隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 真夜中の五分前
真夜中の五分前 side-A (1) (新潮文庫 ほ 18-1)
本多 孝好

真夜中の五分前 side-B (2) (新潮文庫 ほ 18-2)
本多 孝好
真夜中の五分前 side-A side-B/本田孝好
新潮文庫
side-A 420円  side-B 380円
評価 ☆☆☆☆
「時計腕時計は全部、5分遅らせることにしてるの」
そんな恋人が6年前に死んだ。
あの日から僕の時間はずっとズレたまま・・・。
そんな僕を動かしたのは、かすみとの出会い。
彼女の秘密の恋を打ち明けられたとき、
現実は思いもよらぬ方向へすすみはじめた。
偶然の出会いからはじまる新感覚恋愛小説ラブラブ



(感想)
文庫化待ってました!!
本田孝好さん、大好きだけどとても久しぶりに読みますおはな

この感想はside-A、side-B二冊まとめてのものです。

主人公は6年前に事故で恋人を失っている。
彼女は少し遅れた時計腕時計を好んで使う女の子だった。
彼女を失ってからというもの、主人公の時間はどこかズレたまま・・・。

決して一冊にまとめられないほどの長編というわけでもないのに、
side-A、side-bと二冊に分けてあることがとても不思議だったのです。
でも読んでみて納得。
BはAから約2年ほど後を描いていますが、
主人公の周辺には大きな変化がいくつも見られ、
その変化を描く意味でも二冊に分けたことはとても効果的に感じます。

繊細で静やかな文体。
五分遅れている時計、一卵性双生児の双子・・・
現実なのにどこかにズレを感じる不思議な感覚ニコニコ
ミステリーっぽい方向へ進んでいくのかと思いきや、でもやっぱり恋愛小説?
side-Aのラストの主人公とかすみのやり取りはほんとにゾクゾクします。
2人に未来は・・・side-Aのラストは
2人に幸せな未来があってほしいと願わずにはいられないものでした。

side-Bを読み進めていくと、
サスペンスっぽい要素を感じつつも、
でもやっぱりこれは恋人の死による空白を埋められない主人公の心の物語なんだということがわかる。
水穂の死とまっすぐに向きあった後の主人公はすがすがしく、
途中は「恋愛小説」ということに首をかしげる展開ではあったものの、
水穂の存在と個性が大きく描かれていくにつれ、
これは恋愛小説だと言い切れるように感じました。素敵でした。
| comments(2) | trackbacks(0) | 15:29 | category:    本田孝好 |
# 失われた町
失われた町
失われた町
三崎 亜記
失われた町/三崎亜記
集英社
1680円
評価 ☆☆☆
およそ30年に一度、何の前触れも因果関係もなく
一つの町の住民が忽然と姿を消す。
人々にできることは消滅の飛び火を抑え、
次の消滅を遅らせるために消えた町の痕跡を消すこと。
それぞれの方法で消失によって受けた悲しみと戦う人々の物語。




(感想)
消失によって大切な人を失った人々は
その思い出を語りあったり、思い出の品を手元に残すことも許されない。
抑制することのできない自然な悲しみさえも制限されてしまう苦しみ・・・
これが読んでていちばんきつかった汗

現代の日本にほぼ近いようなところを舞台にした現代SFといえるけど、
思いをつなぐこと。
いつか失われるものだからこそ、今この瞬間に強く愛するということ。

本来のテーマはここ、人間の感情。
しかし美しいとは言い難い、
負の感情の持つ人間くささにはまったく触れてないので感情を描くわりに弱い。
さらに登場人物すべてが消失を従順に受け入れていることの不自然さが・・・。
ワケもわからないうちに、ひとつの町の住民が全員消えちゃうんだよ!?
残された人が誰も暴れたり、激しく抵抗したりしないなんてありえなくない!?
どうも著者の都合の良い部分しか書いてない印象なんだよなぁ[:ふぅ〜ん:]

エピソード5で桂子さんとマスターが居住地に行くくだりは
世界を広げすぎたかな、というかんじ。
ここだけ独立したお話になっているようで物語の柱が急に2本になっちゃう。
ただでさえ理解が困難な作品なんだから欲張ることなかったのにたらーっ

それ以外にも欠点がやたら目立つどんっ
「町が意思を持つ」という設定も苦しいし、構成もわかりにくい。
特殊用語が多いことで意欲を削がれ、読了できない人も多いと聞くし、
もっとスマートに作り込み過ぎない方が良かったように思う。

なぜ町が消滅してしまうのか・・・。
この原因を問うのは作品のテーマじゃないことはわかっているけど、
どうしてもギモンとして残ってしまうからなんとなく消化不良ひやひや

でも装丁の工夫は見事ぴかぴか
物語の内容をおおよそ掴みかけた頃に表紙のカバーをはずしてみてください。
「おおっ!」と感激できるはずです。

私、基本的にもっとシンプルな方法で訴えてくる作品の方が好きなんだなぁ・・・。
| comments(6) | trackbacks(1) | 09:42 | category:    三崎亜記 |
# めぐらし屋
めぐらし屋
めぐらし屋
堀江 敏幸
めぐらし屋/堀江敏幸
毎日新聞社
1470円
評価 ☆☆☆
離れて暮らしていた父が亡くなり、
父の部屋を片づけていると奇妙なノート読書がでてきた。
「めぐらし屋」。
ノートの表紙にはそう書いてあるが、
その言葉の意味することにまったく見当がつかない。
その時、いきなり文机の上の電話電話が鳴って・・・。
記憶と謎に導かれ、蕗子さんが向かった先は・・・。



(感想)
堀江敏幸さんの世界は静かだ。

タイクツだけど心地がよく、どこかとぼけたようにゆるやかに進む。
作品の輪郭がはっきりせずに、
確信をつかめないままに不可解さを残しつつ幕を引くのだけど、
あえてはっきりさせる必要なんかないように感じさせちゃう不思議な作品。

比喩や表現が突拍子もなくて面白い。
登場人物を描くにあたり
「○○さん」「○○君」と決して呼び捨てじゃないのもなんか力が抜けてていい。
きっとこれは雰囲気を楽しむ作品なのだと思います。

何も起こらないけど、
とっても優雅な時間を過ごさせてくれる本でしたラッキー
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:45 | category:    堀江敏幸 |
# 無銭優雅
無銭優雅
無銭優雅
山田 詠美
無銭優雅/山田詠美
幻冬舎
1470円
評価 ☆☆☆☆☆
人生の後半に始めたオトコイ(大人の恋!?)に勤しむ、42歳の慈雨と栄。
世の中ではおじさんおばさんと呼ばれる年頃ではあるが、
2人はそれを受け止めることができない。
恋する気持ちはいまだに少年少女。
大人になりそこねた男と女の三文小説のような恋物語。




(感想)
動物のマネをしながらお互いの体を摺り寄せたり、
愛の言葉をはっきりと口にすることは年齢とともに照れくさくなるもの。
この本を読むまで、いい大人(しかもこの本の主人公は42歳)が浮世を見捨て、
十代のような甘い恋愛をするのは子供っぽくて恥ずかしいと思っていた。
けど、「恋をする」という気持ちに年齢なんて関係ないし、
まして「自分の年齢に合った恋愛」なんてことも意識する必要はない。
本能のままに恋をすると、こんなにシンプルになるぴかぴか
その美しさに魅せられましたラッキー

できれば経済的にも年齢的にも「無銭」よりは「有銭」の方がありがたい。
でもお金に満たされることは本当の意味での「優雅」じゃない
まるでお互いの存在が空気のように、
二人で穏やかになんの変哲もない日々を過ごせることの幸せ。これが「優雅」。
自分が40代になった時、この2人みたいな気持ちでいられるのが理想だなぁおはな

ここ数年の山田詠美さんは
何かを悟ったかのように深く穏やかな世界を見せてくれる。
今の時代って恋愛だけでなく、
生き方そのものにおいてもこういう在り方が見直されてきているし、
著者の世界観も時代にあったカタチに変化しているようです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:38 | category:    山田詠美 |
# ぽろぽろドール
ぽろぽろドール
ぽろぽろドール
豊島 ミホ
ぽろぽろドール/豊島ミホ
幻冬舎
1470円
評価 ☆☆☆☆
小さな私の大きな秘密。
それは死んだおばさまからもらった、
頬をピシリと打つとぽろんと涙ポロリをこぼす等身大の男の子の人形。
男子にからかわれたり、教師にセクハラされたり、
嫌な思いをさせられるたびに私は家に帰って人形の頬を打った。
中学3年生になり、はじめて彼氏が出来たけど
彼はあの人形のように私に涙あせあせは見せてくれない・・・・。
美しくも官能的で、残酷なまでの思い。
人形に激しい思いを抱く人たちの切なくもまっすぐな物語。



(感想)
悲しみを人形にぶつける愛情。
着せ替え人形を美しく着飾る愛情。
人間同士の恋愛に似た感情を抱く愛情。
ひとことに「人形愛」といってもさまざまな形を描いています。

人形は言葉を話すことはない。
だから都合のいいように「人形の気持ち」を解釈することができる。
人形は自分の思うままに飾ることができる。
まるで自分(もしくは愛しているのに手に入らない人)の分身のように扱うことができる。
人形は貴重であり、キケンな存在。

そうだったんだ・・・。
人形って悲しみや孤独をぶつける対象だったんだ。
私自身も含め、誰もが無意識にもそんな愛し方をしていたんだな。

私にも幼い頃からずっと一緒にいるぬいぐるみがいます。
さびしい時も嬉しい時も、あの子をぎゅーっと抱きしめて気持ちを共有していた。
家族も友達もいるけれど私のいちばんの理解者はあの子だった。
ひいちゃう人もいるかもしれないけど、
そんな大切なお人形を持っている人には理解しやすい作品です。

これまでの豊島ミホさんの作品にありがちな
地方の地味な女の子のお話もあり、期待を裏切らない。
それにさらに時代がかった懐かしい香りのするものもあったりして、
作家としての幅が広がりました。新境地ですラッキーぴかぴか
でもやっぱり豊島さんらしい地味女子全開の
「手のひらの中のやわらかな星」がいちばん好きなんだけどねたらーっ

ファンタジックでキラキラした装丁も乙女心を揺さぶりますラブ
大好きな人形を愛でるように、大切にしたい作品です。



●この本を好きな人におすすめなのは・・・
りかさん/梨木香歩
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:00 | category:    豊島ミホ |
# Lady,GO
Lady,GO
Lady,GO
桂 望実
Lady,GO/桂望実
幻冬舎
1575円
評価 ☆☆☆☆
自分のことを好きになれない派遣会社勤務の南玲奈は、
No.1キャバクラ嬢口紅の美香にスカウトされた。
私、かわいくないし、ネクラだし、上手に嘘もつけないよひやひや
こんな私にキャバクラ嬢なんて勤まるの!?
『県庁の星』の著者、渾身の傑作長篇。




(感想)
自分に自信の持てない女の子がひょんなことからキャバクラ嬢に!
キャバクラでの経験や出会いを通し、自分のやりたいことを見つけていくお話です。

オカマのスタイリスト・ケイさんの言葉が素敵おはな
ケイさんが主人公に語るかける言葉は、
まるで自分に言われてるかのように説得力とパワーがありました。

自分はこの程度だとあきらめない。
興味のないこと・苦手なことにも飛び込んでみる。
自分の居場所じゃないはずの場所に本当の居場所があるというのも大いにありえる。
必要なのはいろんな所へ出ていく勇気と積極性だと強く訴えてくる。

挨拶、聞き上手、顧客管理、営業管理・・・・・。
すべての仕事においての基本はキャバクラでも同じ。
どうしても軽く見られてしまう仕事だけど、
自分の外見を磨くことも含め努力が必要だし、
根性がないとできない仕事なんですね。
この仕事を続けられる人を尊敬しますぴかぴか
疲れ、悩む人を癒し、気分良く楽しませるなんて女神のような仕事だわおはな

「県庁の星」に比べると著者自身の成長も感じられます。
「県庁の星」では会話の部分でこれが誰のセリフかわかりにくい部分が多かったけど
今回はそんなことまったくない。
また主要人物以外の人物の個性が弱く、描き切れてなかったんだけど、
どのキャラもしっかり生きてました猫2

六本木のキャバクラバーを舞台にしているのに、
セックスややくざや裏社会的なものにはほとんど触れずに匂わす程度。
それに違和感を感じる人もいるかもしれないけど、
そういうものを描くのが本筋ではないのだからこれでいいと思いますウィンク
(現実はこんなに甘くないけどね)
ムダを省き、あくまで主人公の成長と変化にこだわった爽快な作品です。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:38 | category:    桂望実 |
# 夜想
夜想
夜想
貫井 徳郎
夜想/貫井徳郎
文藝春秋
1680円
評価 ☆☆☆☆
事故で妻と娘をなくして絶望の淵で生きてきた雪籘の運命は、
ある美少女と出会ってから大きく動き始める。
彼女は物に触れることによって、
所有者の何かを読みとるという特殊な能力を持っていた。
彼女はこの能力を困っている人たちのために広く使いたいと思いはじめ、
雪籘も積極的に協力するが、状況は彼女たちの望まぬ方向へ・・・。
新興宗教をテーマに魂の絶望と救いを描いた雄渾の傑作長篇。



(感想)
傷ついた人は「何かにすがりたい」と思うものだ。
それが「宗教」であるというのは珍しくもなんともない話。

他人の目から見たらこれは明らかに宗教だけど、
何かにすがるというのは間違ったことではない。
本当に怖いのは宗教そのものではなく何かに過度に依存してしまう執着心。
絶望も欠落感も無理に埋める必要はなく、
その気持ちを忘れずにしっかり生きていく・・・
実はこっちの方がずーっとたくましい。
それに気づけないことが、人の絶望を埋められない要因になってしまうのだと思う。

本人たちは「宗教」ではないと言っても、まわりはどうしてもそう見てしまう。
組織が大きくなればなるほど、意見の食い違いも増え、
当初の理想とはかけ離れた方へ進んでいくとまどい・・・・。
「集団」の恐怖も感じさせられました。

たたみかけるように悲しみや人間の心理の怖さが襲ってくるけど、
最後は明るい方向へ進んでいくお話なので希望が持てます。
テーマは重いけど、難しいことはまったくないのでテンポ良く読めました。



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
ゴサインタン ―神の座―/篠田節子
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:46 | category:    貫井徳郎 |
# しずく
しずく
しずく
西 加奈子
しずく/西加奈子
光文社
1365円
評価 ☆☆☆☆
そうか、あなたがいたんだ。
迷っても、つまずいても、泣きそうでも、
人生って、そう悪くない。
少し笑えて、結構泣ける、
「幼なじみ」「三十女と恋人(バツイチ)の娘」「老婦人と若い小説家鉛筆2
「旅行者飛行機と嘘つき女」「二匹の雌猫猫」「母と娘」。
女女どうし女」を描く六つの物語ニコニコ



(感想)
「女同士」を描く短編集。
はじめはぎこちなかった2人がささいなことから歩みよっていく・・・
その過程をユーモアたっぷりに描いています。

何かのきっかけで急速に仲良くなれる(分かり合える)、これって女の特権じゃない?
世代を超えて分かり合える「女だから」の共通意識。
特に大きなドラマや感動なんかなくても
ストーンと気持ちのいい展開に転がっていくところが好きおてんき

最近は特に何も起こらないけど、
読後の心にしみじみとあったかいものが残るような作品が好みなので、
その点で良い作品でしたおはな

中でも、世代も環境も越えた「灰皿」と「木蓮」が特に好き。

ランドセル・灰皿・シャワーキャップ・・。
小物のさりげない演出も絶妙にうまい(*^_^*)

西加奈子さん、どんどん素敵な作家になってるなぁぴかぴか
| comments(0) | trackbacks(1) | 09:35 | category:    西加奈子 |
# グラビアの夜
グラビアの夜
グラビアの夜
林 真理子
グラビアの夜/林真理子
集英社
1365円
評価 ☆☆☆
私の水着をHに撮ってください−。
少女たちの水着姿をよりかわいらしく、よりHにカメラ
1枚のショットのために、
多くのスタッフが集うグラビア撮影スタジオ。
まばゆいフラッシュの中、
それぞれの思いとプライドが交錯する現場を描く7編の短編集。




(感想)
男性向けコミック誌読書のグラビアページに携わる
編集者・モデル・スタイリスト・カメラマンなどが
入れ替わりで語り手となる連作短編集。

今、テレビテレビのバラエティ番組で活躍するのは
みなグラビア出身のアイドルたち。
この本に出てくるのはそんなバラエティ要員のアイドルたちよりもっと格下で、
男性向けコミック誌のグラビアページを飾り、
田舎の中高生のオカズになるあどけない少女たちだ。

青年コミック誌の売り上げは
このグラビアの良し悪しで大きく左右されるというのに、
会社も社会もははっきりとそれを認めたがらず、
華やかに見えるけどどうしても軽んじられてしまう世界。
ここで働く人々もいいところまではいったものの一流にはなり損ねたとか、
大勢の中から頭一つ抜けることができずに消えていくことが明白な少女たちばかり。

林真理子さんの本は数冊しか読んだことがないけど、
これってあえてこの人が書くべきテーマなのかな・・・疑問。
グラビアがテーマなのに、いやらしさがないモゴモゴ
これなら男性作家が男の視点で、
徹底的に人の欲望(性、野心)の醜さに焦点を絞って書いた方が面白かったかも。
最後の展開もちょっとずれているような気がしたし、
記憶に残るような作品ではないような・・・。

表紙は水着の女の子の唇キスマークからおなかまでの写真カメラ
なぜかこのモデルさん、胸が小さいたらーっ
なぜこの人選なんだっ!?
私にはこの意味が読みとれないわ。



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
夢を与える/綿谷りさ
| comments(0) | trackbacks(0) | 08:33 | category: 作家名 は行 |
# 義理と人情―僕はなぜ働くのか
義理と人情―僕はなぜ働くのか
義理と人情―僕はなぜ働くのか
みの もんた
義理と人情―僕はなぜ働くのか/みのもんた
幻冬舎新書
756円
評価 ☆☆☆
ひと月のレギュラー番組テレビ32本、一日の睡眠時間zzz3時間。
依頼された仕事は決して断らない。
屈辱を味わった時代もあったが、今があるのは人の情けのおかげ。
情けに報い、義理を果たすため僕は働き続ける。




(感想)
あんなに毎日毎日テレビテレビに出ている一方、
家業である水道メーターの販売製造会社の社長も務めている人。
だからこそ彼の生き方・考え方には大いに興味があったんだけど、
私には「こんな人もいるんだ」と
別世界をのぞくような感じでしかありませんでした。
義理と人情は銀座の世界の話でしか見えてこず、
なぜこのタイトルになのか!?
どうも私の理想としている生き方と彼の生き方は違う・・・。
すごい人だとは思うよ。
でも根本的に私とは違う種類の人。

ただひとつ、
みのさんが銀座バーで遊ぶには
向いてる人なんだろうなっていうのははっきりわかったラッキー
彼は銀座で人を見る目を養い、人としても大きくなっていった。
彼をここまでの人物にしたのは間違いなく銀座。

私はどちらかというと自分が女だからっていうのもあるけど、
みのさん本人より奥様の内助の功っぷりに惚れました猫2
こういう妻でありたいな、とは思います。
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:30 | category: 作家名 ま行 |
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