隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 夜想
夜想
夜想
貫井 徳郎
夜想/貫井徳郎
文藝春秋
1680円
評価 ☆☆☆☆
事故で妻と娘をなくして絶望の淵で生きてきた雪籘の運命は、
ある美少女と出会ってから大きく動き始める。
彼女は物に触れることによって、
所有者の何かを読みとるという特殊な能力を持っていた。
彼女はこの能力を困っている人たちのために広く使いたいと思いはじめ、
雪籘も積極的に協力するが、状況は彼女たちの望まぬ方向へ・・・。
新興宗教をテーマに魂の絶望と救いを描いた雄渾の傑作長篇。



(感想)
傷ついた人は「何かにすがりたい」と思うものだ。
それが「宗教」であるというのは珍しくもなんともない話。

他人の目から見たらこれは明らかに宗教だけど、
何かにすがるというのは間違ったことではない。
本当に怖いのは宗教そのものではなく何かに過度に依存してしまう執着心。
絶望も欠落感も無理に埋める必要はなく、
その気持ちを忘れずにしっかり生きていく・・・
実はこっちの方がずーっとたくましい。
それに気づけないことが、人の絶望を埋められない要因になってしまうのだと思う。

本人たちは「宗教」ではないと言っても、まわりはどうしてもそう見てしまう。
組織が大きくなればなるほど、意見の食い違いも増え、
当初の理想とはかけ離れた方へ進んでいくとまどい・・・・。
「集団」の恐怖も感じさせられました。

たたみかけるように悲しみや人間の心理の怖さが襲ってくるけど、
最後は明るい方向へ進んでいくお話なので希望が持てます。
テーマは重いけど、難しいことはまったくないのでテンポ良く読めました。



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
ゴサインタン ―神の座―/篠田節子
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:46 | category:    貫井徳郎 |
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