隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# ガラスの麒麟
評価:
加納 朋子
講談社
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(1997-08-25)

JUGEMテーマ:小説全般
 ● ガラスの麒麟 / 加納朋子
 ● 講談社 
 ● 1680円 
 ● 評価 ☆☆☆
通り魔に襲われた17歳の女子高生安藤麻衣子。
美しく、聡明で、幸せそうに見えた彼女の内面に隠されていた心の闇から紡ぎ出される6つの物語。
少女たちの危ういまでに繊細な心のふるえを温かな視線で描く、感動の連作ミステリ。
 


(感想)  

麻衣子にも直子にも共感はしなかったけど、
女子高生たちの不安定で繊細な心は丁寧に描かれています。
核となる殺人事件とは関係のなさそうな出来事が少しずつ絡んできて、
後半になるにつれて1本の線になっていくのだけど、ラストはなんだか粗かった。
犯人の描き方も唐突過ぎて、こんな結末なの?って思ってしまった。

謎を次々と解き明かしていく神野先生は聡明な女性。
透明感と寂しさで謎のベールに包まれているんだけど、
最後に彼女にも少しだけ幸せの予感が訪れたのは救いだった。
野間さんと小宮さんのコンビはいいですね。特に小宮さんは存在自体が最高です!

加納さんの他の作品と比べるといまいち入り込めなかった印象。
全体的に暗すぎるのかな・・・??
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:17 | category:    加納朋子 |
# 七人の敵がいる
評価:
加納 朋子
集英社
¥ 1,470
(2010-06-25)
コメント:お母さんたちの戦場ははたしていくつあるのだろう

JUGEMテーマ:小説全般 
 ● 七人の敵がいる / 加納朋子
 ● 集英社
 ● 1470円
 ● 評価 ☆☆☆☆
PTA、学童、教師、夫に姑、そして我が子までもが敵になる
保護者会や自治会に上司より、取引先より手強いモンスターが次から次へと現れる
困惑、当惑、そして笑いと涙の痛快PTAエンターテインメント!
ワーキングママ、専業主婦に、育児パパ、そして未来の子持ち候補たち必読小説。



(感想)

息子が小学生になったとたんに仕事と家庭以外でのつながりが一気に増えた。
自治会・PTA・学童保育にスポ少・・・有能な編集者でもある姉御肌の主人公・陽子は
役員をなすりつけ合い、おかしなルールに振り回されて、他のママたちに目の敵にされ、
さんざんな思いをしながらも効率の悪いシステムには黙ってしたがっていられない!!
仕事をバリバリこなし、子育てもがんばるワーキングママの奮闘記です。

加納さんにしては意外な痛快コメディでした。
女性ならではの陰湿でねちねちした「あるある」にうんざりしながらも、
子育てママには大いに共感できるお話だと思います。
ちょっと何かを頼むとすぐに「俺には仕事があるんだ。忙しいんだ。」と当たり前のようにほざく、
家庭を奥さんにまかせっきりのお父さんたちにも読ませたいですね〜。

読み進めるうちにこの家族の重要な秘密も明らかになり、
はじめは苦手に思っていた主人公がどんどん素敵に思えてきます。
ちょっと非現実的な展開もあるけど、義母や義姉、地域やPTAでの人間関係に悩んでいる人には
何かいいヒントが見つかるかもしれません。

働くお母さんほどパワフルな人種はいないね。
男なんてかなうはずがないんです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:01 | category:    加納朋子 |
# 少年少女飛行倶楽部
評価:
加納 朋子
文藝春秋
¥ 1,750
(2009-04)
コメント:ミステリーじゃない加納さん。

JUGEMテーマ:小説全般
● 少年少女飛行倶楽部 / 加納朋子
● 文藝春秋
● 1750円
● 評価 ☆☆☆☆
中学1年生の海月が幼馴染の樹絵里に誘われて入部したのは「飛行クラブ」。
しかも正式な部に昇格するには人数が足りない
2年生の変人部長・神、通称カミサマはまったく役に立つ気配ナシだし、
海月たちは入部早々、部員集めに走りまわるが・・・。
果たして、空に舞い上がれるか 空とぶ青春小説



(感想)

あとがきで加納さんが「底抜けに明るい、青春物語が書きたくなりました。」と言っているように、
今の季節にピッタリな明るく爽やかな学園青春ストーリーです。
加納さんだけにミステリー仕立てかなと思っていたんですけど、ミステリー要素はいっさいナシ。
中学生たちが「空を飛ぶ」という目標に向かって明るく頑張ります。
ライトノベルみたいなノリ。

部員はクセモノ揃い。
でも、いちばんフツーでまっすぐな主人公・海月ちゃんがいちばん素敵なんだよね。
海月ママもいい味出してます
ラストはあまりに甘酸っぱくて、読んでるこっちが恥ずかしくなっちゃうほど
この胸キュンって「図書館戦争シリーズ」を読んだ時のあの気持ちに似てる

いつも誰かのウワサ話ばかりしているイライザ。
でもそれはみんなと仲良くしたいから。
「誰かの悪口は、“私と仲良くしてねと差し出すプレゼント”。」ってわかる気がするなぁ。
誰かの悪口を言っているときって妙に盛り上がって、意気投合しちゃうものだからね。

中学生が空を飛ぶなんて無理なんて難しいことは考えないで
フワッと軽い気持ちで読んでみてください。
特に今、まさに中学生の人たちに読んでほしい作品です。
(んー、でも加納さんファンとしてはミステリーっぽいスパイスもほしかったかも。)

部員の一人「るなるなちゃん」の名前の由来
これ、加納さんの「朋子」という名前と無関係じゃないですよね。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:36 | category:    加納朋子 |
# モノレールねこ
モノレールねこ
モノレールねこ
加納 朋子
モノレールねこ/加納朋子
文藝春秋
1600円
評価 ☆☆☆☆☆
そのねこ猫はまるで自分の家家のように、
僕の家の縁側でくつろいでいる。
ある日、ねこが首輪をつけてやってきた。
もしかしてどこかの家の飼いねこだったのか!?
そこで僕はねこの首輪に飼い主宛ての手紙メールをはさんでみた・・・。




(感想)
大好きラブ

これまでの加納朋子さんの本読書といえば、
日常の中のさりげないミステリーを綴った物が浮かぶけど、
この本はそれよりも〜っと日常!
つまり「家族」の過去や秘密を描く作品です。

8つの短編の中でいちばん好きなのは表題作の「モノレールねこ」猫
不細工なねこの首輪がつなぐ不思議な文通メール
なんとなーく結末が読めちゃうんだけど、
かわいくってあったかいるんるん

この本を小さい子供子供に読み聞かせてあげたいです。
繰り返し読んであげたらきっと動物犬に優しく、
心の美しい子供になるのは間違いありませんぴかぴか

読後にさわやかな気持ちが残ります。
ずっと大切にしたい本に出会いましたニコニコ

ふてぶてしいねこ(そしてパズル!)の表紙も、
読んだ後に改めて見ると味わい深いものがあります。
すごくいい表紙ですよね(^O^)ムード
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:54 | category:    加納朋子 |
# 魔法飛行
魔法飛行
魔法飛行
加納 朋子
魔法飛行/加納朋子
東京創元社
1680円
評価 ☆☆☆
文章修業鉛筆2を始めた駒子が近況報告のように綴る物語は、
謎めいた雰囲気に満ちている。
ややあって届く返信には、物語が投げかける謎に対する明快な答えがぴかぴか
デビュー作『ななつのこ』に続く会心の連作長編ミステリ。



(感想)
「ななつのこ」「魔法飛行」「スぺース」と続く入江駒子シリーズ。
これは第2作目にあたる作品です。

1作目で瀬尾さんと知り合った駒子が、
瀬尾さんのすすめで物語を書く練習鉛筆2をはじめます。
これはその駒子の書いた物語を軸にした小説です。

連作短編の形を取り、それぞれの章で疑問として残った事柄が
最後にすべて鮮やかに組み合わされます。
解くことのできなかったパズルが
一気に何問もスルスルと解けてしまったような見事な爽快感ニコニコ
この大フィナーレの気持ちの良さ!
加納朋子さんの作品は
いつも読者を絶対に不快にさせない気持ちのいいものがあります。

駒子にずっと届いていた差出人不明の手紙メール
これはすべてがわかった後にもう一度読み返すことによってさらに意味を増してくる。
この手紙の部分だけはぜひ2度読みしてくださいラッキー



●この本が好きな人におすすめなのは・・・
ななつのこ/加納朋子
スぺース/加納朋子
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:58 | category:    加納朋子 |
# スペース
スペース
スペース
加納 朋子
スペース/加納朋子
東京創元社
1785円
評価 ☆☆☆☆
「この手紙メールの中にも“謎”はあった・・・。
手紙に秘められた謎、そして書かれなかった“ある物語”とは・・・。
『ななつのこ』『魔法飛行』に続く待望の駒子シリーズ第三作!


(感想)
殺人や争いといったものが存在しないミステリー・・・。
日常の中にある不思議なことを切り取って描く温かな作風。
相変わらず加納さんのミステリーは品があります。

今回はミステリーの要素も残しつつ、
駒子ではないもう一人の女の子の恋愛揺れるハートも絡めてすすんでいきます。

前半の「スペース」は手紙メールを主とした謎解き。
後半の「バックスペース」は前半をうけ、
その手紙を書いた女の子の恋の物語です。

手紙に潜む謎、手紙にある≪スペース≫の意味。

「行間を読む」なんて言葉があるように、
スペースを空けることには必ず何らかの意味がある。
文字通り何もない空間なんて宇宙にだって存在しない。
そこには必ず何かある。
だから手紙の行間に空けられたスペースにもきっと意味がある。

その解釈と謎解きも素敵なんだけれど、
私は今回は「バックスペース」の恋物語に心打たれましたポッ
偶然に偶然が重なり、そしてはじまる恋・・・。
何もなかった女の子が自分の人生を見つけていく姿。
人生は自分で切り開いていくべきものだけど、
チャンスは思わぬところに転がっている。
それを見つける力も大事なんだな〜と感じ、
あたたかい気持ちになりましたウィンク

●この本が好きな人におすすめなのは・・・
「ななつのこ」/加納朋子
「魔法飛行」/加納朋子

2冊とも「スペース」の主人公・駒子が主人公です。
「スペース」を読む前に読んでおいた方がいいかも猫2
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:26 | category:    加納朋子 |
# いちばん初めにあった海
いちばん初めにあった海
いちばん初めにあった海
加納 朋子
いちばん初めにあった海/加納朋子

560円
評価 ☆☆☆
堀井千波は引越しの最中に一冊の本読書を見つけた。
『いちばん初めにあった海』。
読んだ覚えのない本のページをめくると、その間から未開封の手紙が…。
差出人は“YUKI”。
だが、千波にはこの人物に全く心当たりがない。
しかも、開封すると、「私も人を殺したことがあるから」という謎めいた内容が書かれていた。
“YUKI”とは誰?
なぜ、ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたの?
千波の過去の記憶を辿る旅が始まる・・・。

(感想)
霧のような薄いベールが全編に立ち込める・・・。
そんな独特の雰囲気のある作品でした。
他の加納さんの作品に比べると雰囲気は暗い。
けど、いつものような「日常のミステリー」よりは深く、
心の再生”を描いています。

なかなか確信がつかめずに半信半疑で読み進めていくしかないのですが、
謎の答えがすべて出そろったときのあたたかな感動はやはり加納作品。
最終的にはファンの期待を裏切らない展開。

どちらかというともう1つの「化石の樹」の方が加納さんらしくて好きです。
最後はじんわりと幸福感に包まれました。

●この本が好きな人におすすめなのは・・・
密やかな結晶/小川洋子
| comments(0) | trackbacks(1) | 11:32 | category:    加納朋子 |
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