隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# アンと青春
評価:
坂木 司
光文社
¥ 1,728
(2016-03-17)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 アンと青春 / 坂木司(光文社)

 

 評価 ☆☆☆☆

 

ある日、アンちゃんの手元に謎めいた和菓子が残された。

これは、何を意味するんだろう―。

美人で頼りがいのある椿店長。

「乙女」なイケメン立花さん。

元ヤン人妻大学生の桜井さん。

そして、食べるの大好きアンちゃん。

『みつ屋』のみんなに、また会える。ベストセラー『和菓子のアン』の続編。

 

 

 

(感想)

 

タイトルが「アンと青春」というだけあって、

アンちゃんはアルバイトという身分だから、

社会的にもお店での立場もいまいち自立してない感で大いに悩みます。

そして、あの方も悩んでる。まさに「青春」です。

美味しそうなものが次々と出てきてワクワクほわわ〜んしちゃう一方で、

礼儀作法や嫁姑問題、放射能問題、そして人生・・・・甘いだけじゃない作品でした。

 

和菓子にはそれぞれに季節感や意味が込められていて、

その繊細さや奥ゆかしさはやはり日本独特のもの・・・。

やっぱり「日本らしさ」って改めて素敵だと思います。

でも、作中に出てくる「蓬莱山」というお菓子・・・・。

どんなものか知らなかったので画像検索してみたのですが、

画像を見て戦慄しました。これはひどい。

同じ女なのに、嫁にこんなん送ってくる姑とかオニでしょ。

椿店長が言うようにお菓子は凶器にもなるんですね。涙、でてきます(´;ω;`)ウゥゥ

 

うーー、ハッピーエンドで終わると予想してたのでこの終わり方はじれったい!!

続編、急いでお願いしますっ!

アンちゃん、早く気付いて!!

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:13 | category:    坂木司 |
# 和菓子のアン
評価:
坂木 司
光文社
¥ 1,890
(2010-04-20)
コメント:ミステリーとしては弱いけど、和菓子の魅力を味わう作品としては◎

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 和菓子のアン / 坂木司
 ● 光文社
 ● 1890円
 ● 評価 ☆☆☆☆
デパ地下の和菓子屋で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)。
ぽっちゃり体系が悩みだけど、明るくステキな女の子だ。
プロフェッショナルだけど個性的な同僚と、
歴史と遊び心に満ちた和菓子に囲まれた、忙しい日々が始まります。
謎めいたお客さんたちの行動の真相をさぐるミステリー的面白さと、
青春小説の瑞々しさが同居した著者待望の最新作!



(感想)

食べ物系のミステリーって流行ってるのかなぁ?
「ショコラティエの勲章」とか「タルト・タタンの夢」とかちょっと考えただけでいくつも思いつく。
ミステリーの面白さもありつつ、
美味しそうな食べ物の魅力も大きく、個人的にこういう作品は大好物です
ミステリーとしてのゾクゾクするような面白さはないけど、
それだけじゃなく、軽く読める感じがいいですよね。

主人公のアンちゃんがまたいいんだぁ。
お菓子屋さんの店員さんにピッタリな女の子(笑)
ふわふわでやわらかそうで、
この表紙がまさにアンちゃんのイメージそのものといったかんじ。

どら焼きやまんじゅう、大福は大好きだけど上生菓子は食べなくてもいい。
今までそう思っていたけど、上生菓子にはそれぞれ物語や意味があることを知り、
そういったストーリーをも味わいながら食べると、また違った意味で美味しさを楽しめそう。
これを機会に上生菓子へのイメージが変わりそうです。
| comments(0) | trackbacks(1) | 10:59 | category:    坂木司 |
# ワーキング・ホリデー
評価:
坂木 司
文藝春秋
¥ 1,550
(2007-06)
コメント:父と息子・・・ひと夏の親子物語

JUGEMテーマ:小説全般
● ワーキング・ホリデー / 坂木司
● 文藝春秋
● 1550円
● 評価 ☆☆☆☆
ヤマトは元ヤンのホスト。
ある日、彼の勤めるホストクラブに小学生・進が訪ねてくる。
「はじめまして、お父さん」・・・
そんなときに限って運悪く仕事をクビになってしまい
宅配便(特別仕様車)ドライバーに転身することに・・・。
新しい仕事と息子との生活を同時にスタートさせることになったひと夏の贈り物。




(感想)

漫画かライトノベルを読んでいるような軽さで読みやすい。
元ヤンホストの視点で描かれているので言葉はくだけてて荒っぽいけど、
逆にそれが親しみやすい
進の言葉だけを信じ、本当に息子なのかという疑いも持たないヤマトに違和感を覚えつつも、
ほのぼの優しい雰囲気に包まれて、あまり深いことは気にせずに読んでしまいました。

周囲のあたたかい人たちからの手助けもあり、
無理をせずに、自然に親子になっていくヤマトと進の姿がほほえましい
料理が得意で小学生というよりは「おばちゃん」みたいなしっかりした性格の進が
時折見せる“子供らしさ”もかわいいな〜。
こんな風にいい人しかでてこない作品って珍しいよね。
家族向けのテレビドラマにしたら面白いかも(提供はもちろんヤマト運輸で)

坂木さんの作品ってどれを読んでも「続きが読みたいっ」と思わせてくれるけど、
この本も今後の2人(進の母・由希子も含めた3人)がとっても気になります
続編希望
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:57 | category:    坂木司 |
# ホテルジューシー
ホテルジューシー
ホテルジューシー
坂木 司
ホテルジューシー/坂木司
角川書店
1470円
評価 ☆☆☆☆
柿生浩美20歳。
大家族に生まれたせいか正義感にあふれる若年寄り、
しっかり者の男前に育ってしまいましたたらーっ
ひと夏のアルバイト先はアバウトすぎて問題山積みの沖縄のC級ホテル。
あやしげな同僚たちと、ワケあり風なお客様に翻弄される日々の中、
次から次へと災難が・・・。


(感想)
以前読んだ「シンデレラティース」の姉妹編ともいえる作品。
「ホテルジューシー」で主人公・浩美の親友として登場するサキちゃん。
この子が「シンデレラティース」の主人公で、
それぞれ彼女たちのひと夏のアルバイト経験を描いているのです。
もちろん「シンデレラティース」の方にも浩美ちゃんはちょろっと登場してますおはな

カラッとしてて面白かったーぴかぴか
沖縄のおおらかな土地柄や美味しそうな食べ物・・・
どれもこれもキラキラまぶしく見えましたぴかぴか

ミステリー仕立てにはなっているものの、
それよりは一人の女の子の成長物語として読んでほしい。
大家族の長女として縛られた生き方をしていて、
知らず知らずに頭の固い女の子になっていた浩美ちゃんが
このバイト経験を通して、少しだけ柔軟な考えができるようになる。
私は浩美ちゃんのまじめさに
「うんうん、そうだよね。許せないよね。」と共感しつつ読みました。
こういうの、うざいって思われるかもしれないけど、
私も曲ったこと、不真面目なことは許せない性分なので汗

沖縄ってゆるやかなイメージがある一方、
地元で育った人でないと理解することのできない壁も持っている。
その土地柄を知る意味でも考えるところがありました。
多くの人が沖縄に抱いている「勘違い」にも
さりげなく警告してくれているし・・・。

ところで・・・
そもそもサキちゃんと浩美ちゃんは、
2人で卒業旅行飛行機に行くためにアルバイトを始めたのです。
ならば2人のその旅の様子も書いてほしいな〜と期待してますウィンク

うん。
私は「シンデレラティース」よりこっちの方が好きラブ


●この本が好きな人におすすめなのは・・・
シンデレラティース/坂木司
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:11 | category:    坂木司 |
# シンデレラ・ティース
シンデレラ・ティース
シンデレラ・ティース
坂木 司
シンデレラ・ティース/坂木司
光文社
1575円
評価 ☆☆☆
小さい頃から歯医者が大嫌いだった。
なのに、どうして私が歯医者病院の受付のアルバイトをすることにっ!?
訪れる患者さんたちがそれぞれに抱えている、小さいけれど大切な秘密。
真実は歯と口キスマークが教えてくれる。
個性豊かなデンタルクリニックのスタッフと過ごした私のひと夏の物語。




(感想)
人間関係のトラブルの元凶は歯?口?

舞台は診察券をメンバーズカード、患者をお客様と呼ぶ
洗練され都会的なデンタルクリニック病院
しかしここで働いているのは一癖ある個性的な面々ばかりひやひや
主人公は小さい頃から歯医者が大嫌いなのに
歯医者の受付でアルバイトをすることになった女子大生です。

歯や口が招くトラブルという面白い角度からアプローチする作品。
軽く楽しめて、歯医者さんの患者の恐怖心へのケアが伝わります。
この本を読んで歯医者嫌いを克服できる人もいるかもねラッキー

ただし、変わり者で通っている技工士・四谷さんと
主人公との恋が進展していく過程はいま一つたらーっ
四谷さんは変わりもののはずなのに恋は当たり前の男女のように
スムーズに進んでいくのがつまらない!
四谷さんに限らず、せっかくの個性的な面々の個性が
うまく引き出されてないのには残念です。

坂木司さん。
はじめて読んだ作家だけれど、軽いユーモアはけっこう気に入った。
もう少し読んでみたいな。




●この本が好きな人におすすめなのは・・・
ホテルジューシー/坂木司
| comments(16) | trackbacks(0) | 10:17 | category:    坂木司 |
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