# ホワイトラビット
2018.03.08 Thursday
JUGEMテーマ:小説全般
ホワイトラビット / 伊坂幸太郎(新潮社)
個人的な評価 ☆☆☆☆
仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。
SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。
息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、
事態は思わぬ方向に転がっていく――。
・・・あの泥棒も登場します。
(感想)
相変わらず小気味が良く、スタイリッシュな作品でした。
田舎者の私はちょっとこそばゆく感じる独特のおしゃれ感も健在ですww
小さな伏線がたくさん散りばめられ、
最終的にはすべてのパーツがきれいに1つにおさまる気持ち良さはたまらない!
さらに時系列をも飛び越えて、面白いけど気を抜けない緊張感もあります。
伊坂さんの作品は作者名を伏せて読んだとしても誰が書いたかわかるほど個性があり、
確固たる伊坂ワールドを構築していると思います。
けど、いい意味で「伊坂さんすぎる」のが逆に面白みがないかなぁ。
面白いし、さすがだとは思うけど、新鮮味はないんですよね。
この感想にしたって、
別の伊坂作品でも書いたことあるようなこと書いてる気がしますもん。
贅沢なこと言ってるのは重々承知ですが、もう少し何か新しい伊坂さんが見てみたい。
そろそろこの手法だけでは飽き始めてる読者も私だけではないでしょう。