隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 騎士団長殺し(第1部・第2部)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 騎士団長殺し(第1部・第2部) / 村上春樹

 

 評価 第1部 ☆☆☆☆  第2部 ☆☆☆

 

その年の五月から翌年の初めにかけて、

私は狭い谷間の入り口近くの山の上に住んでいた。

それは孤独で静謐な日々であるはずだった。騎士団長が顕(あらわ)れるまでは。

『1Q84』から7年――、待ちかねた書き下ろし本格長編。

 

 

 

(感想) 

 

※ このレビューは第1部「顕れるイデア編」、第2部「遷ろうメタファー編」の2冊まとめての感想となります。

 

村上春樹さんの文章は比喩にセンスの良さが感じられて、

ストーリー以前に「こんな表現の仕方もあるんだ!」みたいな部分でも

毎度毎度楽しませてもらってます。

私がほんとに「文章うまい」「素敵な文章を書く」と思う人は、

村上春樹・山田詠美・金原ひとみ、この3人っ!

 

さて、村上春樹の7年ぶりの新作ということで話題になったこの作品。

私は読み始めてから世界観に入り込めるまでえらい時間がかかりました。

最初の200ページくらいまではかなり苦しかったw

でも、途中で投げ出さなかったのは村上春樹だからです。

200まで読んでノレないなんて他の作家ならとっくに投げ出してます。

 

騎士団長ことイデアが登場してる間は、

「これから何が起こるの?」とワクワクなんだけど、ちょっと長すぎ。

すっきりきれいに終わったような気もするけど、

よく考えてみると回収しきれていない謎もたくさん残ってる。

スバル・フォレスターの男・ペンギンのストラップなどは

物語のもっと重要なキーになるのかと思っていたので拍子抜けでした。

 

普段、小説を読み慣れてない人が読める作品じゃないです。

もっと不思議なファンタジーの世界へ連れて行ってもらえると期待してたのにな。

正直、これまでの春樹作品に比べたら退屈でした。

| comments(2) | trackbacks(0) | 12:08 | category:    村上春樹 |
# 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
JUGEMテーマ:小説全般

 
 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 / 村上春樹
 

 評価 ☆☆☆☆


突然起こった納得のいかない出来事。
それが主人公・多崎つくるのその後を大きく決定づけた。
これは彼がその出来事に立ち向かい、消化していくお話。
テーマもシンプルで読みやすかったです。
静かで、つくるの喪失感も共感しやすいものだっただけに
心にしみいります。

はじめてタイトルを聞いたときは
「これまた意味不明な難解なタイトルをつけたもんだな」と思ったけど、
いざ読んでみるとこれほどストレートなタイトルもない。
それに気づいた時は思わず笑ってしまいました。

つくるは昔から駅が好きだった。
そして大人になり、駅の設計の仕事をしているが
駅というものはは終着駅でない限り、ほとんどが通過点である。
これまではみんなまるで駅を通過するようにつくるの元を通過していった。
でも、あの人だけはここを終着駅にしてほしい。
最後はもどかしい終わり方だっただけに、そう願わずにいられない。
自分だけが持ってないものを気にしすぎて、
つくるは自分が持っているもののかけがえのなさに目が向いていなかった。
この巡礼は自分自身を見つける旅でもあった。
きっと大丈夫、今はつくるにそう言葉をかけてあげたい。

消息不明な灰田、緑川さんの存在、あの事件の真相・・・など
消化不良な部分もあるけど、あえて続編を読みたいとは思わない。
余韻として残しておきたいものもあるよね・・・。


静けさと孤独感に耐えられない人もいるでしょう。
退屈に感じる人もいるでしょう。
無駄にベストセラーになってしまい、評価を下げている気がしてもったいない。
これは本来、こんな売れ方をするべき本ではないのだと思うのですが・・・。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:00 | category:    村上春樹 |
# 1Q84 BOOK 3
評価:
村上春樹
新潮社
¥ 1,995
(2010-04-16)
コメント:つまりは「恋愛小説」だったのですね・・・

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 1Q84 BOOK 3 / 村上春樹
 ● 新潮社
 ● 1995円
 ● 評価 ☆☆☆☆
「最後の目的」を果たし、潜伏生活を続ける青豆。その青豆を追う牛河。
そして父の病室で静かに本を読む天吾。
その世界は完結した、疑いようのないたったひとつの場所だった。
どこまでも孤独で、その一方で孤独に染まることのない場所でもあった。
しかし物語はさらに深く、森の奥へ・・・。


(感想)

待望の第3弾。
1と2を読んでからだいぶ経っているので、再読してから3に挑もうと思ったのですが、
早く3を読み始めたくてムリヤリに3を読み始めました。
けど、最初の50ページくらいまでで、なんとかこの世界のことを思い出せた。
重要なキーワードははじめのほうにちゃんと出てくるからありがたい

1と2はSF、ミステリー、恋愛、宗教・・・さまざまな要素を持った作品と言えたけど、
3は一貫して「恋愛小説」。
これまでの壮大な物語は、青豆と天吾の再会のためにあったのか???

1と2は青豆と天吾の視点から描かれていたけど、3からは牛河の視点も描かれます。
そのぶん、物語の奥行きは増しているものの、
なかなか出会えない二人と、デキる男のように見えて肝心なとこが抜けている牛河に
ヤキモキ。
もどかしくて、刺激的な流れもなくて始終ゆるや〜かに進んでいくBOOK3・・・。

私、このブログの1と2を読んだ時の感想に
【二つの月がぴたっと一つに重なるような、そんな結末を予想していた】と書いているんだけど、3はまさにそうなりました。
物語をミステリアスに、ファンタジックにしていたふかえりやリトルピープルの存在は薄く、
「フツーの恋愛小説」になっちゃった気がして物足りなさが残ります。

村上さんがこれを「恋愛小説」にしたいのならば、ここで完結もありだと思うけど、
放置状態のふかえりは可哀そうだし、リトルピープルへの謎の残る・・・。

うーん、村上先生。
終わりなら、終わりだと、はっきり言ってください
| comments(2) | trackbacks(2) | 10:00 | category:    村上春樹 |
# 1Q84
評価:
村上 春樹
新潮社
¥ 1,890
(2009-05-29)
コメント:リアルと幻想の不思議な共存

評価:
村上 春樹
新潮社
¥ 1,890
(2009-05-29)
コメント:リアルと幻想の共存

JUGEMテーマ:小説全般
● 1Q84 / 村上春樹
● 新潮社
● 各1890円
● 評価 BOOK1 ☆☆☆☆☆
      BOOK2 ☆☆☆
タクシーのラジオからヤナーチェックの「シンフォニエッタ」が流れている。
高速道路の渋滞にはまり、運転手から教えられた非常手段で何とかそこを切り抜けた≪青豆≫。
しかし、そのことが1984年を生きていたはずの青豆を「1Q84年」へと導いた?
一方、小説家志望でありながらなかなか芽が出ず、予備校で数学を教えている≪天吾≫は
やっかいな仕事に計画に巻き込まれ・・・。
私たちが生きている現在は「そうではなかったかもしれない歪んだ世界」かもしれない。
そうではないはずの世界を描く書き下ろし長編小説。



(感想)

話題のベストセラー

≪青豆≫と≪天吾≫。
子供の頃にわずか一瞬だけのドキドキした思い出を共有している二人。
それ以来、20年近くも会っていないけれどいまでも同じ思いを胸にかかえてる。
はじめはなんの接点もないように思えた二人の今を交互に描くことにより物語は進行していきます。
二つの世界がどんどん近付いていくのには本当にワクワクしました。

「さきがけ」はどうしたって「オウム」を思い出させるし、
物語のキーとなる女の子「ふかえり」にしたって、
どうしても女優の「深津絵里」、あるいはこれまた女優の「ふせえり」が頭にパッと出てきます。
深津さんならまだしも、ふせえりが頭にちらついちゃうともう大変です
現実にあるものを思い出させるような題材に、リトル・ピープルや空気さなぎといった幻想的な存在。
現実と幻想がうまく共存している不思議な作品だと思いました。

村上春樹らしさも十分に感じられます。
特に天吾くんのキャラクターなんていかにも村上春樹作品の主人公です。

一言で言うと、途中までは面白かった。
BOOK2の中盤まではよかったんだけど、青豆さんが「最後の目的」を果たしてからは流れが失速してしまってどうも・・・
二つの月がぴたっと一つに重なるような、そんな結末を予想していたのですが・・・。
物語は終わっても1Q84年はもう一つの世界で続いている・・・そんな余韻が残ります。

宗教のあり方とか、親が子供にしてあげるべきこととか、
この作品によっていろいろなことは考えてしまう。
でもシンプルにただ一つ、子供の頃に強い絆で惹かれあった二人が、
孤独のなかでもお互いを大切に忘れずに生きてきた。
その思いの深さを感じるだけでも意味のある作品なのではないでしょうか。
| comments(0) | trackbacks(0) | 13:54 | category:    村上春樹 |
# ふしぎな図書館
ふしぎな図書館
ふしぎな図書館
村上 春樹
ふしぎな図書館/村上春樹
講談社
1500円
評価 ☆☆☆
村上春樹と佐々木マキが贈る大人のためのストーリーるんるん
そして魅力溢れるいらすとアート
ぼくは「図書館」から脱出できるのだろうか?
あの懐かしい“羊男”も大活躍!!




(感想)
佐々木マキさんのイラストがふんだんに使われた小さな小さな本ぴかぴか

30分もあれば軽く読めてしまうお手軽さもあり、
人に勧めたり、
プレゼントプレゼントするのに適していると思います。

こんな小さな本にも村上春樹さんらしさがたっぷり詰まってるニコニコ
ふと感じる寂しさ、
何かを追い探し求める冒険心、
そして・・・美味しそうな食べ物ディナー

羊男のドーナツがあまりにも美味しそうで、
雑誌に載っていた≪ドーナツの作り方≫というページを
すぐに確認してしまった私(笑)

子供はこのお話を怖いと思うかな?
でも、ファンタジックな要素もありますよね。
いろんなエッセンスが詰まった村上春樹さんの小さな魔法ウィンク
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:55 | category:    村上春樹 |
# 東京奇譚集
東京奇譚集
東京奇譚集
村上 春樹
東京奇譚集/村上春樹
新潮社
1470円
評価 ☆☆☆
奇譚(きたん)とは、不思議な、あやしい、ありそうにない話。
しかしどこか、あなたの近くで起こっているかもしれない物語・・・。



(感想)
奇譚集というタイトルそのまま、
ちょっと不思議な話を集めた短編集です。

冒頭の「偶然の旅人」は村上さんが実際に体験した不思議な出来事と、
知人が経験したという出来事を語っています。
中でも村上さんがお世話になっている調律師ムードの人が体験したという出来事は、
まるで美しい小説のようで、
胸がいっぱいになるような奇跡のフィクションでしたニコニコ

しかし・・・この最初のフィクションが
あまりにも美しかったために、
それに続くノンフィクションがかすんでしまった気もしないでもなく汗

いつもの村上さんの作品とはちょっと雰囲気が違うかなと思いきや、
作品全体を包む“喪失感”はしっかり備わっている。
村上さんの持ち味はしっかり感じられる作品でした。
| comments(2) | trackbacks(0) | 12:26 | category:    村上春樹 |
# アフターダーク
アフターダーク
アフターダーク
村上 春樹
アフターダーク/村上春樹
講談社
1470円
評価 ☆☆☆
真夜中から空が白むまでのあいだ、
どこかでひっそりと深淵が口を開ける。
「風の歌を聴け」から25年、
さらに新しい小説世界に向かう村上春樹。

(感想)
待望の新作でしたがあっという間に読み終えてしまいました。
村上春樹さんの作品は、
私が今いるここではないどこか遠いところへ連れて行ってくれるはず・・・
と期待していたのですが、
何かが起こりそうな予感がした途端に終わってしまいました??

これは続編を期待してもよいということでしょうか?

こんなに謎が残されたままの状態では、私の心は収まりません。
「期待しすぎる」というのも考えものですねたらーっ

確かに大好きな村上さんの作品ですから、
素敵な部分はたくさんあります。
音楽ムードや食べ物ハンバーガーに関する描写の細かさは相変わらずだし。

完全なる脇役かと思っていたコオロギさんは
意外にかっこいい人生論をかたってくれます。

高橋さんの人生のモットーは私の生き方にも共通するような納得のできる素敵な言葉。
でも・・・・
全編を通して残る「物足りなさ」はどうしようもありません。

プリーズ!続編!!
期待しすぎない程度にまっています猫2
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:30 | category:    村上春樹 |
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