隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 薄暮
評価:
篠田 節子
日本経済新聞出版社
¥ 1,890
(2009-07-01)
コメント:地味ながらも読ませる力作

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 薄暮 / 篠田節子
 ● 日本経済新聞出版社
 ● 1890円
 ● 評価 ☆☆☆☆
田舎のほぼ無名に近い亡き画家の封印されていた一枚の絵
それが雑誌に取り上げられたことで「閉じられた天才画家」は妻の手を離れ、
郷土の人々の欲望と疑心の渦に巻き込まれる。
著者の新境地を示す傑作長編。
 


(感想)

地味でずっしりと重い。
ずーっと嫌な気持ちで読んでいなければならないくらい、人の感情の醜い部分を描いている。
でも読ませる力のある不思議な作品。
小説としては退屈なかんじではあるんですよ。
あくまで人間ドラマで、ミステリーではないんだけど、
どこに真実があるのか早く知りたくて、
ミステリーを読んでいるときのような中毒症状に襲われて読む手が止まりませんでした
退屈なのに、どうしてこんなに読ませるんだろう・・・
なんだかこういう作品こそ長く記憶に残るような気がします。

すでに亡くなっている田舎の無名画家に急にスポットが当てられたことから起こる騒動。
画家の才能を強く信じてきた妻。
絵を購入し、支援もしてきた郷土の支援者たち・・・。
それぞれの思惑が交錯し、とんでもない方向へ転がっていく様を
巻き込まれた雑誌編集者の目を通して描いています。

人間同士の愛情はもちろんのこと、
宗教観・郷土愛・芸術愛・・・さまざまな形の感情が描かれている。
しかもそれは激しくもあり、醜くもあり、欲や嫉妬にまみれながらもリアル。
このへんの丁寧なうまさはさすが篠田さんと言わざるを得ません。

自分の認めたものを信じ抜き、守り抜こうとする自我の薄気味悪さ。
こういう感情って自分の中におさめておけばいいのだけど、
外に出すと危険なものにもなることがありますよね。

人々の醜い感情にまみれながらの唯一の救いは、
新潟ののどかで美しい風景を想像すると癒されることでした。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:50 | category:    篠田節子 |
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