隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 私が失敗した理由は
評価:
真梨 幸子
講談社
¥ 1,620
(2016-07-20)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 私が失敗した理由は / 真梨幸子(講談社)

 

 評価 ☆☆☆

 

落合美緒は、順風満帆な人生から一転、鬱々とした生活を送っていた。

ある日、パート先の同僚のイチハラが、大量殺人事件を起こしたと聞く。

美緒が彼女とコンビニで会った夜に事件を起こしたらしい。

イチハラが言っていた言葉「…成功したかったら、失敗するなってこと。…」

その言葉に導かれるようにあることを思いつく美緒・・・

失敗の種類は人それぞれ、結婚、家族、会社―様々な人間の失敗談から導き出される真理。

美緒は一体何を思いついたのか、そして事件の真相は?

 

 

(感想)

 

作品の中で自分自身や過去の作品を自虐的にイジるセンスや、

言葉の選び方の感覚が若い作家っぽいなと思ったけど、意外や意外。

1964年生まれの方なんですね。

作家さん自身が楽しんで、ノリノリで書いてるのが伝わる作品でした。

 

初読みの作家さんだし、タイトルから連想していたのは短編集。

人の失敗からなんらかの教訓を得る・・みたいな作品をイメージしてたけど、

まさかの長編で、学ぶものも特になく、やたらと人が死にまくるミステリーでしたw

なんだか面白い角度から攻められた印象ですw

 

頻繁に出てくる「ときめき」という言葉に心をくすぐられます。

その選択が危険とわかってても、ときめきを感じることって多くって、

それを承知で「えいっ!」って選びとることが、

結果的に人生をより輝かせるなんてこともあるからなぁ・・・。

うーん、自分のときめきを信じて進めるまっすぐさが欲しいな〜。

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# 火花
評価:
又吉 直樹
文藝春秋
¥ 1,296
(2015-03-11)

JUGEMテーマ:小説全般

火花 / 又吉直樹(文藝春秋)

評価 ☆☆☆☆


売れない芸人徳永は、師として仰ぐべき先輩・神谷に出会った。
そのお笑い哲学に心酔しつつも別の道を歩む徳永だが、二人の運命は。
笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。



(感想)

お笑い芸人が書いた小説ということで話題になっている本。
巷では“もしかしたら芥川賞をとるのではないか”などという声もありますが、
これが“直木賞”ではなく、“芥川賞”なのがミソです。
つまり大衆向けの文芸作品という感じではなく、あくまで純文学にカテゴライズされるような雰囲気を持っています。
「一般に名の知れたタレントだから」という理由で普段小説を読まない人が手に取ったとしたら
読むのに少々手こずる類の作品かもしれません。
特に前半は文章が堅苦しので、なかなか読者の気分もノッて来ないけど、
物語が進むにつれ堅苦しさもなくなるので、とにかく中盤までこらえてください。

期待していた程度の水準には達していたし、さすが本職は芸人さん!笑える要素もあり引き込まれました。
だけどそれでも私が☆を4つにしたのは、「意外性はまったくなかったから」。
“ああ、又吉らしいなぁ”というラインを越えるような驚きを感じるものではありません。
もともとが世間に名前もキャラクターも知られている人は、
こういう評価をされてしまうからつらいところですよね。

ほんの一握りの者しか成功しないお笑いの世界。
先の見えない不安に駆られながらも、人を笑わせるということにかけている若者たち。
笑いを生むには苦しみや純粋さ・・・必死の思いがあることを知りました。
ふざけてるように見えるけど、苦しみ、迷いながら生きている「芸人」さんたち。
まるで笑いながら泣いてるみたいで、読んでいて切なくなります。

舞台でやって笑いをとれることが、文章にしても面白いかというと必ずしもそうではなくて、
そのあたりの微妙な判断は笑いのプロでも難しかったと思います。
特にコーデュロイパンツの件はその場の空気感が伝わってくるようでじわじわ来ました。
行方不明になった神谷と久々に再会した時、神谷は大きく変貌していて、
この発想は突拍子もなかったです。笑いを通り越して引きました。
何かに人生を賭けた人間の狂気ってやつなんだろな・・・・すごい。

デビュー作の舞台に自分のいちばんよく知っている「お笑い」の世界を選んだのは正解だと思います。
これから何冊も書いていくにつれて、世界を広げていけばいいのですから。
次回作にも期待しています。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:26 | category: 作家名 ま行 |
# かみにえともじ
評価:
本谷 有希子
講談社
¥ 1,470
(2012-08-10)

JUGEMテーマ:エッセイ
 
 かみにえともじ / 本谷有希子

 評価 ☆☆☆


存在は知ってたけど、はじめて読んだわ。
けっこうかわいい顔してて、飾らなくて、才能もある・・・・
ぐぬぬ・・・最強だな。
なのに〜!!いい具合で性格にかわいくないところがある。こういう人好きだわ。
ほどよい毒にもシンパシー感じてしまう。

なーんも残らないけど、時にクスクス笑いながら読みました。
漫画家・榎本俊二さんによる挿絵もサイコー。
エッセイ読んでから挿絵見て、思わず吹き出してしまったこともしばしば。

今度、この人の小説も読んでみよう。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:36 | category: 作家名 ま行 |
# 群言堂の根のある暮らし―しあわせな田舎石見銀山から
JUGEMテーマ:エッセイ
 ● 群言堂の根のある暮らし―しあわせな田舎石見銀山から  / 松場登美 
 ● 家の光協会 
 ● 1600円  
 ● 評価 ☆☆☆☆
田舎暮らしを根っこにものづくりをしたい。 
人口四〇〇人あまりの町から全国へ。
衣料品・生活雑貨ブランド、「群言堂」が伝える、
田舎暮らしの魅力とそこから生まれたビジネスのいままでとこれから。

(感想)
 
私の大好きな番組「猫のしっぽ カエルの手」に登美さんが出たことで、
群言堂と石見銀山に興味を持ちました。
人口400人あまりの小さな町で、
衣料品や生活雑貨のブランドを営みながら、田舎暮らしの古きよき形を今に伝える「群言堂」。
この会社が現在に至るまでの出来事をつづった本なのだけどそれだけじゃない。
ここまで来るのはものすごく大変だったと思うけど、
好きだからこそこの道を信じて、楽しみながら進んできた・・・
その生き方が羨ましくて、憧れてしまって、もうただただ「ここに行ってみたい」って
思いがあふれてくる本でした。

今の石見銀山と群言堂がこんなにも注目されるのには、
もちろん土地そのものが持つ魅力が大きいことに間違いはないけど、
でもやっぱり登美さんと大吉さんの人間としての魅力と眼の確かさがあってのことだと思う。
時代の流れについていけなくなるのは怖いことだし、
先を見据えて、新しい物を追うのも大事なことだけど、
私は古い物の良さや味わいを理解し、慈しむような暮らしが本当はしたいのかもしれない。
登美さんたちの暮らしぶりを知り、その思いを改めて強固なものにした気がする。
でね、何が素晴らしいかって、
登美さんたちの場合、古いものをただ古いままに使うのではなく、
都会的、かつ現在的なエッセンスを織り交ぜてるいる。
これが評価されるのだと思うのです。
古くて不便だけど、そこを嫌わずにかわいがって長所に変えてあげるような愛情の示し方。
ただセンスがいいだけじゃできない、
愛情がなければ本当に良いものなんて生み出せないんだろうなぁ。

登美さん、大吉さんだけじゃなく、群言堂で働くすべての人がこの会社を好きでたまらない・・・
そんな気持ちがひしひし伝わってくる本でした。
 
行ってみたいなぁ、石見銀山・・・・。
けど、あまりに遠すぎて、どんな交通機関で行けばいいのかすら検討がつかないよ↓
でも、いつかはね
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:57 | category: 作家名 ま行 |
# 錨をあげよ(上)(下)
評価:
百田 尚樹
講談社
¥ 1,995
(2010-11-30)
コメント:波乱万丈、読むのきつかったー

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 錨をあげよ(上)(下) / 百田尚樹
 ● 講談社
 ● 各1995円
 ● 評価  上巻 ☆☆☆
        下巻 ☆☆☆
戦争が終わってちょうど十年目、いまだ空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。
激動の昭和の時代、生まれながらの野生児は人生という荒海を渡っていく。
いざ、海図なき嵐の海へ。さあ、錨を上げよ!



(感想)

上巻約590ページ、下巻約620ページ。
波乱万丈の人生を生きる主人公・作田又三。
その切れやすい性格が故に仕事も恋も次々と失敗の繰り返し
正直読むのがしんどかった。
こんなに長い小説を、主人公にちっとも共感できないままに読んだ自分に拍手

学校の勉強はできなかった(しなかった)けど、頭はすこぶるいい。
だから悪知恵も働いてしまい、人生の荒波をたくましく渡っていく。
なのにどうして、負のループに迷う込んだ自分の人生を客観的にみて反省し、
成長することがないのかと呆れっぱなし。
最後の最後で「愛に生きた男」みたいな描かれ方になってきて、閉口してしまいました。

それにしてもどうしてこれが「本屋大賞」の4位に入ったのか??
まったくもってナゾ。
面白くなくはないんだけど、無駄に長い。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:53 | category: 作家名 ま行 |
# 買わねぐていいんだ。
評価:
茂木久美子
インフォレスト
¥ 1,260
(2010-03-17)
コメント:カリスマ新幹線アテンダントの素顔

JUGEMテーマ:エッセイ 
 ● 買わねぐていいんだ。 / 茂木久美子
 ● INFOREST
 ● 1260円
 ● 評価 ☆☆☆☆
JR東日本で売上ナンバー1を誇る新幹線アテンダント・茂木久美子さん。
同じ商品なのに、彼女が売りに回ると飛ぶように売れるのはどうしてだろう。
「買わせない」だから「欲しくなる」・・・・
今や講演依頼が殺到し、テレビや雑誌でも大絶賛されるカリスマの素顔の魅力とは。


(感想)

先日読んだ「つばさアテンダント驚きの車販テク」とかぶってるけど、
茂木さんの素顔を知りたいのであればこちらの方をおすすめします。
明るくて元気な茂木さんの魅力そのままに、ソフトで読みやすかったです。

茂木さんはただ必死に売り上げだけを伸ばそうと努力しているのではなく、
お客さんに旅のいい思い出を作ってもらい、自分もお客さんにも楽しんでもらいたい・・・
なによりもそれを大事にしている。
その姿勢が接客によるお客様との触れ合いににじみ出ているのでしょう。
だから彼女は売れる。
けど、すべての人に同じような接客をするわけではなく、
お客さんがいま、どんな目的で新幹線に乗っているのか、どんな気持ちなのか、
それをよく観察したうえでお客さんに接するからうまくいくのであって、
その観察力やコミュニケーション能力の高さにも驚かされました。
彼女が仕事するうえで大事にしていることは、どんな仕事にも役立つはずです。

普段はアゲ嬢でハデハデな茂木さん。
でも仕事中はきちっとしてる。
オンとオフをうまく分けたメリハリのある生活も仕事にいい影響を与えているような気がします。

 
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:46 | category: 作家名 ま行 |
# 「つばさ」アテンダント驚きの車販テク
評価:
松尾 裕美
交通新聞社
¥ 840
(2010-02)
コメント:茂木久美子さんがカリスマ販売員になれた秘密とは

JUGEMテーマ:新書
 ● 「つばさ」アテンダント驚きの車販テク / 松尾裕美
 ● 交通新聞社新書
 ● 840円
 ● 評価 ☆☆☆
山形新幹線「つばさ」に乗務し、車内販売を担当するカリスマ・アテンダントがいる。
限られた時間と空間の中で、一人、手ぎわよく、コーヒーをいれ、
弁当やサンドウィッチを売り、山形弁で沿線のみやげものをすすめ、
しかも、ワンランク上の売上げを確保する驚きの車販テクニックを、そのカリスマに密着取材した。
そこから見えてきたのは―。



(感想)

最近はテレビや雑誌でもよく見かける、山形新幹線の車内販売員・茂木久美子さん。
通常なら1日の売り上げが8~10万円のところ、彼女はその倍は売り上げる。
これまでの最高記録は40万円で、これはコンビニの1日の売り上げに匹敵するというから驚かされます。

本書は大きく3つの章に分けられます。
1・ カリスマ販売員・茂木さんの章
2・ 山形営業支店長の山川さんの章
3・ 昭和の車内販売に関する章
となると、「 「つばさ」アテンダント驚きの車販テク」というタイトルにはちょっとだまされた気が・・・。
1や2はいいんだけど、3はむりやりねじ込んだ感じが・・・。

茂木さんは普段は派手なアゲ嬢
仕事はがんばる、でもプライベートは思いっきり好きなことをやる
この切り替えのうまさも彼女の最高につながってる気がする。
支店長の山川さんも「新しいことにはどんどん気軽に挑戦し、ダメなときは即撤退」と言っていたし、
こういう軽さは女性特有のものなのかも。

ワゴンをバック走行するのは重たくて大変だけど、
お客さんと接触するトラブルは少なく、何よりお客さんの顔が見える。
おつりを渡す際の工夫には脱帽
お客さんに見えないところでさりげなく、時間ってこういうところで節約するもんなんですね〜。
たしかに会話の中に適度に方言を交えるのは親しみやすさを感じさせて効果的。
接客業に限らず、人の心をつかむヒントがたくさんつまっている本でした。

茂木さんは経験を積んでいくうちに「売りたい」から「伝えたい」にかわっていったという。
茂木さんから何かを買ってのどを潤したり、お腹を満たすことよりも、
お客さんとのわずかなコミュニケーションの中で、
新幹線での旅の思い出をより良い物にするお手伝いがしたい・・・。
そんな思いやりの行動することによって、商品もぐっと売れるようになる。
ふれあいとあたたかさが茂木さんの魅力。
そして、それが小さくローカルな山形新幹線だからこそ、茂木さんとうまくマッチしている
都会で茂木さんと同じことをしても同じ結果は得られないかもしれない。
彼女のやり方は山形だから・山形らしいから成功してるのではないでしょうか。
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:57 | category: 作家名 ま行 |
# 津軽百年食堂
評価:
森沢 明夫
小学館
¥ 1,575
(2009-02-28)
コメント:スピッツのファンの人におススメです!

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 津軽百年食堂 / 森沢明夫
 ● 小学館
 ● 1575円
 ● 評価 ☆☆☆☆
ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈むように暮らしていた陽一と七海。
ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、
やがてそれぞれの夢が二人を悩ませることになり・・・・・。
一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた賢治とトヨの清らかな恋は、
いつしか遠い未来に向けた無垢なる「憶い」へと昇華されていき…。
創業百年を迎えた「大森食堂」の人たちの恋と葛藤。心温まる物語。



(感想)

100年前、大森食堂が開店するきっかけとなった二人の恋と、
その孫にあたる陽一の恋を交互に描きます。

都会に負けそうになりながらもなんとかふんばって生きている陽一と七海。
仕事で偶然知り合った二人は、同郷だと知り意気投合。
自然な流れで恋に落ちていくものの、お互いの夢が二人で歩む将来の邪魔をして・・・・・・。

と、さらっとストーリーを説明するとありきたりなラブストーリーのように思われそうだけど、
じんわりほんのりのグッとくるいい話。
この素朴さが津軽の雰囲気にマッチして、バランス良く仕上がっています。
が、強いていえばせっかくの100年前の恋の話が現代となにも絡んでないのがもったいない。
これでは100年前の二人なんて描く必要があったの?と思われても仕方ない。

スピッツの曲の話が出てきます。陽一と七海が二人で聞いているのです。
どのアルバムのどの曲かまで書かれているし、
二人の曲への思いにまで触れていて、ファンにはたまらない
“スピッツのボーカルは、ワインみたいな甘酸っぱい声”・・・って表現されてるけど、
私はそうは思わないなぁ。
人それぞれ、いろんな感じ方があるのね。

巻末には、津軽で百年近く続いている老舗食堂のリストが載ってます。
青森に行く機会があったら、参考にしてみたい。

もうすぐ弘前も桜の時期。
何年か前に見に行きましたがとても美しかったです。
まさに桜を眺めながら、今の季節に読むのがぴったり
青森の人には宝物のような本なのではないでしょうか。

映画化のウワサあり。
主題歌はやっぱりスピッツか?気になるー
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:19 | category: 作家名 ま行 |
# 群青

評価:
宮木 あや子
小学館
¥ 1,365
(2008-09-30)
コメント:深い群青と燃えるような赤
JUGEMテーマ:小説全般
●群青/宮木あや子
●小学館
●1365円
●評価 ☆☆☆
凉子・大介・一也は離島で育った、たった3人の同級生。
でも、いつまでも子供のままではいられない。
愛する女のために命を懸けて海に潜る男たちの熱く純粋な思い、
そして最愛の人を失った女の絶望と再生を鮮やかかつ官能的に描いた恋愛小説。
長澤まさみ主演で映画も公開されます。



(感想)
長澤まさみ主演の映画「群青」の脚本を原案に、宮木あや子が書き下ろし。
そのせいか完全に頭の中のイメージは長澤まさみです。
でも、ラブシーンも、それ以上の激しいシーンも多いであろうこの難役。
はたして彼女に演じられるのー??映画の方はなんだか見るのが怖い

舞台は石垣島よりさらに高速船で行く美しい島・南風原島
タイトルが美しく澄み切った海の色・ブルーではなく「群青」なのに、深く濃い絶望と悲しみの色が見えます。
美しく、青い世界の中にある絶望・・・そこに鮮やかな「赤」がいくつか入ってきて、
色彩的にもイマジネーションがくすぐられる作品でした。

女1人に男が2人。
子供のころから一緒だった3人が成長して三角関係に・・・・。
いかにもありきたりなどこかで見たような読んだことがあるようなストーリー。
さらさらっと読みやすかったです。

悲しみの末に精神が破壊させれてしまった凉子の絶望と孤独、
龍二さんの後悔も、あまりに深いもの。
幸福な時間は深い深い海に沈んでしまった。
狭い島で島民全員に監視されているように生きるしかない閉塞感はあまりに息苦しく、
そんな彼女たちを心配し、遠くから見つめる人の優しい眼差しはもどかしさと温かさで切ない。

予想していた展開だったけど、群青の海が澄んだブルーになるような
目の前が開けるようなラストはすがすがしかったです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:57 | category: 作家名 ま行 |
# 吉原手引草
吉原手引草
吉原手引草
松井 今朝子
JUGEMテーマ:読書

吉原手引草/松井今朝子
幻冬舎
1680円
評価 ☆☆☆
吉原一の花魁・葛城。
なぜ彼女は忽然と姿を消したのか? 
遣手、幇間、女衒・・・人々の口から語られる廓の表と裏。
やがて隠されていた真実が少しずつ明らかになっていく……。
吉原を鮮やかに浮かび上がらせた、時代小説のあらたな傑作!
第137回直木賞受賞作王冠2



(感想)
吉原中を騒然とさせるような“何か”をやらかして、
忽然と姿を消した花魁・葛城。
彼女はどんな女であり、一体何をして吉原を去ることになったのか・・・。
ある人物が葛城とゆかりのある人物を訪ね歩き、
インタビュー形式で真実に近づいていくお話です。

もともと私が時代ものを苦手としているというのもあるのかもしれませんが、
使われている言葉は当然難しいし、
まったく引き込まれないままに最後のページまできてしまったような・・・。

15人強ほどの関係者へのインタビューで構成されているのだけれど、
その語り口が誰もこれもそっくりで個性が感じられない。
そのせいか一人一人のインタビューはわずか15ページ程度なのに
すごーく長く感じるのよ[:がく〜:]

キーとなる花魁・葛城。
彼女もあまりに完璧な女性すぎて、
生身の人間としての魅力を感じなかったのもマイナス要因ですかね。
吉原でトップに立つような女性ですから
激しい生き方をしてきたはずなのに、それも見受けられない。

吉原って場所柄、
人様には聞かせられないような男女の話がわんさかあるでしょう。
なのに、いくらいまは吉原にいない花魁の話題であるにしたって
みんな口、軽すぎ泣き顔
知らない人がいきなり訪ねて来てここまで話しちゃうなんてどうよひやひや
そのへんに違和感も感じちゃったんですよね汗

吉原が実際はどんなところであって、
花魁以外にはどんな役割の人がいて、
どのようなシステムになっているのかなど吉原のことが詳しくわかり、
この時代の様子を丁寧に調べて書かれているな〜という印象を受けました。
う〜ん、でも私はどうせ吉原ものなら
華やかな影にある花魁の苦悩や女同士の争いなどを生々しく描くような
作品の方が好みかなぁ。
これが直木賞かぁたらーっ
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:36 | category: 作家名 ま行 |
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