隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 水やりはいつも深夜だけど
JUGEMテーマ:小説全般

 水やりはいつも深夜だけど / 窪美澄(角川書店)

 評価 ☆☆☆☆☆


セレブママとしてブログを更新しながら周囲の評価に怯える主婦。
仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。
自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。
出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。
父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。

同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、
もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた、魂ゆさぶる5つの物語。



(感想)

他人同士が惹かれあって家族となり、でも何度もぶつかり合い、
傷つけあってお互いを見せ合いながら本当の意味での家族になっていく・・・・。
その過程が丁寧に描かれています。
エピソードの1つ1つが現代の若い夫婦が抱える問題のリアルを描いているけれど、
決して絶望感や焦燥感ではなく、
最後にはあたたかな光と安らぎを残してくれる作品集でした。

私は女なので、いつもなら女性が主人公の小説により深く感情移入をしがちですが、
意外にもこの作品では男性が主人公の「砂のないテラリウム」に最も共感しました。
昔のように甘えたり、激しい感情をぶつけるようなこともなくなり、
夫に興味を失っているように見える奥さんに対して、寂しさを感じる夫。
彼は今も妻を愛してはいるけれど、でも自分のことを恋しいと思い、
自分のことで悩んだり、そんな女の入る人生をもう一度味わってみたいと感じている。
子供を持つと、自然と「父」「母」になっていき、
自分たちの「男」「女」の部分は生活の中で薄れていく・・・。
その寂しさを他の女性で埋めようとするのは単純な下心や浮気心とは違う。
そんな言葉では片づけられない孤独感の表れだよね・・・・。
子供のいない私でもなんとなくわかるなぁ。

どのお話の登場人物も誰一人として責められない。みんな必死に生きている。
弱くて欠点だらけの者同士、寄り添って補いながら生きていかないと・・・
そんな気持ちになりますね。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:45 | category:    窪美澄 |
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