラハラ・ワクワク感といったらないっ!
今年は例年に比べると面白い本にあまり出会えず、不作の年と感じていたのですが、
年の瀬になりこんなに夢中になれる作品に出会えるとは!
今年のナンバー1かも(๑→ܫ←๑)
これぞ「終わりよければすべて良し」ですね。来年もいい本にたくさん出会えますよーに♪
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