隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 傷痕
評価:
桜庭 一樹
講談社
¥ 1,680
(2012-01-12)

JUGEMテーマ:小説全般

 傷痕 / 桜庭一樹(講談社)

 評価 ☆☆

 

この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ。
彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。
しかし彼女がどうやって、誰から生を受けたのかは誰も知らず、
多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。
偉大すぎるスターの真の姿とは?そして彼が世界に遺したものとは?―。

いやー、コレ、どうしたってマイケル・ジャクソンをイメージせずにいられないでしょ?
参考文献でもマイケル関係の本、読み漁っているみたいだし、
彼の死があったからこその作品ということで間違いはないと思う。

でも、日本にこれほどのポップスターが出てくるとは到底思えず、
始終、違和感を感じずにはいられませんでした。
スターゆえの孤独は感じられたけど、
舞台が日本ではどうもしっくりいきません(>_<)
どうせなら語り手を章ごとに変えず、傷痕を主人公にして彼女の視点で描いてほしかった。

マイケルのファンはこれをどう読むのだろう・・・。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:42 | category:    桜庭一樹 |
# 製鉄天使
評価:
桜庭 一樹
東京創元社
¥ 1,785
(2009-10-29)
コメント:「赤朽葉家の伝説」のスピンオフ。こういうの、評価云々の問題じゃない(苦笑)

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 製鉄天使 / 桜庭一樹
 ● 東京創元社
 ● 1785円
 ● 評価 ☆☆☆
鳥取県赤珠村。
その地に根を下ろす製鉄会社の長女として生まれた赤緑豆小豆は、
村の人たちに「バカお嬢」と呼ばれる手のつけられない不良娘。
彼女の強さの秘密は鉄を支配し自在に操るという不思議な能力だ。
荒ぶる魂に突き動かされるように、彼女はやがてレディース“製鉄天使”の初代総長として、
中国地方全土の制圧に乗り出す―。


(感想)

うわー
桜庭さん、どこへ向かってるんだろう・・・。
これって「赤朽葉家の伝説」のスピンオフといってもいいのかな?
「赤朽葉〜」では大映ドラマを思わせるようなハチャメチャぶりだった不良少女・毛鞠。
今作の主人公の小豆は、おそらく名前だけは変更したものの、まるっきり毛鞠本人。
「赤朽葉〜」では描かれなかった不良たちの抗争と、少女の天下統一までの軌跡の物語。
ツッコミどころ満載で、まじめに読書を楽しみたい人は読んじゃダメ
これは完全にマンガです。
でも、読ませる力はあるんだよな〜。覚悟して読んでくださいね。

不良とかレディースとか、私にはまったくなじみのない世界だし、
なんだかイタくて笑える存在として描いているのがウケるー。
彼女らの真剣さとアツさが増せば増すほど余計に笑える
でも、えいえんを求める、十代の女の子のパワーってすごい。
これはこれで彼女たちの輝ける青春なんだよね。
笑えるなかに突然訪れるスミレっ子の転落と最期がつらい
私もスミレっ子のかわいさに惚れてしまってたので泣きました

この作品を好きとか嫌いとか論じたり、批評したりすること自体がバカバカしくすら思える。
これはこれなんだから、これでいいのよ。
そう開き直ってしまう作品。




読んでから数日は頭の中に「ぱらりらぱらりら〜」が響いてしかたないぜよ
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:13 | category:    桜庭一樹 |
# ファミリーポートレイト
評価:
桜庭 一樹
講談社
¥ 1,785
(2008-11-21)
コメント:読むのが苦痛でした(-_-;)

JUGEMテーマ:小説全般
● ファミリーポートレイト / 桜庭一樹
● 講談社
● 1785円
● 評価 ☆☆
ママの名前は、マコ。マコの娘は、コマコ。
それが、ママの人生の脇役にすぎない私にもっともふさわしい命名法。
若々しいママは美しく、若く、七色に輝いている。
でも、どうしようもなく残酷・・・。
この世の果てまでいっしょ・・・呪いのようにつながる母と娘の物語。



(感想)

読み続けるのが苦痛でした。
暗くて、光が見えなくて、気が滅入ります。

母に連れられ、日本中を点々と逃げるように生きてきた駒子。
学校にも通わせてもらえず、普通や常識とは何かを知らずに大きくなってしまった。
しかし、母との突然の別れにより、普通の世界で生きていくことになります。

前半の逃亡生活の部分は老人だらけの村、葬式婚礼、目の見えない大家さん・・・など幻想的な雰囲気も漂う。
でも後半は社会からはみ出して生きる苦痛がにじみ出ていて、より暗さも増す。

虐待されても、きっと駒子にはそれがひどいことだとは思えなかった。
ママと駒子、お互いだけがすべてでつながっていた2人。
ママと駒子の距離感は、「私の男」の親子のそれと似てるなぁ。
あまりにも濃い血、どす黒いどす黒い粘り気すらするような血。

ラストで赤いビキニを着て、若い生命力を発してキラキラと輝くママを見た駒子が、
これから自らも母となるにあたって、何か光のようなものを感じてくれたらと思います。

唯一、強く共感したのは駒子と恋人になる真田先生が言った言葉。

「幸福から立ち直れ」

生きるって何かをどんどん得ていくだけじゃなくて、失うことでもある。
幸せな思い出をいつまでも抱えたり、
幸福のぬるま湯の中でのんびりと生きることがいいこととは限らない・・・そういうことだよねぇ
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:08 | category:    桜庭一樹 |
# 荒野

評価:
桜庭 一樹
文藝春秋
¥ 1,764
(2008-05-28)
コメント:もっともっと見続けていたい。少女が女に変わる時・・・。
JUGEMテーマ:恋愛小説
荒野/ 桜庭一樹
●文藝春秋
●1764円
●評価 ☆☆☆☆
恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。
中学の入学式の日、ようやく恋のしっぽをつかまえた12歳。
恋多き父の相手が変わるたびに、人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。
大好きだった家政婦さんが出て行き、新しい家族としてやってきたのは・・・。




(感想)
桜庭さんの本は「私の男」と「赤朽葉の伝説」の二冊を読んだことがあるんだけど、
これはどっちとも違うかんじ。
この3冊の中ではこの作風がいちばん好き。
マンガっぽいけど、女子的感性でキュンとしちゃいます。
でも、「私の男」で直木賞を受賞して次にこうくるとは・・・
なんだかいまだにつかめない作家さんです。

山野内荒野という女の子の思春期を描きます。
家族、友情、恋・・・誰にでもあった懐かしくも瑞々しい時期。
彼女はいたって平凡な女の子なんだけど、
父親は恋多き人気恋愛作家
二人の親友はどちらもモテモテで注目を浴びる目立つ子なので、
どうしても荒野も注目されることが多い。
荒野なんて名前だけど、名前の第一印象からくるイメージとはまったく性格の違う子。

そんな荒野、親同士の結婚でクラスメートの悠也と兄妹になってしまいます。
以前からなんとなくいい雰囲気の二人だったし、家族になったらフツー悩むでしょ
葛藤があるでしょ
まわりには秘密にはしてるみたいだけど、
そのへんを悩んでる姿がまったく描かずに付き合い続ける二人には違和感を感じます。

軽い青春モノに思えるけど、女の女たる部分はするどく描かれてる。
女の私でもちょっとドキッとするようなセリフも多いですね。

もう子供じゃない、この世のすべてをしっかりと見てやるんだと決意して、
眼鏡をコンタクトレンズに買えるエピソードはすがすがしく素敵でした。
この小説に出てくる女性の中で荒野はいちばん幼かった。
でも、この瞬間、彼女は確実に大人の階段をのぼったんだろうなぁ。

あー、それにしても鎌倉の女の子の生活って素敵だな〜。
当時はコンビニもなかった田舎の学校に通ってた私には彼女らが羨ましくて仕方なかった。
レトロな着物姿で歩く若い女の子たち、
放課後はうさぎの形のかわいいおまんじゅうを食べて、
雰囲気のいい和雑貨屋さんをのぞくような学生時代を送っていれば、
誰もが気立てがよくてかわいい娘さんに成長しそうな気がする。
はあ〜、いいなぁ

最後に記しておこう。
悠也、ワタシ的にドンピシャですこんな男子が自分のまわりにいたらやばいね。
・・・なんて、中学生の男の子に対して思ってしまったー
| comments(6) | trackbacks(1) | 12:51 | category:    桜庭一樹 |
# 私の男
私の男
私の男
桜庭 一樹
JUGEMテーマ:小説全般

私の男/桜庭一樹
文芸春秋
1550円
評価 ☆☆☆
震災孤児となった十歳の少女を25歳の若い男が引き取った。
空洞を抱え愛に飢えた親子には、善悪の境も北の水平線の彼方・・・。
暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、
美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂。



(感想)
一言でいうと、ねっとりとした濃密な作品。

二人の愛情、執着は怖いほど・・・。
生きたいように生きたいのに、
それは人の道に外れていることだから、周りがそれを許さない。
だから二人はどんどんねじれ、深い深いところに落ちていく・・・。
お互いが唯一無二の存在。
でも、二人をつなぐものは単純に「親子愛」だとはいえない。
その限度をはっきり超えているし、だからと言って単純に男女の愛でもない。
「共有する秘密の重さ」?「共犯者の意識」?「孤独感」?
幼いころから欲しくても与えてもらえなかったものを与えあい、
補い合うようにも思えて痛々しさも感じる。
二人の深海のようなつながりに引きずり込まれそうでした。

物語は娘・花指輪の結婚式を明日に控えた夕方からはじまります。
章を追うごとに時間をさかのぼり、最後の章でやっと二人が出会う場面が描かれる。
このスタイルだと結末が分かった上で読んでいくわけだから、
すごーく不思議な感覚でした。
そもそも二人はある事件がきっかけで、北の地を逃げ出すことになるのだけど、
新しい土地でも、決して穏やかな日々を過ごすわけではない。
はじめから読者はそれを知ってる。
でも、ラストが希望を感じさせるように明るく描かれていて、
二人の未来が明るいものになるような変な錯覚を覚えてしまいます。

インパクトはあるんだけど、
私がこの作品を評価できないのは読者に優しくないから。
「描かれていないこと」の多さがもどかしい。
淳悟の「おかあさん」に秘められたもの、
都会に出てからの小町さんが北に住んでた頃とはまったくイメージの違う別人なこと、
この家族に不信感いっぱいなのに花と結婚する美郎は何を考えてるのかわからず、
それは花も然り・・・。
描かれていない部分で何があったのか非常に気になるひやひや
それが二人あやしさを引き立ててるのだろうけど、
読者としてはフラストレーションがたまるからダメ下向き




・・・ところで、主人公2人の名字「腐野」。
養子縁組の末にそうなったとはいえ「腐野 花」というすごい名前・・・。
実際にこんなすっごい名字の人はいるのかい!?と思い、
全国の名字を検索できるサイトPCで調べてみたら
一件もヒットしなかったたらーっ
著者が作品のために考えた名字なのでしょう。
だよね・・・この名字はひどい。
こんな名字だったら学校でいじめられるわあせあせ
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:23 | category:    桜庭一樹 |
# 赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
赤朽葉家の伝説/桜庭一樹
東京創元社
1785円
評価 ☆☆☆☆
赤ん坊のころに置き去りにされ、養父母に育てられた祖母は千里眼。
母は暴走族から漫画家になった。
そして私はというと・・・現在ニート。
高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、
鳥取の旧家に生きる3代の女たち。
そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を鮮やかに描き上げた渾身の雄編。



(感想)
推理作家協会賞を受賞している作品だから推理モノと思いきや、
推理は最終章にちょろっとあるだけで
あくまで鳥取の旧家・赤朽葉家の3代の女たちの人生を読ませる記録モノです。

二段組みだし、一見ボリュームがあるように見えますが読み始めたら止まらない!
長さを感じさせず、スラスラを読めてしまう面白さでしたラッキー
けど一章の祖母・万葉の不思議な生い立ちと能力、
二章の母・毛毬の大映ドラマのような青春に比べると
三章は少々パワーダウン気かもあせあせ

特に大映ドラマテレビで育った私には毛毬の青春はドンピシャ(笑)
女親から女の子供にのみ遺伝する「寝取りの血筋」・・・
寝取りの百夜の存在の不気味さなんてツボです。

マジメに書いてるんだか、笑わせようとしてるんだか著者の意図はナゾ。ひやひや
作品を面白くするために著者の都合のいいような設定になってる部分がいくつかあるし、
「おいおいっどんっ」と突っ込まずにはいられない箇所満載だけど、
その吹き出しちゃうような小技が妙にハマるんですな〜楽しい

特に毛毬の出産時にアイラに起きた体の変調の様子なんて
ありえなすぎて引く・・・たらーっ

でも多田ユタカ君の車車の車種がカローラ兇世箸
わざわざ明記してるバカバカしさはマジで好きっグッド

桜庭一樹は今回は初読みでしたが、
これからはしっかりチェックするぜよ!(← 毛毬風にしめてみました 笑)
| comments(4) | trackbacks(0) | 17:32 | category:    桜庭一樹 |
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