# 年下の男の子
2008.11.25 Tuesday
JUGEMテーマ:恋愛小説
●年下の男の子/五十嵐貴久●実業之日本社
●1680円
●評価 ☆☆☆☆
川村晶子、37歳。
マンション

しかし契約翌日、仕事でとんでもないトラブルが発生し、
取引先の若い男の子と二人っきりで徹夜でトラブル処理することに・・・

でも、14歳も年下の初めて会った男の子なのに、なぜか話が合い、
知り合ううちに児島君から恋の告白までされちゃった

年齢差14歳のわたしと児島くんの恋はどうなるの

(感想)
軽くサクッと読めて面白かったです。
「パパとムスメの7日間」に然り、五十嵐さんってこういうのも書ける人ですよね。
ドラマ化しやすいストーリーだと思うなぁ。
37歳の晶子と23歳の児島君のラブストーリー

晶子は中堅クラスの飲料メーカに勤めている独身のOL。
独身の女がマンションを購入するということは、何かを諦めたことを認めたことになるようだけど、
晶子に関してはそこまでの強い決意があったわけではなく、
偶然、モデルルームの前を通りかかり、見学してしまったのをきっかけに
なんとなくそうなってしまった、みたいなカンジ・・・。
23歳の児島君にアプローチされて、
はじめは冗談としか取れなかった晶子さんの気持ち、わかるなぁ。
晶子さんに相談された友達が、「・・・ない」と即答しちゃったのもわかる。
33歳の私から見ても・・・ないもん。
「ないない、14歳下なんて絶対ない」と思ってた私でも、
晶子が秋山部長の方へ行っちゃいそうになった時は「いやー、ダメー

ムリと思いつつも、いつの間にか児島君との恋を応援してる私がいました

児島君、契約社員だし、
イマドキの若者っぽいところが最初はちょっと受け付けない気がしたんだけど、
読み進めるほどになーんかいい男に思えてくるんですよね。
フッちゃうには惜しいような・・・笑。
ないと思いながらも、戸惑って悩む晶子さんの心が揺れも理解できるー。
けど、なぜここまで晶子がいいのかしっかりと書かれてないのは、
イマドキの男の子の心理ゆえなんでしょうか?
恋のライバルはあっさりと身を引いちゃうような弱腰さんで、
二人の間にある障害は「年齢差」だけっていうのが小説としては単純すぎたけど、
まぁ、軽い気持ちでちょっと読む分には問題ないかな。
これを男性が書いたというのは意外。
女性が主人公の作品を男性が書くと、
女性独特の微妙な心理など「ちょっと違うんじゃない?」と思うことがあるんだけど、
今回はまったくそんな風には感じず、自然と読めました
