# 私が失敗した理由は
2017.02.10 Friday
JUGEMテーマ:小説全般
私が失敗した理由は / 真梨幸子(講談社)
評価 ☆☆☆
落合美緒は、順風満帆な人生から一転、鬱々とした生活を送っていた。
ある日、パート先の同僚のイチハラが、大量殺人事件を起こしたと聞く。
美緒が彼女とコンビニで会った夜に事件を起こしたらしい。
イチハラが言っていた言葉「…成功したかったら、失敗するなってこと。…」
その言葉に導かれるようにあることを思いつく美緒・・・
失敗の種類は人それぞれ、結婚、家族、会社―様々な人間の失敗談から導き出される真理。
美緒は一体何を思いついたのか、そして事件の真相は?
(感想)
作品の中で自分自身や過去の作品を自虐的にイジるセンスや、
言葉の選び方の感覚が若い作家っぽいなと思ったけど、意外や意外。
1964年生まれの方なんですね。
作家さん自身が楽しんで、ノリノリで書いてるのが伝わる作品でした。
初読みの作家さんだし、タイトルから連想していたのは短編集。
人の失敗からなんらかの教訓を得る・・みたいな作品をイメージしてたけど、
まさかの長編で、学ぶものも特になく、やたらと人が死にまくるミステリーでしたw
なんだか面白い角度から攻められた印象ですw
頻繁に出てくる「ときめき」という言葉に心をくすぐられます。
その選択が危険とわかってても、ときめきを感じることって多くって、
それを承知で「えいっ!」って選びとることが、
結果的に人生をより輝かせるなんてこともあるからなぁ・・・。
うーん、自分のときめきを信じて進めるまっすぐさが欲しいな〜。