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JUGEMテーマ:エッセイ
● 記憶の歳時記 / 村山由佳(ホーム社)
● 個人的な評価 ☆☆☆
デビュー作『天使の卵』がベストセラーとなり、
南房総・鴨川でのゆたかな自給自足生活。
出奔そして離婚、東京での綱渡りの日々。
常識はずれな軽井沢の家で新たな生活、3度目の結婚──。
そんな村山由佳の大胆な生きざまと、作家としての30年を支えてきたものとは?
季節・猫・モノをキーワードにひもとく、極彩色の記憶たち。
人気作家になって抱えた葛藤、編集者との関係、
20年隠してきたある猫の秘密、過去の恋愛の数々など、
初めて明かすエピソードも満載。滋味あふれるエッセイ集。
(感想)
村山由佳さんの四季を巡るエッセイ集。
なんとまぁ地味なタイトル・・・
好きな作家じゃなきゃきっと手にとらなかったでしょう。
でも、タイトルに似合わず中身は濃い。
現在のことから昔の思い出、家族のこと、猫のこと、
まるで村山さんの人生のすべてをさらけ出すようなエッセイでした。
とにかく・・・人生の波がすごい。
田舎暮らしのことやほんわかしたエピソードもあるけれど、
やはり気になるのは波乱の人生を送っていらっしゃること。
最初の旦那さんとの苦しい生活、
2番目の旦那さんの作った借金・・・苦労されてきたんだなぁ。
でも、こういうこともすべて書いてしまえたのは、
きっと今のパートナーが最高の理解者で、
今の村山さんが幸せだから。
これを最後の恋にして、この人と添い遂げてほしい。
・・・村山さんの作品を多く読んできたファンの願いです。