隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 西村賢太対話集
評価:
西村 賢太
新潮社
¥ 1,620
(2012-04)

JUGEMテーマ:読書

 

 西村賢太対話集 / 西村賢太(新潮社)

 

 評価 ☆☆☆☆

 

私小説への偏愛。創作の舞台裏。女性観。慊い生き方について―。

『苦役列車』での芥川賞受賞から一年、

先達に心情を吐露した貴重な対話9篇を収録。

 

 

 

(感想)

 

対談者の顔ぶれは町田康、島田雅彦と朝吹真理子、高橋三千綱、坪内祐三、

石原慎太郎、朝吹真理子、上原善広、坪内祐三に高田文夫となかなかの人選。

西村さんは無頼なイメージがあるけど、

コミュニケーション能力は意外に高いのかなという印象を持ちました。

でも当然、西村さんの面白さをうまく引き出せる相手と、

殺しちゃう相手というのははっきりあるようでw

町田康・石原慎太郎さんとの対談が特に気が合いそうでノリノリで面白く、

逆に西村さんとは同業者という以外にはまったく共通点なさそうな島田さん・朝吹さんとの対談は

本来の西村さんを出してない感じを受けました。

 

西村さんの言葉選びのセンス、好きだなぁ。

「慊りない」って言葉、私もどんどん使っていこうっ!

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:06 | category: アンソロジー、競作 |
# 生きる理由を探してる人へ

JUGEMテーマ:新書

 

 生きる理由を探してる人へ / 大谷ノブ彦 平野啓一郎

 

 評価 ☆☆☆☆

 

「自殺=悪」の決めつけが遺族を苦しめることもある。

それでも自殺は「しないほうがいい」。

追いつめられていても、現状から脱出して、

「違うかたちで生きる」という道を提示できないか。

芸人と作家による異色対談。

 

 

 

(感想)

 

平野さん中心の本かと思いきや、大谷さんも自分の思いをかなり話していて、

芸人としての印象しかなかったのでこの本でイメージがかなり変わりました。

 

もともと平野さんの「分人主義」という考え方が大好きです。

そして「マチネの終わりに」という小説の中にもでてきた

「未来は過去を変えてくれる」という言葉にも大きく心を動かされました。

今回のこの本の中でも、この2つは大きなキーワードとなっています。

私は自殺だの「生きる理由」だのは考えたことはないけど、

でも対人関係や現状に疲れちゃうことは日々あって、

そんな小さな生きにくさにもこの本は大いに支えになるような気がします。

 

星が4つなのは、たぶん平野さんは小沢健二を誤解しているから。

渋谷系だのなんだのと言われ、

王子様みたいに女の子達からキャーキャーいわれてたあのイメージしかないのでは?

「喜びを他の誰かと分かりあう!それだけがこの世の中を熱くする!」

こんなシンプルなことで、世界中が幸せになれるってことを

私は小沢健二の歌詞から学んでます。

平野啓一郎も小沢健二も「私の哲学」を作り上げる上でとても重要な人物です。

だから平野さんに小沢健二を誤解されているのは悲しい・・・。

歌詞、ちゃんと読んでみてください。

| comments(0) | trackbacks(0) | 12:43 | category: アンソロジー、競作 |
# ひとり上手な結婚

JUGEMテーマ:文庫

 

 ひとり上手な結婚 / 山本文緒(文)、伊藤理佐(漫画)

 

 評価 ☆☆☆

 

「結婚」を大きなお題とした、さまざまな悩みにこたえる、天才「小説家&漫画家」。
(ちなみにお二人とも現在2回目の結婚生活継続中)
「女性との縁が作れない。結婚ってどうやってすればいいのかわからない」(40代男性)
――という問いに答えた山本文緒、「結婚も、運動と同じで結婚神経があると思えばどうでしょう?」
「子どもがほしいが今の仕事もうまくいっている生活を変えたくない」(30代女性)
――という問いに答えた伊藤理佐、「しかし子どもがいなかったら今の生活は変わらないのでしょうか?」。
結婚しててもしていなくても、したくてもしたくなくても必読! のエッセイ&漫画。

 

 

 

(感想)

 

一般の人からの結婚に関する質問に対して、

小説家と漫画家がそれぞれの得意分野(文章・漫画)で答えるスタイルの本。

山本文緒さんの小説のファンだから手にした本なんだけど、

正直、伊藤理佐さんのことはこの本読むまでまったく知りませんでした。

漫画はほとんど読まないのです。すいません・・・。

 

お2人とも2度目の結婚をしてまだまだラブラブ幸せな様子が伝わってきます。

そんな幸せモードのせいかどの回答もふわふっとしていて、

特に笑えるでもなく、納得させられるでもなく、

きちんと芯のある作品とは言い難い。

質問によっては山本さんと伊藤さんは真逆の回答を出すこともあるし、

まぁ、「こんな考え方もあるよ」程度の参考までに軽く読む本ですかね。

総合的に判断して、私は伊藤さんの方にシンパシーを感じます。

 

でも、山本さんの「行事や式典がなくても、もちろん人は生きていけるけれど、それって句読点のない文章みたいな生活なんじゃないかな」というお言葉は身につまされました。

まるで私の結婚生活のことを言われてるようだわ・・・。

そして「やきもちはかわいくないとダメ」というのもなるほどな〜、と。

 

私は伊藤さんをこの本で初めて知ったから、当然「オットの人」のことも知らないわけで。

読んでるうちに「何かフリーで仕事されてる、無名ではない方」なのかなとはわかったんだけど、

後半でお名前が出てきて!!すっごい有名な方で驚きましたw

 

ひとつ問題点をあげるとすれば本の構成かなぁ。

文章と漫画、どういう風に読んでいけばいいのか最初は戸惑いました。

私は先に文読んで、あとから漫画読んで、次の章へ〜という流れで読んだけど、

このスタイルを確立するまでは非常に読みにくかったですね。

どうしてこんな構成にしちゃったんだろう??

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:58 | category: アンソロジー、競作 |
# メアリー・スーを殺して
評価:
乙一,中田永一,山白朝子,越前魔太郎,安達寛高
朝日新聞出版
¥ 1,620
(2016-02-05)

JUGEMテーマ:小説全般

 メアリー・スーを殺して / 乙一、中田永一、山白朝子、越前魔太郎

 評価 ☆☆☆☆☆

合わせて全七編の夢幻の世界を、安達寛高氏が全作解説。
書下ろしを含む、すべて単行本未収録作品。
夢の異空間へと誘う、異色アンソロジー。




(感想)

知らない人のために念のために書きておくと、
この「乙一、中田永一、山白朝子、越前魔太郎」という4人の作家、
実は全部同じ人なんです。
作品のテイストによって名義を変えて活動しておられる作家さんで、
だからこそ今回のような面白い企画も実現しました。
ファンとしてはこんな夢のような企画を考えてくれた方に心から感謝したいです。
ちなみに解説をされている「安達寛高」というのもこの人で、
自らの多人格な作品群を素で冷静に解説してるのが面白いですね。

やはり名義を変えて書き分けてるだけのことはあって、
学校を舞台したライトな謎ときモノから
背筋に冷たいものを感じるような不気味なホラーまであり、
どの作品も世界観が違い、バリエーションに富んでます。

 
特に好きなのは山白朝子名義の「トランシーバー」。
この作家が新人だった頃、夢中で読み漁ったころの
切なくて、でもほんのり怖くて・・・・みたいな世界観で、
あのころを懐かしく思い出しながら読めました。

残念なのは「あとがきがないこと」。
この人のあとがきは本当に面白くて、
私はこの人の作品に関しては単行本ですでに読んでいる作品でも
文庫化されるとあとがきだけ立ち読みしてるくらいですからw
・・・・ってことは・・・文庫版に期待ってことかー。
| comments(0) | trackbacks(0) | 10:19 | category: アンソロジー、競作 |
# 人生の道しるべ
評価:
宮本 輝,吉本 ばなな
集英社
¥ 1,296
(2015-10-05)

JUGEMテーマ:読書

 人生の道しるべ / 宮本輝 吉本ばなな

 評価 ☆☆☆

 
困難な時代を生き抜く、知恵の対話。
創作、家族、人間関係、健康、死生観…
小説が問いかける「幸せ」のかたちとは。
人間の「生」を力強く肯定する作品を書き続けるふたりの作家が、
20年ぶりに出会い、そして語った。
二人の作家の思索が詰まった珠玉の対話集。



(感想)

お二人の人生観・死生観・・・。
それぞれに違いはあるものの、
どちらの「幸せの形」も私の思うそれと似通っていて、
お二人どちらの意見にも諸手を挙げて「賛成!!」と言える内容でした。

一つ一つのエピソードはさすが先輩、宮本輝さんの方が面白くてインパクトあります。
どちらかというと、後輩のばななさんの方が聞き役ポジションの対談のようです。
なかでも「手製のドスからの〜〜プレイボーイ」ネタが面白かったw
宮本輝さんらしくないエピソードで、忘れられそうにありませんw

ばななさんの「鳥たち」について語られている部分も多く、
私もこれは2回読んではいるのですが、
自分では気付かなかったことも書かれてあり、
いろんな読み方があるんだなと、とても参考になりました。
「鳥たち」、また再読してみます。

ばななさんは自分の作品の読者は
感受性の強い、世の中のうまく付き合えないタイプの人が多いということをよく理解しておられます。
そして、その人たちが救われるための「小商い」ができれば幸せだと思っている・・・・と。
私はそれがファンとしてとてもうれしかった。
この部分を読めただけでもう十分♪
そして宮本輝さんの愛読書が「赤毛のアン」シリーズとは!私と同じ!!驚きました。

この機会にと、
今、この対談の中でよく語られていた宮本輝さんの「水のかたち」を読みはじめてます。
でもやっぱり、お二人とも「作家」なわけでして、
対談集よりはお二人の小説を読んでいる方が学びも共感も多いような?
これを言っちゃあ元も子もないけど、私は対談集よりは小説の方が好きなので☆は3つで。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:51 | category: アンソロジー、競作 |
# 地平線の相談
評価:
細野 晴臣,星野 源
文藝春秋
¥ 1,512
(2015-03-28)

JUGEMテーマ:読書

 地平線の相談 / 細野晴臣 星野源(文藝春秋)

 評価 ☆☆☆☆


2007年から『TV Bros.』で連載中の大人気対談「地平線の相談」の書籍化。
1981年生まれの星野源が音楽の師と仰ぐ、1947年生まれの大先輩・細野晴臣に日常のゆる~い困り事から、
仕事の心配、最近の心もよう、ダイエット問題、男女関係の深い悩み事まで人生相談。
34歳差のふたりの心和むふたりのトークをたっぷりお届けします。



(感想)

星野源が憧れて憧れて“人生の師”と仰ぐ細野晴臣に「相談」を持ちかける形式の連載対談。
「日々」「からだ」「音楽」「こころ」「男と女」「仕事」など話題は豊富。
まえがきを星野さん、あとがきを細野さんが書いています。

私は星野源さんのファンなので、この本を手に取りましたが、
細野晴臣さんはどんな方なのか正直よく知りません。
けど、読んでいくうちに細野さんってのんびりとおだやかで、
かつ広く柔軟な考えを持っている方なのかなと認識。
で、ああ・・・この人なら源さんが憧れ、大好きになるのは当然だなぁと思いました。
もーう!巻頭の2人が手をつないでるかっわいい写真がすべてを物語っています。
これ1枚で星野さんが細野さんの好きすぎて仕方ない様子が手に取るように伝わりますよ。
軽く嫉妬するくらいにww

ただこのゆるさが読み物としては少し物足りなかったかな?
思わず赤ペンで線を引きたくなるようなキラリンとした一文は見つけられなかった。
「学び」「得るもの」はないかもしれない。
でも、「このままでいんだ」「ゆるくていいんだ」って肩の力がスッと抜けるような安心感をくれる本ではありました。

星野さんのアルバムで言えば、
「エピソード」あたりを小さな小さな音で流してゆったりと読みたいようなそんな一冊です。

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:23 | category: アンソロジー、競作 |
# 小さないじわるを消すだけで
評価:
ダライ・ラマ14世,よしもと ばなな
幻冬舎
¥ 1,296
(2014-10-22)

小さないじわるを消すだけで / ダライ・ラマ14世 × よしもとばなな(幻冬舎)

評価 ☆☆


生きにくさや孤独は、手放せる。
“ノーベル平和賞受賞の宗教家”と“人々の心を癒し続ける小説家”による、
決定的人生論。
穏やかな心で良い人生を生きるための希望に満ちた金言集。



よしもとばななさんのファンなので購入しました。
しかし正直、これならばばななさんの小説の方がずっと気づきや実りがあるように感じます。
あっという間に読めるこの薄さで1200円は高い。
お値段に見合うほどの内容とは思えず、その点がとにかく残念でした。

「小さないじわる」。
どの程度の事をいじわるだと捉えられてしまうのかは人それぞれだけど、
たとえば腹が立った時でもすぐに怒りを言葉や態度に表わさずに、
まず自分の中で一拍置いてみる。
それだけでもずいぶんと冷静になれるし、さらに気分が悪くなるような状況も回避できるかもしれない。
何事も心がけひとつなのかもしれないなと感じました。
どんな状況でも慈悲の心って大事ですね。
ほんと、すべては小さいことの積み重ねなんだなぁ。

私自身が熱心なよしもとばななファンだということもあるかもしれませんが、
ダライ・ラマ14世よりも、ばななさんの言葉の方が胸に響きました。
後半よりも前半が面白かったと感じたのもそのせいだと思います。
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:51 | category: アンソロジー、競作 |
# Re-born はじまりの一歩
評価:
伊坂 幸太郎,瀬尾 まいこ,豊島 ミホ,中島 京子,平山 瑞穂,福田 栄一,宮下 奈都
実業之日本社
¥ 1,470
(2008-03-19)

JUGEMテーマ:小説全般
 ● Re-born はじまりの一歩 / 
    伊坂幸太郎、瀬尾まいこ、豊島ミホ、中島京子、平山瑞穂、福田栄一、宮下奈都
 ● 実業之日本社文庫
 ● 650円 
 ● 評価 ☆☆☆
迷い、揺れ、苦しみながら選びとった、これがわたしの生きる道──。
時代を鮮やかに切り取りつづける7人の人気作家が描く新たな出会いと出発の物語。
オール書き下ろし&オリジナルの珠玉アンソロジー。


(感想)

わりと好きな作家さんがそろっています。なかなかの顔ぶれ
出会いとはじまりをテーマにした7人の作家による短編集です。
が、瀬尾さんのは「戸村飯店青春100連発」、、
宮下さんのは「よろこびの歌」にも収録されていて、もともと私が知っていたお話です。

7つの作品のうち、私がいちばん好きだったのは
初めて読む作家さん・福田栄一さんの「あの日の二十メートル」。
なんとなく展開が想像できるし、ベタな気はするものの
あったかい気持ちになれてよかった〜

伊坂さんの「残り全部バケーション」に流れる変な空気感も好き。

宮下奈都さんのは一度読んでいたにもかかわらず、今回も改めていいなーと思った。
この人の本、もうちょっと読んでみたい。

短編だし、軽く読むにはいい本ですね。
| comments(0) | trackbacks(0) | 17:02 | category: アンソロジー、競作 |
# TROIS トロワ
評価:
石田 衣良,唯川 恵,佐藤 江梨子
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,575
(2009-08-28)
コメント:佐藤江梨子が頑張ってます

JUGEMテーマ:小説全般
 ● TROIS トロワ  / 石田衣良、佐藤江梨子、唯川恵
 ● 角川書店
 ● 1575円
音楽プロデューサーの響樹とカリスマエステティシャンの季理子は長年の恋人同士。
季理子の方が10歳年上だが、8年間干渉しない大人の恋愛を続けている。
ある日、響樹は銀座で出会った歌手志望のホステス・エリカと出会い、やがて恋に落ちていく。
嫉妬と野心が渦巻く中、響樹と季理子はエリカをスターダムに押し上げようと企むが…。
二人の直木賞作家と人気女優が奇跡のコラボ。
それぞれ描く男女三人が、複雑に絡み合い、嫉妬と野心、官能渦巻く恋愛小説。



(感想)

響樹を石田衣良、エリカを佐藤江梨子、季理子を唯川恵が各章入れ替わるように綴る競作。
サトエリ、この仕事よく受けたよなぁ。その度胸にまず拍手
でもって、最初はサトエリの部分だけ文章の幼さが気になるものの、
読むうちにまったくそれが感じなくなる。
おそらく響樹と季理子に比べ年少で人生経験も少なく、考えも幼いエリカをサトエリが担当したから
うまくごまかせたんだろうなぁ。
けど、そうだとしてもよく出来てると思います。

ストーリーはいたって単純。ありがちな展開で先が想像できました。
もともと石田衣良のスカしたかんじが嫌いなんだけど、この作品も激しく石田の匂いがする(苦笑)
女性2人が石田ワールドにお付き合いしたような、そんなかんじ。
エリカと季理子が響樹よりも潔く強かったように、作品の内でも外でも女性の強さが感じられます。
けど、もうちょっとエリカと季理子の年齢の違いが見たかった。
季理子さんが年の割に美しく完璧すぎて、しかも考え方も大人で素敵で、
これじゃあ「若い子と中年女の戦い」って気がしないんだよね・・・。
季理子が他の2人より上手・・・つまりは唯川さんが他の2人より上手ってことなんだろうけど。

まぁ、コラボだから深みを出すのは難しいでしょう。
短時間でさらっと読めるこの程度で上出来なのかも。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:11 | category: アンソロジー、競作 |
# 情報病――なぜ若者は欲望を喪失したのか?
評価:
三浦 展,原田 曜平
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 740
(2009-12-10)
コメント:サンプル2人・・・いくらなんでも手抜きでしょ

JUGEMテーマ:新書
 ● 情報病――なぜ若者は欲望を喪失したのか? / 三浦展 原田曜平
 ● 角川oneテーマ21
 ● 740円
 ● 評価 ☆☆☆
物を買わない、異性に興味がない・・・・・・
草食系と呼ばれ、まるで去勢されたかのように欲望を失った若者が増えている。
それはなぜなのだろうか?
情報過多時代に育った若者の現状と原因を、
「下流社会」の三浦展と新進気鋭のマーケッター原田曜平が解き明かす。



(感想)

三浦展さんの本は今の若者の現状を知る上でいつもかなり核心をついていて、
読み応えのある印象だったけど、今回は・・・・・
ある程度の数の若者の声をサンプリングしたわけではなく、わずか2人のインタビューをしただけ。
たったこれだけで現代の若者を語っちゃうなんていくらなんでも乱暴すぎる。
まえがきには、まるでその言い訳かのように
「たった2人に対するインタビューではあるが、3カ月にわたりじっくりヒアリングした」とあります。
・・・・が、私的には“たった3カ月”って感じ
しかも、二人の若者の「草男くん」「鉄子さんの」うち、鉄子さんはほんの少ししか出てきません。
もーう、著者二人と草男くんの対談が延々と続く。
まぁ読みやすいし、面白くないわけじゃない。
それぞれの分析も的を得ている部分は多く、なるほどと思わせるものも多い。
でも・・・申し訳ないけど、
まるで居酒屋かなんかで隣りの席に座った人たちの話に耳を傾けてるような
そんなレベルの対談だと思いました。

“若者が草食化している”というけど、それは今の時代、おそらく仕方のないこと。
何をするにも便利な世の中。
苦労もなければ、みんな空気読んで足並みそろえないと叩かれる、つぶされる。
だから平均的なところで無難に生きるのが良しみたいな。
こうなってくると、どうしたって草食系の人間が育つんじゃないの?
こういう若者が増える・・・じゃ、世の中どう変えていく?どうあるべき?
解決の糸口がまったく提示されず、ただ今の若者は・・・と論じてるばかりなので救いがない。
そこにも物足りなさを感じます。

おそらく年配の人にはわからないような単語も出てくるので、
若者の現状を知りたいと思っている年配の方が読んでも理解不能な部分も多々あるでしょう。
そのへん、年寄りに優しくない本です。
年配の方は気をつけて。
 
| comments(0) | trackbacks(0) | 01:42 | category: アンソロジー、競作 |
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