# 29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた。
2011.09.05 Monday
JUGEMテーマ:ノンフィクション
● 29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた。 / 葉山アマリ ● 泰文堂
● 1260円
● 評価 ☆☆☆
彼女には絶望しかなかった。派遣切り、親の介護、婚約破棄。
絶望の中、彼女はあと1年だけ生きようと決めた。
人生最後の日はどこでどう過ごしたいのかはっきりとした“死に方”も見つけた。
どうせ死ぬのなら、すべて失ってもかまわない。
命日となるその日まで彼女がむしゃらな1年を追う“元気のでるノンフィクション”。
(感想)
新しく設立された「日本感動大賞」の大賞作品

プロが書いたものではないのでつたない文章ではあるけれど、それが功をなしたのか読みやすい。
内容も惹きつけるので、あっという間に読み終えてしまいました。
人って1年でこんなにたくさんのことができるんだ、そしてこんなに変われるんだ。
すべてをなくしたとき、人はこんなに強くなれる。
守るものや愛するものを持つ人は強いなんてよく言うけど、
それらをなーんにも持っていない人も怖いほど強い。
守るものがないから手段も選ばないし、何だってできてしまう。
この人は“死ぬ気でがんばる”をリアルにやっちゃった人なんですね。
いやなことにも、自分にはムリと思うようなことにも、迷わずチャレンジしていった姿勢がすごい。
妥協や甘えが一切ない。
ここまでの執念で1年間を歩ませた、その絶望の深さを思うと言葉になりません。
ただ、著者には本当に申し訳ないけど、私にはこれがノンフィクションだとはどうしても信じられない。
なんだかケータイ小説みたいに壮絶すぎて

そして最悪な状況の中にいる親を放り出した・・・そこが引っかかって素直に感動はできませんでした。
素直に受け入れられない私がいけないんでしょうね、ごめんなさい。