# ファミリーツリー
2010.02.22 Monday
JUGEMテーマ:小説全般
● ファミリーツリー / 小川糸
● ポプラ社
● 1575円
● 評価 ☆☆☆
長野県穂高の小さな旅館で生まれた少年・流星は
「いとこおば」にあたる同い年の少女リリーに恋をし、かけがえのないものに出会う。
料理上手のひいおばあさん、リリーと拾った小さな犬・・・
ユニークな人たちと美しい自然に見守られふたりは少しずつ大人になっていく。
命のきらめきを描き出す、渾身の一作。
● ファミリーツリー / 小川糸
● ポプラ社
● 1575円
● 評価 ☆☆☆
長野県穂高の小さな旅館で生まれた少年・流星は
「いとこおば」にあたる同い年の少女リリーに恋をし、かけがえのないものに出会う。
料理上手のひいおばあさん、リリーと拾った小さな犬・・・
ユニークな人たちと美しい自然に見守られふたりは少しずつ大人になっていく。
命のきらめきを描き出す、渾身の一作。
(感想)
小川糸さんの全2作は雰囲気が好きで、応援したい作家さんです。
けど、今回はよしもとばなんさんさとか、瀬尾まいこさんだとか
他の作家さんに似た匂いを感じ、あまりオリジナリティを感じずかなり残念
はじめの50ページくらい読んでも作品の世界に入り込めなくてイヤな予感がしたけれど
最初の予感は的中。
小川さんの語りたいことはわかる。
大切なことに気づいてている人だと思う。
でも伝えたい思いが高まるばかりに欲張りすぎて空回りしてる。
はっきり、面白くはなかったです
主人公の流星は年に一回遊びに来る親戚の女の子リリーに恋をします。
初恋はやがて成就し、二人が大人になっても恋は続く。
恋を描きたいのか、命のきらめきを描きたいのかはっきりせず、
どっちつかずな印象・・・。
安曇野や沖縄の美しい自然の描写も美味しそうな食べ物も、
たくさんたくさん次から次へと出てきて、
あまりの忙しさにどれも体にジ−ンと沁みる余裕がなかった。
この作品のなかで突出して素晴らしいのは「菊さん」の存在。
素敵すぎて、それ故にあまりにキャラが際立ってしまっていて、
逆に浮いてしまった菊さんが可哀そう。
こういう生き方をしている人こそが本当の命の尊さや厳しさを知っている。
できれば、菊さんが主人公の作品も読んでみたい。
でも、小川さんは素敵なものを持っている人。
これからも応援します