隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# ラブコメ今昔

評価:
有川 浩
角川グループパブリッシング
¥ 1,470
(2008-07-01)
コメント:自衛隊ラブコメ第二弾!
JUGEMテーマ:恋愛小説
●ラブコメ今昔/有川浩
●角川書店
●1470円
●評価 ☆☆☆☆☆
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼の上官に情報開示を迫るのは、「奥様とのナレソメ。」
双方一歩もひかない攻防戦の行方は? 
乙女だっておっさんだってオタクだって人妻だって、恋がなければ生きてゆけない。
ベタ甘ラブに耐性のない方お断りの最強短編集



(感想)
「クジラの彼」に続く自衛隊ラブコメ短編集の第二弾。

ただ甘いだけじゃないですよ。
自衛隊という命を賭ける職業に就いているからこそ、
恋をするのも結婚するのも厳しさや問題がでてくる。
その難しさも描くシュガー&スパイスな作品ともいえます。
長期間会えないこともあるし、もしかしたら戦闘で命を落とすかもしれない。
「待つ側」の女性たちの覚悟も強くひたむきで、そんな感情もしっかり描かれています。

有川さんの作品を読んでときめいてる自分って
まだ乙女として大丈夫だよね〜と、なんだか安心できます。
ヘンな自信も与えてくれる有川作品

すべて読み終えた後に改めて表紙を見てみましょう
思わずニヤリとしちゃいますよ




●この本を好きな人におすすめなのは・・・・
クジラの彼/有川浩
| comments(0) | trackbacks(1) | 12:06 | category:    有川浩 |
# 真夜中の運動会

評価:
池永 陽
朝日新聞出版
¥ 1,890
(2008-07-04)
コメント:家族の物語
JUGEMテーマ:小説全般
●真夜中の運動会/池永陽
●朝日新聞出版
●1890円
●評価 ☆☆☆
階段から転げ落ちて入院していた祖父は退院してから一気に元気がなくなってしまった。
そんな祖父が語り始めたのは初恋の話。
祖父は小学校時代、大好きだったきよ子と運動会で走るのを楽しみにしていたが、
戦争がその夢を砕いてしまったという。
その告白を境に祖父はどんどんボケの症状を見せ始めるが・・・。




(感想)
主人公は高校3年生の男の子。
祖父の痴呆と介護、親の不倫問題と単身赴任など、
家庭が崩壊する主な原因となりうるものが彼の目の前に次々と
それに大好きな彼女と自分に言い寄ってくる簡単そうな女の子の間で心は揺れ、
とても受験勉強どころじゃない。
そんな頼りない主人公が成長していく過程を描く物語とも言えますね。

けど、主題になるうる要素がおおすぎて、どこがメインなのかわからない
描かれている問題にしても、あらゆる文学や映像作品で語りつくされる事柄ばかりで新鮮さがないんですよねぇ。
まぁ、ラストシーンはちょっとクサいもののホロリとさせられたからよしとするか。

きよ子ちゃんの壮絶な人生と玲子の強烈な過去だけが突出していて
作品自体のバランスが悪い気もする。
この二人の人生のあまりの凄さにサーッとひいていく自分がいた
ここまでの設定にする必要があるのか?

お年寄りがちょっとした怪我で入院したのをきっかけに、
自信をなくして引きこもってしまうというのは私の周りでも何人かいたのでそこはリアルに感じた。
年を取るということをしみじみ考えました。


最後に・・・ポテトフライポテトフライドリンクバードリンクバーってしつこい
なんでこんなことにこだわるのかがギモン
| comments(0) | trackbacks(0) | 13:29 | category:    池永陽 |
# 波打ち際の蛍

評価:
島本 理生
角川グループパブリッシング
¥ 1,365
(2008-07-31)
コメント:ゆっくりゆっくりの恋愛
JUGEMテーマ:恋愛小説
●波打ち際の蛍/島本理生
●角川書店
●1365円
●評価 ☆☆☆
主人公の川本麻由はかつての恋人からの暴力が原因でカウンセリングに通っている。
そこで知り合った年上の男性・蛍と親しくなるが、
恋に臆病になっている彼女はなかなか前に進めない・・・。
不器用で痛く、ゆっくりと進んでいくラブストーリー。
 


(感想)
丁寧に丁寧に、繊細な壊れやすいものをいたわるように描かれている。
久々に島本さんらしい透明感のある作品を書いてくれたように思います。

気持ちは間違いなく惹かれあっている。
でも、体がそれを受け付けられない。
近づきたいのに、近づけない・・・二人のもどかしさが手に取るように伝わります。

麻由を元カレから救った従兄弟のさとる君と、
揚げ物が大好きな紗衣子さんがすごーくいいキャラで素敵
紗衣子さんを表す表現に「大人の女性らしい気軽さ」っていうのがあったんだけど、
たしかに紗衣子さんみたいな肩の力の抜けた飾らない女性って素敵。
彼女にとっても憧れたのでした

うー、でも蛍って麻由の心が溶けていくのをゆっくりと待ってくれる優しい男なんだろうけど、
誕生日の日のあの行動はどう考えたってナシだし、
元カノたちとの関係にしたって今の彼女が不安になって当然。
さとる君が「あまりモテそうな人じゃない」って言ったたけど、
紗衣子さんの語る蛍像から察するに、この男ってなんか信用できないんだよね〜。嫌い。
大人なように見えてそうでもない気がする。
本当に麻由ちゃんを幸せにしてくれるの??
なんだか「ナラタージュ」の時にも感じた“男性の描き方が甘い”という弱点が
ここでもでてきちゃったように感じる。
でも、さとる君はほんとにいい男ですね
| comments(2) | trackbacks(1) | 12:51 | category:    島本理生 |
# 宿屋めぐり

評価:
町田 康
講談社
¥ 1,995
(2008-08-07)
コメント:「告白」を好きな人に読んでほしいです
JUGEMテーマ:小説全般
●宿屋めぐり/町田康
●講談社
1995円
評価 ☆☆☆☆☆
主の命により大権現へ大刀を奉納すべく旅をする鋤名彦名は、
巨大なわけのわからない虫のくにゅくにゅした体内に飲み込まれ、「偽」の世界にはまりこむ。
嘘つきに騙され、そして自分も人を騙しながらの嘘にまみれた壮絶な道中。
その苦行の果てに待ち受けるものは・・・。



(感想)
大好きな大好きな町田康さんの新作。
あー、面白かった

手にした瞬間から鳥肌が立つほど楽しみだった思えた本は久しぶり。
602ページの分厚さは傑作「告白」を彷彿とさせ、
この何ともいえない不気味な表紙も期待感を増します。
しかし恐ろしげなので表紙だけにとどまらず、1ページ開いて「ギャー
嫌な予感がして後ろの方からも開いてみるとさらに恐怖は襲う

主人公は徹底的にダメな人です。
人を騙し騙されて、調子にのるとやりたい放題で。
で、思い通りにいかないことには必ず誰かのせいにして言い訳をし、
自分の悪行を正当化しようとするとこなんかサイテーのクズね。
ほんとずーっとクズクズバカバカ思いながら読んでるんだけど、
でも、うまくいかないことを社会や他人のせいにしたりすることって誰にでもあるし、
そんな自分に気づいちゃうと主人公の心の葛藤も主の言葉も一つ一つが胸にしみて、
言い当てられたようなバツの悪い感じもある

ふざけた話のように思えるけど、たまにズシンとくることが書いてある。
こういうふうにとんでもない展開のおふざけの皮をかぶせて、
人の生きる道の確信的なとこをついてくるなんて町田康にしかできない技だ。
終盤は「生きるとは」「自分とは」と人生の本質とは何かを訴えかけるような
ずっしりとした重みのある、芯のしっかりした作品。

久々に寝食がおごそかになるほど読み応えのある本に出会いました



あのー、本編とは全然関係ないんだけど・・・、
作中に「布袋」という単語が出てきた時に思わず吹き出してしまいました。
あの騒動って今はどうなったんだろう。仲直りしたのかな?
あんなことがあったのに、あえて「布袋」という単語を使う町田康がたまらなく好き



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
告白/町田康


| comments(0) | trackbacks(0) | 12:33 | category:    町田康 |
# 東京バンドワゴン

評価:
小路 幸也
集英社
¥ 1,890
(2006-04)
コメント:ずっと見守りたくなるようなある家族の日常
JUGEMテーマ:小説全般
●東京バンドワゴン/小路幸也
●集英社
●1890円
評価 ☆☆☆☆
下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」。
狭い家に仲よく肩を寄せ合うように暮らすちょっと風変わりな四世代の大家族が、
転がりこんでくる事件を解決する。
おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。



(感想)
小路幸也さんの本の記事をここ最近、
よくのぞいているいくつかのブログで頻繁に見たので興味を持ちました。
初読みの作家さんです

東京の下町にある古書店「東京バンドワゴン」。
おじいちゃんを筆頭に四世代が暮らす大家族。
この仲のよい家族が周囲の人から持ち込まれる難問を解決していく物語。
・・・こう書くとミステリーっぽく思われるかもしれないけど、
どっちかというとほのぼのとした懐かしい香りの漂う家族の物語というかんじ。
物語の語り手は数年前に亡くなったおばあちゃん。
フワフワと漂いながら家族を心配しつつ見守っている。
その温かいまなざしが心地よくて、男性作家とは思えないくらい。

本の最初の方に登場人物の紹介があって助かりました。
もうとにかく登場人物が多いっ
家族だけでも多いのに、
各章にそれぞれいろんな人がごちゃごちゃと出てくるわ出てくるわ
んー、でもこの雑多な感じが下町っぽくていいのかな。
それでも読めたのはそれぞれのキャラがきちんと立っていて、
適材適所にキャラがいい味を出してるからなんだと思う。

今の日本にこんな生活を送っている家族はどのくらいいるだろう・・・。
当たり前の家族のカタチがそうじゃなくなってしまった現在だからこそ、
懐かしさもあってかとても楽しめました。

読後が気持ち良くて、この家族の日常をもっともっと見ていたいと思ったら・・・、
もう続編がちゃんと出てるんですね(しかも2冊も
今すぐ読むのはもったいないかな?
あー、でも読んじゃいたい




余談・・・。
今回からはじめて、JUGEMの管理者ページの新バージョンを使って投稿してみたんだけど、
さっぱりわからんえらく時間がかかりました
慣れなきゃな、慣れだ。




| comments(2) | trackbacks(0) | 11:38 | category:    小路幸也 |
# オロロ畑でつかまえて
オロロ畑でつかまえて
オロロ畑でつかまえて
荻原 浩
JUGEMテーマ:小説全般

オロロ畑でつかまえて/荻原浩
集英社
1470円
評価 ☆☆☆
超過疎化にあえぐ日本の秘境・牛穴村が。
村おこしのため、倒産寸前の広告代理店と手を組んだ
彼らが計画した「作戦」とは!? 痛快ユーモア小説。




(感想)
気軽にサクサク読める本でした。
しかし内容が薄い。読後に「面白かった」しか残らない。
いかにもな面白さについていけなくて
私は大笑いはできなかったんだけど、
暇つぶしにはよさそうです。
まぁ、デビュー作でこれだけのものが書けたら素晴らしいですよね。
村の人たちはみな純粋で一生懸命で、
だからこその空回りにおかしみを覚えます。

オロロ豆、ヘラチョンペ、ゴンベ鳥・・・村の言葉の語感がいい。
思わず笑っちゃう楽しい
村人たちの強烈な訛りは田舎で訛りに慣れてる私はまだ読めるけど
そうでないとキツいかな?

でも、これ、文字で楽しむより映像化した方が楽しめそう。
| comments(4) | trackbacks(0) | 11:04 | category:    荻原浩 |
# 水のなかの螢
水のなかの螢
水のなかの螢
池永 陽
水のなかの螢/池永陽
集英社
1785円
評価 ☆☆☆
「一緒にダイナマイトで爆死して」・・・謎めいた高校生に僕はそう誘われた。
レトロな洋館風の古いアパートの住人たち、
寂れた喫茶店ホットコーヒーに集う面々の現在・過去・未来・・・。
後悔と傷を抱えた人たちの贖罪の物語。



(感想)
主人公が住んでいるのは古い洋館風のアパート。
行きつけのお店はまったく流行っていない喫茶店。
主人の周りには
それぞれに人生を狂わせるほどの傷を持った妙な人たちが集まってくる。

とにかく登場人物すべてが生きることに疲れてて、諦めてて、自分を責めてて、
読んでいて気分が萎えてくるような作品だったなぁ汗
しかもそれぞれの抱えてるものがハンパないくらい強烈で、
洒落になんないくらい負のオーラが充満してるひやひや
でも、不思議なことに読み口は重くない。
ページをめくるのが苦しいほどの暗さは充満してるのに、
なぜかスルスルと読めるんです。

何かを抱えて贖罪の気持ちで生きている人たちだから
傷をなめ合い、寄り添って生きているような気がする。
こういう人だからこそ優しくなれるんですよね。

が、最後の日。
示し合わせたようにパタパタとみんな消えちゃったのには
なんだ拍子ぬけしてしまいました。
こんな呆気ない幕引きは読者に対して裏切りだと思う。

ツワモノぞろいの人物の中でもひときわヤバのが「イイコさん」。
この人の人生・顔のこと・・・なんかトラウマになりそうですあせあせ

最後に。
典子ってほんとイヤな女だったわむかっ
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:43 | category:    池永陽 |
# レインツリーの国
レインツリーの国
レインツリーの国
有川 浩
JUGEMテーマ:小説全般

レインツリーの国/有川浩
新潮社
1260円
評価 ☆☆☆
10年以上前に読んだ本。
結末をただ呆然と受け止めて、ちょっとしたトラウマになってしまった。
当時は身近に読書好きな友達がいなかったので、
その本の感想を話し合う相手はいなかったけど、
あの結末を他の人たちはどう受け止めたんだろう・・・。
そんな風にパソコンPCで人の感想を調べてみようとふと思いたった事が
僕と彼女の出会いだった。
「図書館内乱」の中に登場する書籍「レインツリーの国」が実物に。
恋愛小説の新しいスタンダード誕生ぴかぴか



(感想)
「図書館内乱」で重要なキーワードとなる本・「レインツリーの国」。
小牧が聴覚障害のある毬江ちゃんにこの本をすすめたことが
障害者に対する差別になると、二人の関係を知らない人たちが騒ぎ出して
大騒動に発展しましたよね。
その「レインツリ−国」がなんと実際に存在するのですおはな

有川さんらしい派手なアクションはないのは物足りないけど、
セリフ回しのリズムの良さとリアルな感じはやっぱりいいっラブ

インターネットを通じて知り合った男女。
彼女は自分の聴覚に障害があるのだけど、
それを彼に話すことなく、二人ははじめてのデートをします。
“聞こえないこと”と“その事実を知らないこと”によって生じる誤解・・・。
言葉をぶつけ合い、隠しておきたいほどの傷を見せあいながら
大きな垣根を越えて歩み寄っていくまでの物語。
青春菌さらしまくって、
「まだよく知りあってもないのにそこまで言う〜!?」ってほどの
傷の見せあい・言い争いをして、
まっすぐぶつかり合う二人が気持ちよかったぁ猫2
障害者の健聴者の恋愛に限らず、
そこまで腹を見せあわないとほんとにはわかり合えないってこと。

聞こえない人のことは気の毒に思う。
でも、本当の意味ではたしてそれが一体どれほどのことなのか、
その苦労を理解することは健聴者の私たちにはできることではない。
そうだとしたら、じゃあどうすればいい?
伸くんの荒っぽいけどまっすぐなやり方には本当の優しさが見えた気がします。

聞こえないことで、諦めなきゃいけないことが
今までも、そしてこれからもきっとある。
でも伸くんと出会ったことでそれが少しでも少なくなれば・・・。
二人の幸せを祈りたいニコニコ

最後にあとがきを読んで、
「図書館内乱」とのコラボだけでなく、
有川さんがこの本を書いた理由を知り、胸が締め付けられる思いでした。



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
図書館内乱/有川浩
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:23 | category:    有川浩 |
# 私はアセンションした惑星から来た―金星人オムネク・オネクのメッセージ
私はアセンションした惑星から来た―金星人オムネク・オネクのメッセージ (超知ライブラリー 31)
私はアセンションした惑星から来た―金星人オムネク・オネクのメッセージ (超知ライブラリー 31)
オムネク・オネク
私はアセンションした惑星から来た―金星人オムネク・オネクのメッセージ/オムネク・オネク
徳間書店
1995円
評価
オムネク・オネク。地球名はシーラ。
地球人地球との入れ替わりで金星の5次元都市・チュートニアからやってきた女性。
チャネリングでも霊界通信でもない、5次元存在の人間の口から直接語られる
地球の次元上昇と太洋系惑星の超真実!!



(感想)
まずはオムネク・オネクさんのことを簡単に記しておきます。
彼女は「金星」から来た人です。
過去世で地球地球で暮らしていた時に残した自身のカルマの清算と
金星で言い渡された使命を果たすために地球にきました。
アーカンソー州で交通事故で死亡した7歳の少女と事故現場で入れ替わることで
人間の肉体を手にいれ、その後はその少女として暮らしてきましたが、
1990年に宇宙人であることをカミングアウトしました。

こういう話に興味はあるものの、
あまりに抽象的だったり、難しすぎる内容の本は私は苦手たらーっ
こんなに分厚い本をサクサクと読み進められたのは
この本がまるでファンタジーを読んでいるように楽しめたからぴかぴか
そして彼らのリアルな生活がしっかり紹介されている点が興味深く、
まるで「宇宙人の自伝」。
これまで読んでものとはまったく違う角度で書かれているからワクワクします猫2

金星の人たちの生活スタイルや考え方は理想的。
でも、争いも苦悩もない世界なんて私には想像すら難しく、
逆にそれはそれで味気なく退屈なんじゃないかな・・・なんて思ったり汗
でもそれって私(地球人)のレベルが低いからなんだろうなぁ??
地球人がこんな疑問も抱かないほどに高度な意識を持つようになることが、
地球全体の成長につながるのかも。
難しいことじゃなく、バランスよくシンプルな思想をもつことが大事なんですね。

特に今の私にとっては人間が肉体の死後に経験することや
たどりつくところを知るのはとっても意味のあることで、
この本でもそれははっきりと語られている。
これに関してはどの本でも大まかなところは同じみたい。
嘘だとしたら様々な話が出てくるわけだけど、そうじゃないから信憑性を感じます。

そして「カルマ」ね・・・。
誰もが今、このタイミングでこの地球に生まれてきたことに意味を持っている。
たとえそれを覚えてないとしても、
はたしてそれが何だったのか問いながら生きていればきっと清算されるでしょう。
うーん、いいかげんな生き方はできないなたらーっ

物理的な世界で生きている私たちには驚くような内容だから、
信じるか信じないかは個人の自由。
でも、これが本当か嘘かどうかよりも、
大切なのはこの本から何を得て、何を感じるか。
少なくとも私にとっては良く生きるための教訓の得られた本でした。
少しでも金星の人たちに近づきたいですね
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:50 | category: 作家名 あ行 |
# こんにちはアン (上)(下)
こんにちはアン 上巻 (1) (新潮文庫 モ 4-39)
こんにちはアン 上巻 (1) (新潮文庫 モ 4-39)
バッジ・ウィルソン
JUGEMテーマ:小説全般

こんにちはアン(上)(下)/バッジ・ウィルソン
新潮文庫
各620円
評価 ☆☆☆☆
はじめまして、私の名前はアン。
おしまいに“e”のつくアンよ。
学校の先生だった両親は私の誕生を喜び、愛してくれたけど
病気で亡くなってしまって、今は一人ぼっち。
でも、負けないわ。元気はなくさないウィンク
世界中の女の子たちを魅了し続ける赤毛のアン、
生誕100周年記念作品。



(感想)
「赤毛のアン」出版100周年を記念して企画された本書。
シリーズの著者・モンゴメリの子孫から委託を受けた
地元作家鉛筆2のバッジ・ウィルソンが書き上げたもので、
内容はグリーン・ゲイブルスに来る前のアンの生活となってます。

私もかなりディープな「赤毛のアン」ファンなので
この本読書の存在を知った時は正直、複雑だったけど
“子孫の意思で書かれている”
“アンの世界観が壊されていない”
この二つの点は間違いがないので安心、満足して楽しめましたウィンク

何よりも嬉しかったのは、
たとえこれがモンゴメリの描いたアンではないとしても、
グリーン・ゲイブルスに来る前のアンにも
アンを強く愛してくれた人がたくさんたくさんいたということぴかぴか
アンの素晴らしい想像力は孤独と悲しみによって磨かれたのだとしても、
愛や美しいものを感知する心は最初から持ち合わせていたことがわかったことニコニコ
それだけで私、ホッとした猫2

うーん、でも気になるのは
この本のアンは私たちの知ってるアンとはちょっと違うこと汗
5歳くらいから大人並みの家事をこなし、
11歳になると8人の子供(全員5歳以下)の世話をしながら、
家族11人分の食事ディナーを作っていた・・・なんて
こんなこと大人の私にだってできませーんモゴモゴ
確かにしっかりした子なんだけど、「これがアン?」って感じ。
少なくともグリーン・ゲイブルスのアンはこんなに「できる子」じゃなかったよあせあせ
でも、家事ができることにしか価値を感じてもらえない子供は、
必死で家事をこなし、自分を証明するしかない。
アンのその健気な努力が悲しい。
「いつか年をとりすぎないうちに、子供であることを楽しめる時が来るといいけど」・・・
こんなことを言うような人生なんだから・・・。

ちょっと“う〜んひやひや”と思う部分もあるけど、
著者が違うという固定観念がそう思わせてるというのはきっとある。
まぁモンゴメリのアンシリーズとは別物として考えて、
素直に評価すると、十分合格点はあげられる内容でした。
これならファンはもちろん、
モンゴメリさん本人も親族の方も納得すると思いますおはな




●この本を好きな人におすすめなのは・・・
「赤毛のアン」シリーズ/モンゴメリ
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:30 | category: 作家名 あ行 |
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