隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
# スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | | category: - |
# ヘブンメイカー スタープレイヤー
JUGEMテーマ:小説全般

 ヘブンメイカー スタープレイヤー供 拭々雲邯太郎(角川書店)

 評価 ☆☆☆☆


“10の願い"を叶えることができるスターボード。
これを手にした者は「スタープレイヤー」と呼ばれ、
異世界を駆け巡りながら、己の理想とする世界を作り上げていく。
先住民や来訪者、そして他のスタープレイヤーも共存する広大な異世界見えてくる人間の本質とは・・・?
渾身のファンタジー長編、第二弾!




(感想)

前作を読んだときは、
これまでの恒川ワールドとのあまりの違いに困惑したものだけど、
ここにきてようやくこの世界観も受け入れられるようになった感じです。
前作よりはかなり楽しめました。

10個の願いをかなえることのできる「スターボード」。
それを持つ「スタープレイヤー」。
プレイヤーたちははじめは自分の欲や便利さのためにスターを使うのだけど、
さまざまな出会いや経験を経て、
もっと広く自分よりも他者を思う使い方をするように変化していく。
そういった部分に本来あるべき「人間の本質」を見せつけられ、
物語自体のスケール感が増しただけでなく、
「人」を描くという部分においても前作を遥かに凌ぐ深みを感じました。
人の内面的な大きささって、
他者をどこまで思いやれるかで見えてくるのかもしれません。

3作目はあるのかな?ぜひ期待したいです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:07 | category:    恒川光太郎 |
# スタープレイヤー
評価:
恒川 光太郎
KADOKAWA/角川書店
¥ 1,620
(2014-08-30)

JUGEMテーマ:小説全般

スタープレイヤー / 恒川光太郎(角川書店)

評価 ☆☆☆


路上のくじ引きで一等賞を当て、異世界に飛ばされた斉藤夕月(34歳・無職)。
そこで10の願いが叶えられる「スタープレイヤー」に選ばれ使途を考えるうち、
夕月は自らの暗い欲望や、人の抱える祈りの深さや業を目の当たりにする。
折しも、マキオと名乗るスタープレイヤーの男が訪ねてきて、
国家民族間の思惑や争いに否応なく巻き込まれていき…。



RPGの世界のようなお話でした。
面白かったけど、これを恒川光太郎がやる必要あるのかな?とギモン。
少し前に読んだ「金色機械」でも感じたことですが、
新境地にチャレンジしすぎて、私が本来読みたい・好きな恒川光太郎の世界とはまったくの別物・・・。
「ここではないどこかへ連れて行ってくれる」・・・その点に関してはいつもの恒川さんだけど、
幻想的な美しい恒川さんはどこへ・・・。
このチャレンジは喜ぶべきこと?なんだか悲しい気がするのは私だけ?
私は妖しさに酔わせるようなそんな幻想的な恒川さんが好きなのに。
だから☆は3つにしておきますね。

スタープレイヤーに選ばれた者は異世界へ飛ばされ、
そこで「10のスター」を使い、願いを10回かなえることができる。
主人公の斎藤夕月は最初は私欲のためにスターを消費してしまうけど、
様々な出会いを経て、人のため・平和のためにスターを消費するようになり、人として成長していく。
夕月の選択を読みながら、つい「自分ならどう使うかな?」と考えちゃいますね。
誰かのためにスターを使うこと、私にはできるかなぁ。

シンシアの
「じゃあさ、私はどうすればよかったの?何もない荒野にひとりぼっちだったんだよ?」という言葉は
胸に突き刺さりました。

続編、あるらしいですね。
たしかにまだ解明されてない謎も多いし。まぁ、出たら読むと思います。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:46 | category:    恒川光太郎 |
# 金色機械
評価:
恒川 光太郎
文藝春秋
¥ 1,680
(2013-10-09)

 金色機械 / 恒川光太郎 (文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆☆


触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持って生まれてきた少女、

自分を殺そうとする父から逃げ、山賊に拾われた男、

人々の哀しい運命が、謎の存在・金色様を介して交錯する。

善とは何か、悪とは何か。


幻想的な美しいホラーを期待していたけれど、今回は随分と雰囲気が違いました。

これはこれでいいかもしれないけど、

これまでの恒川ワールドを期待していると肩透かしをくうかもしれません。


時代物なのですが、

金色様(タイトルの金色機械)というこの時代には存在するはずのないものが登場します。

月から来たっていう設定だけど、ロボット的なものと解釈していいのかな?

そのへんはっきりしないけど、金色様はおそろしく強くて、感情も持っている。

で、すんごく長生きをするw

長生きが故にいろんな時代を見てきた。

異形の存在でありながらも人々と心の繋がりを持ち、幸せな時代があった。

だが、つらい激動の中も生きた。そのエピソードはどれも胸にしみます。


話が進むにつれていろんなことが繋がってきて、どんどん面白くなりました。

こんな恒川さんもありなのかなぁ(私は幻想ホラーの方が好きだけど)






| comments(0) | trackbacks(0) | 11:16 | category:    恒川光太郎 |
# 金色の獣、彼方に向かう
JUGEMテーマ:小説全般

 評価 ☆☆☆


連作短編・・・なのかなぁ?
全編に鼬に似た金色の獣が出てくるんだけど、実際は何の動物なのかは
はっきりとはわからないという設定で・・・。

おとぎ話のような古い時代を舞台にしたものもあれば、現在のお話もあり。
幻想的で、どこかホラーチックな要素もあり、また恒川さんに異空間に連れていかれちゃったわ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 18:49 | category:    恒川光太郎 |
# 竜が最後に帰る場所
評価:
恒川 光太郎
講談社
¥ 1,575
(2010-09-17)

JUGEMテーマ:小説全般
● 竜が最後に帰る場所 / 恒川光太郎
● 講談社
● 1575円
● 評価 ☆☆☆
闇の中から一歩、また一歩と光射す方へ誘われる。 
「風を放つ」「迷走のオルネラ」「夜行の冬」「鸚鵡幻想曲」「ゴロンド」の5つの物語を収録した短編集。


(感想)

最初の2つ「風を放つ」「迷走のオルネラ」がこれまでの恒川さんの作品とは
雰囲気がまったく違うようで残念に思いつつも読み進めたのだけど、
3本目からは期待を裏切らずいつもの幻想的でちょっとホラーな恒川ワールドを魅せてくれます。
やっぱり、この人の世界観って素敵だわ〜。
特に「鸚鵡幻想曲」。
そしてスケールの大きさも感じさせる「ゴロンド」。
どっぷり浸れて、まさに「本に酔う」という感覚を味わわせてくれる。
はぁぁ、いい時間を過ごせました
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:00 | category:    恒川光太郎 |
# 南の子供が夜いくところ
評価:
恒川 光太郎
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,470
(2010-02-27)
コメント:まったく新しい恒川光太郎

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 南の子供が夜いくところ  / 恒川光太郎
 ● 角川書店
 ● 1470円
 ● 評価 ☆☆☆
「今年で120歳」という若いおねえさんと出逢ったタカシは、
彼女に連れられ、遠く離れた南の島で暮らすことになる。
おねえさんの名前は「ユナ」。
ユナは昔、ある島に一本しかない紫焔樹のある森の奥の聖域に入ることを許された
〈果樹の巫女〉と呼ばれた少女だった……。
呪術的な南洋の島のめくるめく魔術的世界。


(感想)

人の優しさや残酷さを描き、ダークファンタジーみたい。
恒川さんがファンタジーを書くとこうなるのかなぁ。
新境地を開いたかのようなまったく新しい恒川ワールドで、
南国が舞台ということもあり、いつもの背筋がゾクゾクとするような恐怖感はありません。

連作短編の形になっているのだけど、
残念なのは面白いところとそうでないところがはっきり分かれていること。
そして、連作としてのリンクの仕方が、あまり鮮やかではないところ。
ユナさんをもっと前面に出せばもっと連作らしくなったのでは?

1作目の「南の子供が夜いくところ」と2作目の「紫焔樹の島」までは面白いし、
たしかなつながりも感じられるんだけど、読み進めるうちにどんどん離れて行ったような・・・。
この世でも、現代でもない世界を描いているのかと思いきや、
タカシの家族の問題などは今の日本にありがちな話。
現実と非現実をさまようようなユラユラとした不可思議さ・・・なぜか心地いいんですよね。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:23 | category:    恒川光太郎 |
# 草祭
評価:
恒川 光太郎
新潮社
¥ 1,575
(2008-11)
コメント:各お話のタイトルが素敵・・・。想像力、刺激されます。

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 草祭 / 恒川光太郎
 ● 新潮社
 ● 1575円
 ● 評価 ☆☆☆
「美奥」の町のどこかでは、異界への扉がひっそりと開く―。
消えたクラスメイトを探す雄也、衝撃的な過去から逃げる香奈枝…
異界に触れた人びとの記憶に、奇蹟の物語が刻まれる。
圧倒的なファンタジー性で魅了する鬼才、恒川光太郎の連作短編集。


(感想)

「美奥」という町をベースにほんの少しだけリンクしている連作短編集です。

「けものはら」「屋根猩猩」「くさのゆめがたり」「天化の宿」「朝の朧町」の5編からなりますが、
この5つのタイトル、どれも想像力を刺激するような素敵なタイトルだと思いませんか?
恒川さんの幻想的な世界にピッタリ

この世なのか、あの世なのか。
現在過去未来・・・それすらも定かでないようなあやふやな空間を漂うようでした。
時間軸も次元も時代に操って、読者を深い森の中に誘うような怖いけどワクワクするお話。
なかでも「天化の宿」が好き。あのゲーム、どんななんだろう。
怖いけど、【クトキ】をしてスッキリしたい!
最後の「朝の朧町」だけはきれいにまとまってないような気がして、
うまく消化できなかったのが心残り

悲しい歴史もそっと伝えられ、大切な役割も自然に静かに引き継がれる。
そうやって当たり前なこととして歴史を守る姿勢は切ないけど美しい。

恒川さんの名作「夜市」と比べてしまうと劣るけど、
相変わらず美しくも不思議な世界を描く方で、ずっとずっと読み続けたいです。

美奥はどこにも存在しない。
でも、もしかしたら、私のすぐ近くにあるのかもしれません・・・。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:39 | category:    恒川光太郎 |
# 雷の季節の終わりに

評価:
恒川 光太郎
角川書店
¥ 1,575
(2006-11)
コメント:幻想的な雰囲気に酔えます
JUGEMテーマ:小説全般

●雷の季節の終わりに /恒川光太郎
●角川書店
●1575円
●評価 ☆☆☆☆
一般の書物にも記されることはなく、地図にも載っておらず、
外の世界からあえて隠れて存在する土地「穏」。 
穏で暮らす少年・賢也にはかつて一緒に暮らしていた姉がいたが、
姉はある雷の季節に行方不明になったまま・・・。
姉の失踪と同時に「風わいわい」という物の怪に取り憑かれた賢也は、
町のある人物の秘密を知ってしまったために町を追われる羽目になる。
風わいわいと共に穏を出た賢也を待ち受けていたものは?




(感想)
恒川光太郎さんの文章をあまりに美しく、
読んでいるとついつい世にいることを忘れてしまいそうになります
1973年生まれのまだ若い作家なのだけど、
この年齢でこんなに雰囲気のある世界を構築できるなんて素晴らしいです。

穏という町の設定も味わい深いし、
風わいわい・闇番・墓町・獅子野・・・次々と現れる不思議な存在に読んでてワクワクします。

けど、「夜市」や「秋の牢獄」に比べるとちょっと荒い感じは否めない
前半はあくまで穏を舞台にした賢也という少年が中心となる物語なのだけど、
途中からそれとは別に茜という少女の物語も描かれます。
こちらは私達の住む現代に似たような世界が舞台なので、
せっかくの幻想的な世界に俗世界的なものが混雑してしまい、
なんだかいい雰囲気が損なわれてしまうのです
それだけでなく、このへんから話は意外な展開に転がり、しかも急ぎ足で進んでいくので、
なんだか読者はおいてきぼりを食うような寂しさに襲われそう・・・。
いまひとつ惜しい作品でした。
が、やっぱりこの人の世界観は素晴らしいので、これからの読み続けたい作家です。

| comments(2) | trackbacks(0) | 09:27 | category:    恒川光太郎 |
# 秋の牢獄
秋の牢獄
秋の牢獄
恒川 光太郎
秋の牢獄/恒川光太郎
角川書店
1470円
評価 ☆☆☆☆☆
JUGEMテーマ:読書

11月7日、水曜日。
女子大生の藍は、秋のその一日を何度も繰り返している。
毎日同じ講義が繰り返され、友人は何度も同じ話をする。
明くる日も、また明くる日も・・・。
彼女は何のためにこの日を繰り返しているのか。
この日々に終わりは訪れるのだろうか。
終わりの見えない絶望を描く3編の作品集。



(感想)
普段通りの日常生活を送っていたはずの主人公たち。
しかし、自分でも知らないうちに異国の扉を開けてしまっていて・・・。
ある日を境に「閉じ込められてしまった」人たちを描きます。

逃げられない人々ははじめは絶望するものの、やがては順応していく。
その変化の様子が淡々と淡白に描かれていくので余計に怖いです。

特に表題作の「秋の牢獄」では
何度も同じ日を繰り返す主人公が
「この日が体調の悪い日や、肉親の葬式のある悲しい日でなくてよかった」と
感謝すら感じるようになります。
違和感、恐怖、絶望・・・その先に残された感情。
≪いろいろあったが悪い日ではなかった。≫という
ラストの一文はゾッとするほど強烈でした。

恒川さんは読者をここではない世界に連れて行ってくれる。
妖艶で、とぎすまされ、まるで大人のための童話のよう。
もしかしたら私達の生きている空間のすぐ裏側には
こんな世界が存在しているのかも・・・と思えないでもないような不思議な感覚。
読者はこの圧倒的な世界観に飲み込まれ、どっぷりとこの世界に浸れます。

たとえそれが辛く厳しいものだとしても、
「明日」があるって幸せなことなんですね。



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
ターン/北村薫
| comments(2) | trackbacks(0) | 10:57 | category:    恒川光太郎 |
# 夜市
夜市
夜市
恒川 光太郎
夜市/恒川光太郎
角川書店
1260円
評価 ☆☆☆☆☆
大学生のいずみは、友人の裕司から「夜市にいかないか」と誘われた。
しかしそこは妖怪たちがさまざまな品物を売る、
この世ならぬ不思議な市場だった。
夜市では望むものが何でも手に入るが、
何かを買わなければ絶対に夜市の外に出ることはできない。
裕司は幼いころにここである物と引き換えに
「野球の才能野球」を手に入れ、
今回はその時に売った物を買い戻しにきたのだというが・・・。



(感想)
本のタイトルにもなっている「夜市」。
子供が不思議な道に迷いこんでしまう「風の古道」の二作を収録。

どちらも短編なのがもったいないくらい
しっかりしたストーリーが組み立てられた完成度の高い作品でした。
久しぶりにずっと追い続けたい作家に出会った気がしますラッキー

どちらも冒頭部分から美しく、一気に作品の世界にひきつけられる。
ホラーに分類されそうだけど恐怖はない。
妖怪や鬼の存在がさりげなく、幻想的な味わいがあります。
洗練され、無駄のない文章も
この世界観を生み出す重要な要素なのかもしれない。

映像化カチンコしたらきれいだろうな〜猫2
美しさにどっぷり酔える本読書でした。
JUGEMテーマ:読書
| comments(4) | trackbacks(1) | 10:12 | category:    恒川光太郎 |
Categories
Archives
Profile
Comments
Trackback
Mobile
qrcode
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
Search this site
Sponsored Links