# 中野のお父さん
2016.01.06 Wednesday
JUGEMテーマ:小説全般
中野のお父さん / 北村薫(文藝春秋)
評価 ☆☆
体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、
出版界に秘められた《日常の謎》。
大手出版社の文宝出版を舞台に繰り広げられる8つのミステリーの推理の結末やいかに!
(感想)
出版社に勤める娘が持ち帰った【謎】を、
定年間際の国語教師である父が解き明かすというスタイルのミステリー集。
ミステリーといっても、日常に潜む小さな謎ばかりなので、血生臭さはありません。
うーん、お父さんがまったく悩まずにすぐに解決してしまうのがな〜。
文学的な知識と洞察力があってこその推理なのだけど、
文学的な観点から謎を解かれても私にはちんぷんかんぷんで、
「ああ!そうか!という爽快感が味わえない点で謎解きものとしては物足りなかったです。
謎解きの面白さよりも、父娘のすごくいい関係がほほえましく、
それに関しては読んでいて気持ちがよかったです。
シリーズ化もありそうな予感ですな。