隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# なんでわざわざ中年体育

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 なんでわざわざ中年体育 / 角田光代(文藝春秋)

 

 個人的な評価 ☆☆

 

中年たちは皆、運動を始める。

フルマラソンに山登り・ボルダリング。

人気作家が果敢に挑戦した爆笑と共感のエッセイ集。

 

 

 

(感想)

 

たんに角田さんのファンだからという理由で、いつもの調子で読み始めると肩透かしをくうかも。

ほとんどがマラソンのこと(ヨガとボルダリングも少し)の話なので、

マラソンに興味のない人は読んでもつまらないかもしれません。

とはいうものの、本人はマラソンも運動も大嫌い!!と言っておられるので、

それらが好きな人が読んでも共感できるとは言い難いかな・・・・?

うーん、どんな読者層が好む作品なのかよくわかりません。

 

マラソンを走ったあとに飲むビール・屋台に並ぶ食べ物・・・、

角田さんはそれを美味しく楽しむために走ってる。

そもそもビールだって食べ物だって苦しいことなーんもしなくても美味しいものは美味しい。

けど、それでもあえて苦しいことにチャレンジしてからいただく・・・って、

もはや食い意地を超えた境地に達していると思います。

角田さんがマラソン後に飲んでるビールはきっと私が普段飲んでいるビールとは

次元の違う美味しさなんでしょうね(だからといって走ってみる気にはならないけどっ)

 

苦しくても投げ出さないで、ゆる〜く続けてるというスタンスは

角田さんの仕事のやり方にも似ている気がします。性格なんだろうなぁ。

おそらくこの人は一生、「走るのが好き」とは認めない気がしますw

| comments(6) | trackbacks(0) | 11:38 | category:    角田光代 |
# 私の容れもの
評価:
角田 光代
幻冬舎
¥ 1,404
(2016-05-26)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 わたしの容れもの / 角田光代(幻冬舎)

 

 評価 ☆☆☆

 

老いの兆しは、悲しいはずなのに、嬉々として話してしまうのはなぜだろう?
加齢で知る、新しい世界。新しい自分。
わたしの入った容器「カラダ」がまるごと愛しくなる、共感必至のエッセイ集。

 

 

 

(感想)

 

わたしの容れもの = カラダにまつわるエッセイ集です。

40代も半ばを過ぎ、

いやでも「体の変化」を感じるようになってきた角田さんの今日この頃。

それを悲しむのではなく、自虐的に嬉々と語る角田さんの姿に

「老い」って付き合い方次第では自分が思うほど悲壮感の募るものでもないのかも??と新しい発見を得たような気持ちです。

 

加齢につれて代謝は落ち、痩せにくくなるのは仕方ない。

加齢につれてヘビーな食べ物はキツくなり、食のこのみに変化が出るのも仕方ない。

そういう諦めなきゃいけない部分は諦めて、受け入れる。

でもそれは「= 怠けること」ではなく、

その年齢に合った生活やケアをしていくことです。

それができるかできないかが老後に大きく響いてくるんだろうなぁ・・・・。

角田さんはボクシングや走ることでしっかり体を動かしておられるし、

たった一人で働く自営業なのに、

9時〜17時の規則正しい生活を守ってもいる意思の強い人です。

さらに各種検査をマメに受けてるようで、

そもそも「カラダ」に興味があるのだと思います。

 

でも私は??

人間ドッグすら受けたことがなく、体に対する知識もない。

だらしない・めんどくさがりの極みなんですな・・・w

今のままでは老後・・・やばいぞやばいぞ(>_<) 

ちょっと考え方を改めないといけないのかもしれません。

うーーーん、まずは意識改革からはじめまっす!!

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:16 | category:    角田光代 |
# 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。
JUGEMテーマ:エッセイ

 

 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。 / 角田光代(角川グループパブリッシング )

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

彼と別れた後、一人分の鰆を買った時のぞっとするようなさみしさ、

手とか指や初デートに表れる男の本質―。

恋愛や人生のヒント満載!著者と、ゆるゆると語り合っているうちに元気になれる、傑作エッセイ集。

 

 

 

(感想)

 

小説は好きだけど、エッセイになるとちょっとな〜という作家が多い中、

角田さんは小説もエッセイもどっちも面白いものが書ける貴重な作家です。

角田さんのエッセイはこれまで何冊も読んできたけど、

私はこれがいちばん好きかもしれない。

星の数が5つじゃ足りないくらい私の好みにピタッと合った本でした♪

 

「感性」「庶民感覚」「ちゃんとしてない感じ」・・・これが魅力。

私も学生時代はクラスの恋愛模様の登場人物ではなかったし、

今も輝いてる女とは言えない。

そのへんに仲間意識を感じ、読んでいて安心感を抱けたんですよね〜。

私も角田さん同様、授業で学んだことをこれっぽっちも覚えておらず、

なーんにも知識のない大人なので、

“人はその人らしきものだけ引きずって大人になるんだなあ”という一文には救われました。

 

いちばん笑ったのは「こういう店に入ったことはありますか?」の章。

水を飲まずにいられないしげるさんに爆笑しました。

この軽さ・どうでもよさがたまりませんっw

こういうのを見逃さない着眼点の凄さが素晴らしいと思います。

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:07 | category:    角田光代 |
# 幾千の夜、昨日の月
JUGEMテーマ:エッセイ

 幾千の夜、昨日の月 / 角田光代(角川文庫)

 評価 ☆☆☆☆


友と夢中で語り明かした夏の林間学校、
初めて足を踏み入れた異国の日暮れ、
終電後恋人にひと目逢おうと飛ばすタクシー、
消灯後の母の病室…夜は私に思い出させる。
自分が何も持っていなくて、ひとりぼっちであることを―
知らない場所にひとり放り出されたような心細さと非日常感。
記憶の中にぽつんと灯る忘れがたいひとときをまざまざと浮かび上がらせる名エッセイ。




(感想)

旅のエッセイかと勘違いしてしまいがちだけど、これは「夜」にまつわるエッセイです。

「夜」と一言でいっても、きらびやかな夜の街で賑やかに過ごす夜もあれば
なんにもない砂漠で広すぎる星空を一人で眺めながら過ごす夜もある・・・・。
人生にはこんなにも様々な夜があったのかと
改めて自分自身の体験した「忘れがたい夜」をいくつか思い起こしてみたりしてw
眠れない夜を満喫するのにピッタリな本です。贅沢な時間を味わえます。

タイ・モロッコ・ギリシャ・ネパール・モンゴル・・・角田さんはいろんな国を旅されていて、そのほとんどが旅の細かな予定も宿泊先も決めずに行く一人旅です。
ありがちな失敗や怖い思いは何度もされているようだけど、それでもめげない度胸と行動力のある人!
それなのにどうしてこの人は自分を「ビビり症」だなどと思っているんだろう。
でもこういう人だからこそ、この本はその「飾らなさ」「普通っぽさ」に自分を重ねたり、
一緒に旅した気分になったり、何かを共有した気になれるんだろうなぁ。

西加奈子さんの角田さんへの愛と尊敬に溢れた解説も素敵でした。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:41 | category:    角田光代 |
# 拳の先
評価:
角田 光代
文藝春秋
¥ 2,376
(2016-03-10)

JUGEMテーマ:小説全般

 拳の先 / 角田光代(文藝春秋)

 評価 ☆☆☆


ボクシング雑誌の廃刊に伴い、文芸編集部へ移動となった那波田空也は、
新たな場所で忙しい日々を過ごしているが、あるきっかけで再びボクシングとの距離を縮める。
初めての恋人・つた絵の存在、ジムに通う小学生ノンちゃんの抱える闇、
トレーナー有田が振りまく無意識の悪意、脅威の新人選手・岸本修斗。
リングという圧倒的空間に熱狂と感動を描ききる長編小説。



(感想)

「空の拳」のその後を描くお話です。

前作同様、ボクシングの試合の描写はチンプンカンプンだし、
長いな〜と思う場面も多々あったけど、
リングで闘うボクサーではなく外からボクシングを見ている空也の客観的な視点で描かれてたからこそ
私も最後までついていけた気がします。
先日、角田さんのトークショーに行ってきたのですが、
ご本人はこの作品をうまく書ききれなかったと思っていらして、
そこはやはり根本的な「男女の性差」によるものを感じたかららしい。
でもそれでも書いたのは、ご自身がボクシングジムに通って、
ボクシングを間近に見て、作家として熱いものを感じたからでしょう。
作中での坂本君の姿はそのトークショーで話されていた角田さんの男友達のエピソードと重なりました。

空也がずっと抱いてたスッキリとしない違和感は、読んでいる間中ずっと私も感じていました。
でも得体のしれない不安はどんな世界に生きる人にもあるもので、
そこをどう変えるかはやはり自分自身でしかないのだな。
逃げることはカッコ悪いことではない・・・うん、そうだ!そうだ!と激しく共感しました。

 
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:44 | category:    角田光代 |
# 坂の途中の家
評価:
角田光代
朝日新聞出版
¥ 1,728
(2016-01-07)

JUGEMテーマ:小説全般
 

 坂の途中の家 / 角田光代(朝日新聞出版)

 評価 ☆☆☆☆


3歳の子を持つ専業主婦の里沙子は刑事裁判の補充裁判員に選ばれてしまう。
毎日、子どもを殺した母親をめぐる証言にふれるうち、
いつしか彼女の境遇にみずからを重ねていき、日常が大きく揺らぎ始めるのだった。
社会を震撼させた乳幼児の虐待死事件と“家族”であることの心と闇に迫る心理サスペンス。



(感想)

この本を読んだこの気持ち、
「面白い」とか「のめり込む」とかそういう言葉で片付けられるものじゃないです。
苦しくて、重たくて、感情移入しすぎて・・・。
つまんないのとは別の理由で、読むのにこんなに時間のかかった本も久しぶりでした。
角田さんはこの作品で「会話というコミュニケーションの曖昧さ、言葉で伝えることの難しさ」と
描きたかったと仰っていました。
同じことを聞いても、人によってこんなにも受け取り方が違うのかと感じたし、
もし自分がこの事件の裁判員だったらどんな判決を下すかな?と考えてみても、
読み終えた今になってもその答えを出せずにいます。

里沙子は事件に触れるうちに自らの境遇をも犯人に照らし合わせてしまい、
その重圧から負のスパイラルに陥っていきます。
やがては自分は子供を愛しているのかとすら疑問を抱き、離婚まで考え・・・・。
でもこんな風に自分自身を照らし合わせてしまうのは里沙子だけでなく、読者自身にもあてはまること。
私は日々の生活の中で無理をしてはいないか? 逆に家族に無理はさせてはいないか?
・・・この本を読んだことは、それを考えるいい機会にもなりました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:48 | category:    角田光代 |
# 世界は終わりそうにない
評価:
角田 光代
中央公論新社
¥ 1,512
(2015-05-22)

JUGEMテーマ:エッセイ

 世界は終わりそうにない / 角田光代(中央公論新社)

 評価 ☆☆☆☆


愛すべき、私たちのしょっぱい日常。
恋愛の苦み、読書の深み、暮らしの滋味…。
膝を打ちたい気分で人生の凸凹をあじわうエッセイ集。




(感想)

エッセイ・対談・書評と盛りだくさんな内容。
よしもとばななさん、三浦しをんさんなどとの対談があり、
書評では町田康さんの本も登場。
私はこの3人も大好きなので、私にとってはとってもお得な夢のような一冊でした。

旅やら食やら恋やら・・・肩肘はらずに気楽に読めて、
「そうそう!」と共感できる部分も多かったです。
作家としてこれまでに素晴らしい作品をいくつも書き、
賞やら映像化やらで結果も残して来ているのに、
それなのに自己評価が低い角田さん。
こんな謙虚な姿勢の人だからこそ、言葉がスーッと入ってくるのだろうなと思います。

よしもとばななさんとの対談のなかで、
ばななさんが『「本当にいい小説というのは、その中には必ず半分以上自分自身が書かれている」と言っていました』と仰ってたのを読み、
ファンとして思わず目頭が熱くなりました。
たしかにばななさんの小説には、
決してブレることのないばななさんらしさがいつもちゃんとあって、
だからファンは安心して読み続けられると私は常々感じています。
こういう言葉がばななさんから聞けただけで、私はこの本を読んで本当に幸せでした。

評論家の坪内祐三さん、ブックデザイナーの祖父江慎さんとの対談では、
お恥ずかしい話しながら、
各出版社によって文庫の活字の大きさ・字体・紙質などに違いがあるということを私ははじめて知りました。
さっそく自宅にある各社の文庫を見比べてみて「なるほど〜」と関心♪
これからはそういった角度からも本の個性を楽しんでいきたいです。

ハッとさせられたのは、
三浦しをんさんとの対談の中で、三浦さんが「書評を書く上で禁じ手にしていること」。
ああ・・・この「禁じ手」、
このブログを書くときに、私、結構やってしまってる・・・・!!!
私のこのフェアじゃないレビューで読んでくれた方を混乱させてしまったことがあるかもしれませんね。
ううーん、今後気をつけます。大変勉強になりました。

いしいしんじさんの本、もうずいぶん読んでないので読んでみようと思います。
そして佐野洋子さんのエッセイはきっと私も好きになりそう!
この本のおかげで、読みたい本が増えました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:54 | category:    角田光代 |
# 地上八階の海
評価:
角田 光代
新潮社
---
(2000-01)

JUGEMテーマ:小説全般

 地上八階の海 / 角田光代(新潮社)

 評価 ☆☆☆


母は目に見えない何かに怯えはじめ、
兄嫁はとめどもなくしゃべり続け、
赤ん坊は鬱陶しい泣き声を響かせ、昔の男はストーカーになった。
癒しようのない孤独を抱えた私の毎日を描く表題作ほか、1編を収録。



(感想)

中編2作を収録。
うーん、うまく作品の世界に入り込めなかった。
重苦しく、常に不安がつきまとうような空気が漂い、
読んでいて気持ちのいい作品ではなかったです。

「真昼の花」はバックパッカーで当てもなく東南アジアを旅する女性の話で、
旅好きの角田さんならではの設定という気がしました。
私にはこんな旅をする度胸はないし、主人公の危機感のなさも信じがたいけれど、
何かを失ったり、責任を伴わなければいけない何かに解放されたときに、
「どうにでもなれっ!」とプチンと切れたように旅したくなる衝動はわかる気がします。
(でも、私には絶対にできないけどね)

表題作の「地上八階の海」は、
離れて暮らす家族・ストーカーになった元恋人に振り回されつつも、
モヤッとした孤独を抱える女性の話。
これは着陸点が見つからないまま終わってしまい、読後感も良くありません。
スッキリせず、記憶に残らなそうなお話でした。

だけど、あとがきは若くてもやっぱり角田光代!!
このころから私の好きな角田光代はすでに出来上がっていたんだなと感じ、
なんだか嬉しかったです。

本編はイマイチだったけど、あとがきで救われました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:56 | category:    角田光代 |
# 空中庭園
評価:
角田 光代
文藝春秋
¥ 551
(2005-07-08)

JUGEMテーマ:小説全般

 空中庭園 / 角田光代(文藝春秋)

 評価 ☆☆☆☆


郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。
でも、本当はみんなが秘密をもっていて…。
ひとりひとりが閉ざす透明なドアから見た風景を描く連作家族小説。



(感想)

けっこうイタいところを突いてきます。
気付かないふりをして、
見ないようにしてた部分をわざわざこじ開けて見せられた気分です。
でもこういうの、どこの家庭にもきっとある。
誰しも他人に対して演じてる部分はあって、家族に対しても然り。
だけどそれは家族がその人にとって、
必死で演じながらも守らなきゃいけない(守りたい)ものだということでもある。
その守ろうとする姿勢に愛を感じなくもないんですよねぇ。

この本を読んで、以前ある人が
「ウチは本当に仲良し家族なの〜♪」と言っているのを聞いて、ゾッとしたのを思い出しました。
だって私から見てその家のお婿さんはとても委縮しているように見えたし、
おじいちゃんおばあちゃんに敬語を使う孫たちにもとても違和感を感じていたので・・・。
客観的に見てなんとなくぎこちない家庭なのに、それでも「仲良しなの!」と言い切る。
理想的な家庭への憧れや孤独がその人にそう言わせたのかもしれないけど、
おそらくこの人も、この本の家族達も似たものを抱えているような気がします。
| comments(0) | trackbacks(1) | 14:59 | category:    角田光代 |
# 笹の舟で海をわたる
評価:
角田 光代
毎日新聞社
¥ 1,728
(2014-09-12)

JUGEMテーマ:小説全般

笹の舟で海をわたる / 角田光代(毎日新聞社)

評価 ☆☆☆


終戦から10年、主人公・左織(さおり)は22歳の時、銀座で女に声をかけられる。
風美子(ふみこ)と名乗る女は、左織と疎開先が一緒だったという。
風美子は、あの時皆でいじめた女の子?「仕返し」のために現れたのか。
欲しいものは何でも手に入れるという風美子はやがて左織の「家族」となり、
その存在が左織の日常をおびやかし始める。
うしろめたい記憶に縛られたまま手に入れた「幸福な人生」の結末は――。
激動の戦後を生き抜いた女たちの〈人生の真実〉に迫る角田文学の最新長編。



(感想)
誰にどんな影響を受けようとも、
自分の人生の責任はすべて自分自身にあるはず。
なのに主人公の佐織は義妹の風美子によって人生をコントロールされているのでは?と思い込んでいる。
すべての他人のせいにしている佐織の生き方・考え方に嫌悪感を覚えつつも、
だけど私にもそんな節があるよね・・・?と自分自身の人生も考えずにはいられませんでした。

自分の思うままに生きるというのはとても難しいことで、
どんなにそうしたいと思っても周囲の人達との事情や時代の流れによって阻まれることの方が多い。
そんな60数年を生きてきた佐織が、物語の終盤ではじめて自分の意思で行動を起こします。
それが佐織の生き方に自分を投影してしまった読者に対して大きな救いでした。

物語に起伏は少なく、言ってしまえば退屈。
でも、地味に読ませる作品とも言えます。
個人的には子供時代のいじめ問題の真実が最後まで読んでも明かされず、
そこにすっきりとしない思いが残りました。
風美子側の感情も描いていれば、もっとスリリングでドキドキできたかも?
でも、角田さんのこの作品での狙いはそんなところにはないのでしょうね。
誰のせいでもなく、
自分で納得できる自分の人生を生きたいものだとしみじみ思いました。

 
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:42 | category:    角田光代 |
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