隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 猫がいなけりゃ息もできない

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 猫がいなけりゃ息もできない / 村山由佳(ホーム社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

房総・鴨川での田舎暮らしを飛び出して約15年。
度重なる人生の転機と転居、波乱万丈な暮らしを経て、

軽井沢に終(つい)の住まいを見つけた著者。
当初2匹だった猫も、気づけば5匹に。
中でも特別な存在は、人生の荒波をともに渡ってきた盟友〈もみじ〉。
連載のさなか、その〈もみじ〉が、ある病に侵されていることが発覚して――。

 

 

 

(感想)

 

NHKの「ネコメンタリー」を見て、

その関連本「もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた」も読みました。

作家さんと猫の6つのエピソードのなか、特にいいなと思ったのが村山さんともみじのコンビ。

 

私自身も5か月前から猫を飼い始めました。

1歳の茶トラの女の子、元は保護猫。私にとってはじめての猫です。

「猫を飼おう!」と思ってからこれまで、

勉強のつもりで多くの猫本を読んできましたが、お別れを綴った作品はこれがはじめてで、後半は号泣。

とてもじゃないけど、人前で読める本ではありません。

 

2人(+1人?w)の濃密な年月。

ともに過ごした時間は穏やかな時間だけじゃなく、

一緒に別れや悲しみを乗り越え、ともに戦ってきた戦友だからこその絆も伝わってきました。

もみじだって「かーちゃんがいなけりゃ息もできない」状態だったに違いない。

猫を飼うということは、日々のごはんをあげてかわいがることだけじゃない。

健康管理をし、最後はしっかりと看取る覚悟も必要だということ。

「ともに生きていく」ということ。

これを読んで、いま、私のそばでお昼寝をしているこの猫に対してより強い責任感を感じました。

 

「作家」という職業がのつらさ・厳しさも胸にしみたな〜。

作家だからこそ、この悲しみをすべて文章にして残しておく。

SNSを更新したり、文章を残したり、その時々の状況をリアルに記録しておられたようで、

悲しみや喪失感で何も手につかないような状況だったはずなのに、よく頑張ったとそのプロ根性に脱帽します。

でも、よく考えるとやっぱり、

村山さんが母としてもみじにしてあげられる一番のことって、「文章で残すこと」なんだよなぁ。

だからこの本の発刊も、もみじは天国でとても喜んでいると思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:13 | category:    村山由佳 |
# はつ恋
評価:
村山 由佳
ポプラ社
¥ 1,620
(2018-11-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 はつ恋 / 村山由佳(ポプラ社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

海の近くの日本家屋に愛猫と暮らす、小説家のハナ。
二度の離婚を経て、人生の後半をひとりで生きようとしていた。
喪失も、手放すことも知ったから辿り着いた、古くて新しい恋人――。
人生における実りの秋、”最後の恋”を描く恋愛文学の至芸。

 

 

 

(感想)

 

設定は多少違いますが、この2人って「ミルク・アンド・ハニー」に出て来た人と同じ?

てか、村山さんと、今のパートナーさんをモデルにした自伝的なものなのでしょうね。

近年の村山さんの作品でよく描かれた激しい性の描写などはなく、

でもゆるやかに、しっかりと地に足をつけた大人の恋愛。

さまざまな恋や人生経験をしてきたからこそたどり着いた恋愛の終着地点。

年をとってもこんな恋愛ができること、素敵だな〜としみじみ感じます。

 

恋愛においてだけでなく、田舎でののんびりとした暮らしも羨ましい。

村山さんの今の充実感が描かせたような作品です。

お二人のこの幸せな関係がずーっと続きますように・・・・♪

| comments(0) | trackbacks(0) | 09:46 | category:    村山由佳 |
# 燃える波
評価:
村山 由佳
中央公論新社
¥ 1,728
(2018-07-06)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 燃える波 / 村山由佳(中央公論新社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

インテリアスタイリストとして仕事をしながら、

ラジオのパーソナリティーもつとめ、多忙な日々を送る帆奈美。

夫と猫、3人での静かな暮らしは、幼馴染みのカメラマン・炯と恋に落ちたことで崩れ去る。

他の男の存在に気づいた夫は、帆奈美の人格を否定する発言や行動を繰り返すようになり……。 
婚外恋愛がひとりの女性にもたらした大きな変化を描く、恋愛長篇。

 

 

 

(感想)

 

都会できらきら生きてる主人公がリア充すぎます。

まるで夢物語。リアリティがなさすぎでした。

主人公に限らず、どの登場人物にも感情移入できなかったです。

 

旦那との最終決戦の場面。

旦那が猫にひどいことをしようとするあの部分を読んだとき、

「こんな小説、読まなければよかった」と心から思いました。

猫にこんなことするなんて人間じゃない。そのくらい旦那のやろうとしたことはひどい。

今まで読んできたものがあれで一気にふっとんじゃって、

この小説といえば「旦那が猫にしたことがひどかった小説」ってなっちゃいそうです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:03 | category:    村山由佳 |
# 風は西から
評価:
村山 由佳
幻冬舎
¥ 1,728
(2018-03-27)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 風は西から / 村山由佳(幻冬舎)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

大手居酒屋チェーンに就職し、繁盛店の店長となり、

張り切って働いていた恋人が突然自ら命を絶ってしまった。

大手食品メーカー「銀のさじ」に務める千秋は、自分を責めた――。

なぜ、彼の辛さを分かってあげられなかったのか。

なぜ、彼からの「最後」の電話に心ない言葉を言ってしまったのか。

悲しみにくれながらも、健介の自殺は「労災」ではないのか、

その真相を突き止めることが健介のために、自分ができることではないか、と千秋は気づく。

そして、やはり、息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と共に、大企業を相手に戦うことを誓う。

小さな人間が秘めている「強さ」を描く、社会派エンターテインメント。

 

 

 

(感想)

 

なんの予備知識もなく、ただ村山由佳さんの本だからと読みはじめ・・・。

でもねー、読み始めてわりと早い段階で後悔。

この作品、ほんの少し読んだだけで展開がわかってしまいます。

誰だって、読み進めるにつれすんごく悲しくて、つらい展開が待っていると容易に想像できちゃいます。

読みたくない、きつい、読みたくない、投げ出しちゃう?

・・・そう自問自答しながらも、あまりのリアリティに目がそらせなかったです。

「村山さん、またエロい大人の小説なんだろうな」と思って読みはじめた私のばか!!!

こんな社会派の小説も書くんだなぁ。村山さんの新境地ですね。

 

ぶっちゃけ「過労死」の話です。

某有名チェーン居酒屋の店長が過労死したあの事件、あれをモチーフにしてるようです。

社長のカリスマ性に惹かれ(洗脳され)、正しい判断ができなくなり、追い詰められた末の死。

私は自殺するほどの勇気があるのなら、

会社なんてなんぼでも辞められると思うんだけど、

死ぬほどつらい思いをしている当人の中ではそういう次元の問題ではないのでしょうね。。

現実でもここまで追い詰められてる人、相当いるだろうな。

ただただ読むのがつらい小説でした・・・。

 

つーか。

こんなきっつい小説に民生の曲を引用しないでくれいっ(ノД`)・゜・。

自分の好きなアーティストが小説のなかに出てくるのは嬉しいことですが、

この小説に関してはファンも複雑。決して嬉しくはないでしょう。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:17 | category:    村山由佳 |
# 嘘 Love Lies
評価:
村山 由佳
新潮社
¥ 1,944
(2017-12-26)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 嘘 Love Lies / 村山由佳(新潮社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆☆

 

刀根秀俊、美月、亮介、陽菜乃は仲のいい友達グループだった。

中学2年の夏にあの事件が起こるまでは――

恐怖、怒り、後悔、そして絶望。

生涯拭えぬ過ちとトラウマを抱えたまま、各々の人生を歩んでいた4人。

求め合う体と秘めたる想いが、さらなる苦悩を呼び、

暴力の行き着く果てに究極の愛が生まれる。

著者渾身の恋愛長編。

 

 

(感想)

 

最近の村山由佳さんは激しい大人の恋愛を描いたエロ系作品が多かったし、

この作品の表紙もちょっときわどい感じ。

またその路線かな〜と思ってたけど今回は違いました!

中学生の淡い初恋を描くのかと思いきや、ある事件を境にヤクザが絡んできて

フィルムノアールの香りのする危険な展開に・・・・。

純粋な中学生だったからこそ突っ走ってしまった・・・・それが切なく、

淡い初恋が一生モンの究極の愛になっていく様がもう・・・(ノД`)

とにかく読ませる力のある作品です。

530ページもあるのにたった1日で読みました。

ほんと面白かった。私の中では村山由佳の最高傑作。

実写化してくれ!そして刀根くん役は絶対に長瀬智也で頼む!

 

(村山由佳さんへリクエスト)

美月と真帆ちゃんのお父さんの話もぜひ読みたいです。

スピンオフを期待しています。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:54 | category:    村山由佳 |
# ラヴィアンローズ

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ラヴィアンローズ / 村山由佳(集英社)

 

 評価 ☆☆☆

 

夫が決めた厳格なルールに従って成り立っていた「幸せ」な暮らし。

しかし年下の魅力的な男性・堂本との出会いをきっかけに、

咲季子はようやく夫の酷いモラハラに気づき、檻の外へ羽ばたこうとする。

だがある夜、すべてを知っていた夫が激高。

大切なものを守るため、咲季子は二度と戻れない道へ踏み出してしまう……。

衝撃のラストが心を震わす長編小説。

 

 

(感想)

 

日常に不満を抱えた既婚女性が年下の男と出会い、恋に落ちる。

・・・小説やドラマの世界ではよくある設定です。

うーん、この年下男性が読者も恋しちゃうほどの素敵な男性ならまだしも、

小狡くて薄っぺらでしょーもないおねだり男だったから興ざめ。

てかそもそも、この状況で主人公が恋に落ちないわけがないし、

最後の展開もなーんか安っぽく落ちてっちゃって、なんだかな〜って感じ。

「こいつ、ダメだ」って気づきつつあるのに、

それでも自分を檻の中から救い出して夢を見させてくれた男を守ろうとする

おバカな主人公の気持ちが切ないです。

こんな風に恋にのめり込んでいくあたりはやっぱり村山由佳作品だなぁ。

 

やっぱ不倫ものは読者も主人公と一緒にドキドキしてときめきたい。

でも、夫も堂本もクズだし、主人公にはなんにも残らないしで、

すべてにおいて救いようのない作品でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:39 | category:    村山由佳 |
# ありふれた愛じゃない
評価:
村山 由佳
文藝春秋
¥ 1,620
(2014-03-28)

JUGEMテーマ:小説全般

ありふれた愛じゃない / 村山由佳(文藝春秋)

評価 ☆☆


未熟だがまっすぐな年下彼氏との婚約に満足していたはずの真奈が偶然再会したのは、
社会不適合だが危険なほど官能的な元カレだった。
揺れる心と躯。楽園の島タヒチで真奈が選んだ愛とは?


あれ?これってありふれた愛ではないのかな・・・・?
少なくとも、ありふれた恋愛小説だとは思ったけど(^_^;)
ま、女なら誰もが自分の恋愛はありふれた愛じゃない特別なものだと思いたいだろうし、
そういう意味を込めてのタイトルなのでしょうかね。

最終的にどっちにの男性に転がるのかが予想できるし、
読みやすく、美しい情景もイメージしやすい。
恋愛小説で夢をみたい人には素敵な小説なんだと思います。

だけど私はどうも主人公の「できすぎてる感」が気になってしまって。
羨ましくなっちゃうくらい仕事も恋も上手くいっていて、容姿もなかなかのものらしい。
タイプの違う男性からモテまくり(しかも職場の社長にまで狙われている)で、
仕事とはいえ会社の金でタヒチ行って、
魅力的になった元カレと再会して元サヤって!!!!

ロマンチックだけども!
心を揺さぶられるけども!
どこか冷めた目で見てしまってる私がいました。

あー、ごめんなさい。


 
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:35 | category:    村山由佳 |
# 天翔る
評価:
村山 由佳
講談社
¥ 1,680
(2013-03-20)

JUGEMテーマ:小説全般

 天翔る / 村山由佳(講談社)

 評価 ☆☆☆☆


看護師の貴子が出会った少女・まりもはある事件から学校に行けなくなってしまった。
貴子は少女を牧場へと誘う。
そこで待ち受けていたのは風変わりな牧場主と、
乗馬耐久競技(エンデュランス)という未知の世界だった―。


実際に村山由佳さんも10年ほど前からエンデュランスに挑戦しているらしいし、
書くべくして書かれた作品なんだろうな〜。
馬や競技の丁寧な描写に作者のそのへんの特別な思い入れがはっきり感じられました。
ここ最近の村山さんの作品は大人の恋愛をテーマにしたものが多かったので、
久々に新鮮でしたよ。

とにかく人の優しさと希望にあふれた作品です。
臨場感もあり、爽やかな読後感が残ります。

いい出会いに恵まれ、支援してくれる人が現れ、
ちょっと主人公に都合のいいように進み過ぎかな〜と思ったけど、
まぁ才能があり、頑張っている子には人もお金もついてくるのかなってことで
そこは見逃しましょう。
主な登場人物はみんな、心の傷を抱えていて、
だからこそ人にも馬にも優しく、そして一生懸命になれる。
大人も子供も関係なく、1人の人間として真剣に向き合える人間関係が素晴らしい。
心の傷も過去の過ちも、決してすべてがその人の黒歴史だとは限らない。
それがあったからこそ、魅力のある人間になれるということもある。
その傷や過ちをどう教訓としてその後の人生を生きるかこそが人生なんだ。

登場人物たちの言葉は北海道の方言なんでしょうね〜。
なんだか優しくって癒されました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 12:08 | category:    村山由佳 |
# ダンス・ウィズ・ドラゴン
JUGEMテーマ:小説全般

 評価 ☆☆☆


井の頭公園が閉館した夜の間だけ存在する図書館。
誰でも入れるわけではない不思議なこの図書館は
なぜか龍、またはドラゴンに関する書物だけが充実している。
ここを舞台に<龍>を祀る旧家に育った血のつながらない兄妹が時を経て再会する物語です。

村山由佳さんにしては意外なテーマだと思いました。
現代を舞台にして、ファンタジーや昔話の要素を含んでいるんだけど、
なんだかまとまりのない気がしたなぁ。
章ごとに語り手が変わることも読みにくさの原因かなぁ。
結局、何が書きたかったのかわからないまま終わってしまった気がします。
恋愛モノなのか、ファンタジーなのか・・・。
オリエさんのエピソードはナシで、兄妹の恋愛モノにしちゃった方が良かったのかも。

図書館の設定はすごくよかっただけに、スッキリしない読後感が残念です。


 
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:20 | category:    村山由佳 |
# 放蕩記
評価:
村山 由佳
集英社
¥ 1,680
(2011-11-25)
コメント:作家として書かずにいられなかったのかもしれないけど・・・

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 放蕩記 / 村山由佳
 ● 集英社
 ● 1680円
 ● 評価 ☆☆☆
38歳で離婚歴のある女流作家・夏帆。
自由奔放に暮らす一方で、実は長年抱えこんできた秘密があって・・・。
今だから見えてきた、母娘の愛憎と家族の歴史。
母を持つすべての大人たちへ・・・共感と感動をよぶ、衝撃の自伝的長編小説。


(感想)

家庭内での長女という立場、
女として子供を持ちたいと思ったことがあるのかどうか・・・
主人公の立場や考え方は私に共通するものが多々ありました。
私には弟がいたけれど、
母と自分との関係、そして母と弟の関係は決して平等ではなく、
私も私と弟の扱いが違うことに幼いころから諦めを感じていたから・・・。
私の母はここまで強烈な人物ではないけれど、
多かれ少なかれこういう問題はどこの家庭にもきっとあるのだろう。
それに子供が気づかないか、気にしないか、傷つくかで大きく違ってくるだけで。

229ページ・・・
女として、子を産んだことのない人生を、つまらないとか哀しいとか、
思ったことはない。
子を持たなければ味わえない種類の幸福もあれば、
子がないからこそ味わえる幸福もある。
何をもって生きることの醍醐味と考えるかは人それぞれのはずだ。


これはおそらく夏帆だけでなく、村山さん自身の考えであると信じたい。
子を産んだことのある人には絶対に理解のできないことかもしれないけど、
強がりでも負け惜しみでもなんでもなく、私自身もこう考えながら生きてきた。
これに関してここまで自分と似た考えをもった人にはじめて出会ったから、
なんだかとても救われた気がしました。

さて、“半自伝的小説”というけれど、はたしてどこまでが真実なのか。
もし母親がアルツハイマーになり、
長編小説など読めないようになってしまったというのが事実なら
この状況で家族の物語を作品化するのはいささか卑怯に思えます。
こんなにも家族の内部のことを世間にさらされたのに、
母親は反論も弁解もできない状態なのだから・・・。
学生時代の女の子たちとの出来事に関しても何もそこまで・・・と思う。
でもしかし、ここまでさらけ出すことこそが作家の性なのでしょうね。 
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:00 | category:    村山由佳 |
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