隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 最後の願い
最後の願い
最後の願い
光原 百合
JUGEMテーマ:読書

最後の願い/光原百合
光文社
1890円
評価 ☆☆☆
新しく劇団を作ろうとしている男がいた。
度会恭平。劇団の名は、劇団φ。
度会は納得するメンバーを集めるため、日々人材を探し回っているが、
その過程で次々と謎に遭遇することになり・・・。
日常に潜む謎の奥にある人間ドラマを、優しい眼で描く青春ミステリー。



(感想)
新しい劇団が出来上がっていくまでの物語です。
中心メンバーとなるのは演技力はもちろんのこと頭もキレる2人の男。
彼らは一緒にやって行きたいと思う人たちを訪ねていく。
しかし、その人たちはそれぞれに見過ごしてしまいそうな小さな、
でも「納得のできない不思議」を抱えていて、
2人がその謎を解決しつつ、仲間を増やしていくミステリーです。

全体を通して、面白さの元となる謎そのものには
ハッとするほどの意外性やわかった時の爽快感はあまりない。
でも、ミステリーを読んだ後に残る、
強烈な悪意による不快感は感じず、
むしろやわらかいまなざしを受けたような心地に落ちる。
こんな、心に沁み入るものがあるから光原百合さんって好き!!
後半に進むにつれて全編がつながっていくのがわかるのだけど、
それと並行して一人づつ劇団のメンバーが集まり、
すべてがスルスルと着実に完成していく過程を味わうのは
気持ちの良いものでした。

うーん、でも私が光原百合さんに求めてるものって
眩いほどの輝きぴかぴかと癒しチューリップのような気がします。
「時計を忘れて森へ行こう」のインパクトがどれほど強かったか・・・。
いまだにあれを読んだ時のトキメキが忘れられないのですニコニコ
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:17 | category:    光原百合 |
# 十八の夏
十八の夏
十八の夏
光原 百合
十八の夏/光原百合
双葉社
1680円
評価 ☆☆☆☆
ある日の川べりでの出会いから信也と紅美子の不思議な交流が始まる…。
朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。
四つの花花が彩る珠玉の連作ミステリー。
感動を呼ぶ癒しの物語ニコニコ



(感想)
朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。
花にまつわる4つの短編集。

光原百合さんの作品には派手さはないけど、静かな癒しがあります
優しくやわらかい描写が心地よい猫2

今回の本は特に「十八の夏」の冒頭の導入部分の美しさに惹かれました。
瑞々しく、たった数行で光原さんの世界に引き込まれてしまう魅力のある文体。
光原百合の世界がたった数行に込められている・・・
これだけでなんだか贅沢な気分になれました。

4つあるお話の中で特にすきなのは「十八の夏」と「ささやかな奇跡」。
なんといっても瑞々しくすがすがしい!
光原さんの素敵なところが存分に出ている2作です。

「兄貴の純情」はキャラクターがいい。
この“兄貴”のことは、光原さん自身もお気に入りということで
どこかでもう一度お目にかかりたい味のあるキャラクターでした。

最後の「イノセント・デイズ」は出来はいいと思う。
“花を用いたミステリー”としてもいちばん無理がない。
けど・・・殺人は光原さんの世界にあってほしくないなぁひやひや
どんなにうまくても、
きっと読者は光原さんにこういうテーマは求めませんよ。
光原さんの作品には優しくやわらかくあってほしい。
それが光原作品の最大の長所ですからパー


●この本が好きな人におすすめなのは・・・
時計を忘れて森へ行こう/光原百合
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:55 | category:    光原百合 |
# 時計を忘れて森へいこう
時計を忘れて森へいこう
時計を忘れて森へいこう
光原 百合
時計を忘れて森へいこう/光原百合
東京創元社

評価 ☆☆☆☆
時計壁掛時計を捜して森をさまよう若杉の前に現れた、
穏やかで柔らかい声の主。
瞳に温かい光を宿すそのひとは、
手触りの粗い「事実」という糸から、
美しい「真実」を織りあげる名人だった――。
心やさしいミステリ連作集。


(感想)
加納朋子さんの作品に似た、
優しい雰囲気があると思いました猫2

この作品は大きな意味でジャンル分けをすると
ミステリーに当てはまるのでしょうが、
ミステリーと呼ぶには物足りないと感じる人もいると思います。
その方々にわかってほしいのは、
この本の魅力は謎解きの面白さではないということです。

シークが管理する美しい森。
そこを舞台に描かれる作品自体の雰囲気のよさ・・・
これが最大の売りではないでしょうか。

生者と死者、人間と自然、
すべてを平等に優しく包み込む護さんがとにかく素敵!
(身近に護さんがいたら私は確実に惚れます)

翠が護さんを大切に思う気持ち、
護さんが自然や人に語りかける言葉の数々は、
胸が苦しくなるほど美しく素直な言葉で綴られています。

その美しい表現の数々を、
私は何ヶ所ノートメモに書き写したのかわかりません。

本当の意味での「癒し」、
この本にはそれがあると思います。
きらきらと輝いていて、
美しい心の中から素直に溢れてくる言葉・・。

読書をすることの醍醐味を
十分に堪能させてくれた作品だと思います。


●この本を好きな人におすすめなのは・・・
れんげ野原のまんなかで/森谷明子
ななつのこ/加納朋子
魔法飛行/加納朋子
スペース/加納朋子
| comments(0) | trackbacks(0) | 09:55 | category:    光原百合 |
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