# 待ち遠しい
2019.10.16 Wednesday
JUGEMテーマ:小説全般
待ち遠しい / 柴崎友香(毎日新聞社)
個人的な評価 ☆☆☆
住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。
母屋に越してきた夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。
裏手の家に暮らす新婚の現実的な今どきの新婚25歳、遠藤沙希。
年代も性格もまったく異なる3人の出会いから始まった、
温かく、どこか噛み合わない“ご近所付き合い”、その行方は―。
(感想)
同じ女性であれど、世代も性格も人生観もまったく違う3人が、
ご近所さん」という縁でつながって交流していく姿を描いています。
さして大きな出来事があるわけでなく、淡々と進んでいきます。
でも、人生ってそんなもんですよね。
自分の近くにもいそうな普通の人の普通の生活をのぞき見させてもらうような作品でした。
人に迷惑をかけずにそれなりの生活をしているのに、
いい年になっても独身だとか、ちょっと変わった服装をしてるとか、
そんなことだけで色眼鏡で見られる。
そんなの今どき古いと思うけどなぁ〜。
いろんな人がいるから面白い、いろんな人がいるから世の中は成り立つ。私はそう思います。
早く、そういう考えが当たり前の世の中になることを願います。
何かを「待ち遠しい」と思えることの幸せも実感しました☆彡