隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# ラヴィアンローズ

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ラヴィアンローズ / 村山由佳(集英社)

 

 評価 ☆☆☆

 

夫が決めた厳格なルールに従って成り立っていた「幸せ」な暮らし。

しかし年下の魅力的な男性・堂本との出会いをきっかけに、

咲季子はようやく夫の酷いモラハラに気づき、檻の外へ羽ばたこうとする。

だがある夜、すべてを知っていた夫が激高。

大切なものを守るため、咲季子は二度と戻れない道へ踏み出してしまう……。

衝撃のラストが心を震わす長編小説。

 

 

(感想)

 

日常に不満を抱えた既婚女性が年下の男と出会い、恋に落ちる。

・・・小説やドラマの世界ではよくある設定です。

うーん、この年下男性が読者も恋しちゃうほどの素敵な男性ならまだしも、

小狡くて薄っぺらでしょーもないおねだり男だったから興ざめ。

てかそもそも、この状況で主人公が恋に落ちないわけがないし、

最後の展開もなーんか安っぽく落ちてっちゃって、なんだかな〜って感じ。

「こいつ、ダメだ」って気づきつつあるのに、

それでも自分を檻の中から救い出して夢を見させてくれた男を守ろうとする

おバカな主人公の気持ちが切ないです。

こんな風に恋にのめり込んでいくあたりはやっぱり村山由佳作品だなぁ。

 

やっぱ不倫ものは読者も主人公と一緒にドキドキしてときめきたい。

でも、夫も堂本もクズだし、主人公にはなんにも残らないしで、

すべてにおいて救いようのない作品でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:39 | category:    村山由佳 |
# ありふれた愛じゃない
評価:
村山 由佳
文藝春秋
¥ 1,620
(2014-03-28)

JUGEMテーマ:小説全般

ありふれた愛じゃない / 村山由佳(文藝春秋)

評価 ☆☆


未熟だがまっすぐな年下彼氏との婚約に満足していたはずの真奈が偶然再会したのは、
社会不適合だが危険なほど官能的な元カレだった。
揺れる心と躯。楽園の島タヒチで真奈が選んだ愛とは?


あれ?これってありふれた愛ではないのかな・・・・?
少なくとも、ありふれた恋愛小説だとは思ったけど(^_^;)
ま、女なら誰もが自分の恋愛はありふれた愛じゃない特別なものだと思いたいだろうし、
そういう意味を込めてのタイトルなのでしょうかね。

最終的にどっちにの男性に転がるのかが予想できるし、
読みやすく、美しい情景もイメージしやすい。
恋愛小説で夢をみたい人には素敵な小説なんだと思います。

だけど私はどうも主人公の「できすぎてる感」が気になってしまって。
羨ましくなっちゃうくらい仕事も恋も上手くいっていて、容姿もなかなかのものらしい。
タイプの違う男性からモテまくり(しかも職場の社長にまで狙われている)で、
仕事とはいえ会社の金でタヒチ行って、
魅力的になった元カレと再会して元サヤって!!!!

ロマンチックだけども!
心を揺さぶられるけども!
どこか冷めた目で見てしまってる私がいました。

あー、ごめんなさい。


 
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:35 | category:    村山由佳 |
# 天翔る
評価:
村山 由佳
講談社
¥ 1,680
(2013-03-20)

JUGEMテーマ:小説全般

 天翔る / 村山由佳(講談社)

 評価 ☆☆☆☆


看護師の貴子が出会った少女・まりもはある事件から学校に行けなくなってしまった。
貴子は少女を牧場へと誘う。
そこで待ち受けていたのは風変わりな牧場主と、
乗馬耐久競技(エンデュランス)という未知の世界だった―。


実際に村山由佳さんも10年ほど前からエンデュランスに挑戦しているらしいし、
書くべくして書かれた作品なんだろうな〜。
馬や競技の丁寧な描写に作者のそのへんの特別な思い入れがはっきり感じられました。
ここ最近の村山さんの作品は大人の恋愛をテーマにしたものが多かったので、
久々に新鮮でしたよ。

とにかく人の優しさと希望にあふれた作品です。
臨場感もあり、爽やかな読後感が残ります。

いい出会いに恵まれ、支援してくれる人が現れ、
ちょっと主人公に都合のいいように進み過ぎかな〜と思ったけど、
まぁ才能があり、頑張っている子には人もお金もついてくるのかなってことで
そこは見逃しましょう。
主な登場人物はみんな、心の傷を抱えていて、
だからこそ人にも馬にも優しく、そして一生懸命になれる。
大人も子供も関係なく、1人の人間として真剣に向き合える人間関係が素晴らしい。
心の傷も過去の過ちも、決してすべてがその人の黒歴史だとは限らない。
それがあったからこそ、魅力のある人間になれるということもある。
その傷や過ちをどう教訓としてその後の人生を生きるかこそが人生なんだ。

登場人物たちの言葉は北海道の方言なんでしょうね〜。
なんだか優しくって癒されました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:08 | category:    村山由佳 |
# ダンス・ウィズ・ドラゴン
JUGEMテーマ:小説全般

 評価 ☆☆☆


井の頭公園が閉館した夜の間だけ存在する図書館。
誰でも入れるわけではない不思議なこの図書館は
なぜか龍、またはドラゴンに関する書物だけが充実している。
ここを舞台に<龍>を祀る旧家に育った血のつながらない兄妹が時を経て再会する物語です。

村山由佳さんにしては意外なテーマだと思いました。
現代を舞台にして、ファンタジーや昔話の要素を含んでいるんだけど、
なんだかまとまりのない気がしたなぁ。
章ごとに語り手が変わることも読みにくさの原因かなぁ。
結局、何が書きたかったのかわからないまま終わってしまった気がします。
恋愛モノなのか、ファンタジーなのか・・・。
オリエさんのエピソードはナシで、兄妹の恋愛モノにしちゃった方が良かったのかも。

図書館の設定はすごくよかっただけに、スッキリしない読後感が残念です。


 
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:20 | category:    村山由佳 |
# 放蕩記
評価:
村山 由佳
集英社
¥ 1,680
(2011-11-25)
コメント:作家として書かずにいられなかったのかもしれないけど・・・

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 放蕩記 / 村山由佳
 ● 集英社
 ● 1680円
 ● 評価 ☆☆☆
38歳で離婚歴のある女流作家・夏帆。
自由奔放に暮らす一方で、実は長年抱えこんできた秘密があって・・・。
今だから見えてきた、母娘の愛憎と家族の歴史。
母を持つすべての大人たちへ・・・共感と感動をよぶ、衝撃の自伝的長編小説。


(感想)

家庭内での長女という立場、
女として子供を持ちたいと思ったことがあるのかどうか・・・
主人公の立場や考え方は私に共通するものが多々ありました。
私には弟がいたけれど、
母と自分との関係、そして母と弟の関係は決して平等ではなく、
私も私と弟の扱いが違うことに幼いころから諦めを感じていたから・・・。
私の母はここまで強烈な人物ではないけれど、
多かれ少なかれこういう問題はどこの家庭にもきっとあるのだろう。
それに子供が気づかないか、気にしないか、傷つくかで大きく違ってくるだけで。

229ページ・・・
女として、子を産んだことのない人生を、つまらないとか哀しいとか、
思ったことはない。
子を持たなければ味わえない種類の幸福もあれば、
子がないからこそ味わえる幸福もある。
何をもって生きることの醍醐味と考えるかは人それぞれのはずだ。


これはおそらく夏帆だけでなく、村山さん自身の考えであると信じたい。
子を産んだことのある人には絶対に理解のできないことかもしれないけど、
強がりでも負け惜しみでもなんでもなく、私自身もこう考えながら生きてきた。
これに関してここまで自分と似た考えをもった人にはじめて出会ったから、
なんだかとても救われた気がしました。

さて、“半自伝的小説”というけれど、はたしてどこまでが真実なのか。
もし母親がアルツハイマーになり、
長編小説など読めないようになってしまったというのが事実なら
この状況で家族の物語を作品化するのはいささか卑怯に思えます。
こんなにも家族の内部のことを世間にさらされたのに、
母親は反論も弁解もできない状態なのだから・・・。
学生時代の女の子たちとの出来事に関しても何もそこまで・・・と思う。
でもしかし、ここまでさらけ出すことこそが作家の性なのでしょうね。 
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:00 | category:    村山由佳 |
# 遥かなる水の音
評価:
村山 由佳
集英社
¥ 1,575
(2009-11-26)
コメント:静かで感傷的なロードストーリー

JUGEMテーマ:小説全般 
 ● 遥かなる水の音 / 村山由佳
 ● 集英社
 ● 1575円
 ● 評価 ☆☆☆☆
パリで、ひとりの日本人青年・周(あまね)が死んだ。
青年の遺言は、「遺灰をサハラにまく」こと。
フランス、スペイン、モロッコ―。
周の姉、友人のカップル、同居人のフランス人・・・。
周が死ななければ絶対にこのメンバーで旅をすることなかっただろう。
彼らは様々な思いを抱えたまま、遺言を叶える旅に出るが…。


(感想)

静かで感傷的なロードストーリーでした。
急いで読み進めたい雰囲気ではなく、
彼らの思いを噛みしめながら少しずつ少しずつ読んでいきたい・・・
そんな風に思いながら、まるで私も旅の一員になったような気持ち。
心地よい疲労感と満足感で満たされます。

同性愛が描かれるのだけど、彼らの愛は同性愛だの異性愛だのという括りを超えている。
人と人同士の愛なのだから、「同性愛の小説だ」みたいな変な色眼鏡で見てほしくない。
相手の気持ちが自分に向くことを求めるよりも、
相手が自分じゃない他の誰かを思っているその気持ちまでもを愛してしまうような彼らの無償の愛。
特にジャン=クロードの周への思いには胸が締め付けられます。
ジャン=クロードって人、私にとってちょっと忘れられない人になりそうだ。

最後の最後では一筋の涙がこぼれました。変にエピローグがないので余韻も深いのです。
サハラにたどりつき、周の姉の緋沙子は周を失った圧倒的な喪失感に気づくのだけど、
私も弟を病で失っているので、彼女の永遠に続くであろう喪失感はわかりすぎるほどわかる。
このぽっかりと空いた心の隙間はどんなに恋や愛で満たされても絶対に埋まることがなく、
永遠に続くんですよね・・・。

| comments(2) | trackbacks(1) | 11:58 | category:    村山由佳 |
# W/F ダブル・ファンタジー
評価:
村山 由佳
文藝春秋
¥ 1,780
(2009-01-08)
コメント:女としてこのままでは終われない・・・その気持ちはわかるけど。

JUGEMテーマ:小説全般
● W/F ダブル・ファンタジー / 村山由佳 
● 文藝春秋
● 1780円
● 評価 ☆☆☆
奈津・三十五歳、脚本家。
尊敬する男に誘われ、初めて抑制されていた自分の性欲に気づく。
そして女を利用し、嘘を平気でつける男たちの本質にも・・・。
女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。
そのためなら―そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。
そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる。
奈津は決意の末に家を出る。



(感想)
女性のための官能小説というかんじでしょうか。けっこうきわどかったな。
電車の中とか、誰かに本の内容を脇からのぞかれちゃうシチュエーションでは恥ずかしくて読めない

35歳、女としてこのまま終わりたくない。
自分の女としての部分をこのまま眠らせたまま年をとりたくない。
こういう気持ちはこの年頃の女性なら誰しも持っていると思うんですよ。
気持ちはわかる。
でもこんな風に近づいてくる男なら来るもの拒まずで、次々と男を変えるのには共感できない。
彼女が欲しいのは心の相性が合う男ではなく、体の相性が合う男。
でも私には自分が女として輝ける時があとわずかなのに焦りを感じ、
暴走してしまった女の話としか思えません。

目の前に現れた男性と次々に関係していって、「選ぶ」ということのない節操のなさ。
どの男性もまるでタイプの違う人ばかりで男性カタログみたいだけどいい男は一人も載ってない
奈津は心じゃなく体で恋をしていった。
物語の最後に奈津が行き着いた男性・・・これがいちばん胡散臭い
彼女の体の放浪はこのあともずっと続いていくんだろうな。

奈津は確かな実力のある人気脚本家。
それなのに男と交わるなんてことで自分の価値を確かめようとしたのが悲しい。
もっと他に自分を見極める手段はたくさんあったはずだよ・・・。
こんなことで実感できた自分の価値なんて、本当に誇れるべきものじゃない。
女って男の人以上に「女としての人生」とかそういうことを深く求めようとしますよね。
その行き過ぎた(間違っている)形を見せられたようなそんな読後感が残ります。
| comments(2) | trackbacks(1) | 11:19 | category:    村山由佳 |
# ヘヴンリーブルー  「天使の卵」アナザーストーリー
ヘヴンリー・ブルー
ヘヴンリー・ブルー
村山 由佳
ヘヴンリーブルー 「天使の卵」アナザーストーリー/村山由佳
集英社
1260円
評価 ☆☆
どんなに熱い想いを抱いても報われなかった、
歩太への夏姫の恋・・・。
姉・春妃に向けた恨み。
しかし、その反面、消えることのなかった懺悔――。
夏姫のモノローグを綴る、もう一つの「天使の卵」。



(感想)
「天使の卵 アナザーストーリー」なんて副題が付いてるから、
てっきり本作では描かれなかった3人の心情を
より丁寧に描いた本かと思いきや...[:ふぅ〜ん:]

要は単に「〜卵」「〜梯子」を
夏姫の視点から見たダイジェスト版とでもいうのかな〜。
ともかく新鮮さはなく、満足感もまったく感じられませんでした。

かなーり残念(* ̄3 ̄)

「〜卵」「〜梯子」の映像化に便乗した
商業的な香りのする本でしたたらーっ

しかも不親切なことに、
「〜卵」「〜梯子」を読んでない人には、
これを読んだだけでは何がどうなってるのかうまく伝わらないかも(-_-)

本作を読んで、
それこそもうマニア的にこのシリーズを愛してる人以外には
おすすめできませんあせあせ


●この本を好きな人におすすめなのは・・・
「天使の卵」/村山由佳
「天使の梯子」/村山由佳

この2冊あっての本でした汗
| comments(2) | trackbacks(0) | 12:07 | category:    村山由佳 |
# 天使の梯子
天使の梯子
天使の梯子
村山 由佳
天使の梯子/村山由佳
集英社
1470円
評価 ☆☆☆☆
あれから長い年月壁掛時計が経った。
しかし歩太も夏姫も、
春妃の死からまだ完全には立ち直れずにいる。
そこに現れたのが、
かつて高校の教師をしていた夏姫の教え子・慎一。
その頃から夏姫に憧れていた慎一と、
失恋したばかりの夏姫はすぐに恋愛関係になる。
またしてもふたりの年齢差は8歳・・・・。
ベストセラー作「天使の卵」の続編。



(感想)
ポロリ止まらなかった「天使の卵」。

「天使の卵」ほど号泣はしないのですが、
それとは違う種類の涙が溢れてくる作品でした。

歩太と夏姫がやっと前に向かって歩いていける・・・
それを見届けた安堵の涙とでも言うのでしょうか、そんな涙悲しい

夏姫は慎一を愛した経験によって、
はじめて春妃が歩太を愛した気持ちを理解し、
認めることができただろう。

また歩太も、絵アートの中の春妃と再会し、
あの頃の自分と同じ経験をしている慎一を見つめることによって
過去を浄化できたであろう。

みんなに幸せになってほしい。
天使の梯子はいつだって、
すべての人に平等に降り注いでいるから・・・。


●この本を好きな人におすすめなのは・・・
天使の卵/村山由佳
当然、これ。できれば「梯子」を読む前に。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:14 | category:    村山由佳 |
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