# なるほどの対話
2007.01.31 Wednesday
なるほどの対話
河合 隼雄,吉本 ばなな
●なるほどの対話/河合 隼雄,吉本 ばなな
●新潮文庫
●500円
●評価 ☆☆☆☆
個性的な二人の本音は、とてつもなく面白く、深い。
「対話の達人」と「言葉の名手」が明かす生きるコツとは・・・。
(感想)
ばななさんの心の本音を河合さんがうまく引き出し、
彼女の迷いや疑問に答えが見つかるように道しるべをつける・・・
そんな対談でした
この対談は2人にとって、
とても有意義なものだったのではないでしょうか
私はいいことが書いてあるページのスミを折っておくクセがあるのですが、
この本は20〜30箇所は折ったと思います。
特に現在の若者と老いの章は“折り”が密集してしまいました。
河合さんがばななさんの小説を
「普通の人が言っている、
“やさしさ”とかいうやつの、もう一つレベルの深いところがある」と言っておられましたが、
すばらしい解釈だと思います。
なぜ、私がばななさんの小説にこれほどまでひかれるのか、
その答えもこの本で彼女を知ることにより、わかった気がします。
作家としてだけでなく、一人の人間としても彼女の考え方には
共鳴できるものがありました。
それを引き出した河合さんも本当に“対話の達人”です