隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 「心」が変われば地球は変わる / 木村秋則

JUGEMテーマ:ノンフィクション

 

 ● 「心」が変われば地球は変わる / 木村秋則(扶桑社)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

無農薬・無肥料のリンゴ栽培に挑戦し、

みごと成功させた舞台裏には、何があっても引き裂かれない強い絆で結ばれた

「ソウルメイト」とも言うべき家族や親友たちの存在があった。
これまで口にすることのなかった妻への思いや、

リンゴ畑にあらわれたUFOや龍が教えてくれた不思議なメッセージ、

「生き方」「農業」「食」などについて熱く語った感動作『ソウルメイト』を、待望の文庫化。

 

 

 

(感想)

 

木村さんのことはよく知っているつもりでしたが、

よく考えてみると著作を読むのがこれがはじめてでした。

 

この本は奇跡のりんごを実らせるまでの苦労の記録ではありますが、

そのなかでも特に人との関係にスポットを当てた作品のようです。

他とは違う農法にチャレンジしたことで離れていった人が多い中、

家族や友人が木村さんを信じてくれたのは、

木村さんの中に確固たる信念があったからだと思います。

信念が定まっている人は本当に強いです。

そして奥様もそうですが、

同居する義父さんが味方になってくれたのが大きかったのではないでしょうか。

 

「龍を見た」「UFOに乗った」・・・

この「非現実的に思われる出来事」を素直に受け入れられる木村さんだからこそ、

「無農薬・無肥料でのリンゴ栽培」という夢のような挑戦に成功できたのでしょう。

農業の知識以上に柔軟性のある考え方が成功の秘訣!

あと、常識を疑うことも大事ですね。

大いに学ばせていただきました。

| comments(0) | - | 16:10 | category: 作家名 か行 |
# ほんとの野菜は緑が薄い「自然を手本に生きる」編 / 河名秀郎

JUGEMテーマ:読書

 

 ● ほんとの野菜は緑が薄い「自然を手本に生きる」編 / 河名秀郎(日経プレミアシリーズ)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

虫がつく野菜は本当においしいのか、

有機マークが付いていれば農薬の心配はないのか、

「無添加」表示があれば安全なのか。
数ある情報の中からほんものを見分けるには?
農薬も肥料も使わない「自然栽培野菜」の普及に携わり続けた著者が語る、

食を取り巻く衝撃の事実。
そして、自然の野菜に学ぶ真のナチュラルライフ、

心地のいい暮らし方とは。
2010年に刊行し反響をよんだ『ほんとの野菜は緑が薄い』に大幅な加筆を加え、

リニューアル刊行!

 

 

 

(感想)

 

農業素人の私にも読みやすく、

自然や農業に関して「当たり前」と思っていた常識が覆される本でした。

自然のバランスが崩れれば、土や作物は病気になる。

これは人間にとっても同じことで、

それが理解できさえすれば、シンプルに受け入れられる内容だと思います。

 

野菜に使う農薬にしろ、人間が飲む薬にしろ、

どこかに効く半面、別の面では毒となることもある。

それをわかってても使い続ける、飲み続ける。

この悪循環が自然環境の破壊・健康被害につながる。

この恐ろしさに気づいてない人が多すぎる。

 

自然栽培に目を向ける多くの人が言っていることですが、

「形のきれいな野菜=いい野菜」という誤解を改め、

野菜に見た目の良さを求める人が少なくなれば

自然栽培に切り替える農家さんも増えるはずなのです。

農家さんにその決心をさせるためには、

まず消費者である私達が価値観を変えなければなりません。

農家さんだけの問題ではなく、私達の未来へつながる大きな問題。

もはや野菜の値段云々の騒ぎではないと感じました。

 

| comments(0) | - | 13:50 | category: 作家名 か行 |
# 死刑にいたる病 / 櫛木理宇

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● 死刑にいたる病 / 櫛木理宇(ハヤカワ文庫)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆☆

 

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。

それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和からのものだった。

「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」

パン屋の元店主にして自分のよき理解者だった大和に頼まれ、

事件を再調査する雅也。

その人生に潜む負の連鎖を知るうち、

雅也はなぜか大和に魅せられていく。

一つ一つの選択が明らかにする残酷な真実とは

 

 

 

(感想)

 

この方の作品ははじめて読みましたが、いや〜面白かった!

こんなに夢中になって読んだのいつ以来だろう?ってくらいにドハマり。

 

子供時代にどんな環境で育ったかによってその後の人生が左右される。

頭がよく、能力の高い子でも育ちによって、

その才能をどういった方面に伸ばせるかが大きく違ってしまう。

たしかに世間を震撼させるような連続殺人なんて、

それなりに頭がよくなければこなせないわけで、

せっかくの能力を犯罪なんかに使ってしまうケースもでてくるんだな。

育った環境の重要さを考えさせられます。

 

犯行描写は残酷極まりなく、

不快になりながらもサクサク読んでしまいましたが、

特にエピローグにゾクッときました。

榛村と雅也の関係はまだ終われないようですね。

ちょっとネタバレになってしまいますが、

実は榛村は20数人の若者に介入していたわけであり、

私達はそのたった一人・雅也の部分を読んだだけということになります。

ここの描かれなかった20数名分のエピソード・・・・

読んでみたいなぁと思ったのは私だけじゃないはず。

ツッコみどころもありますが、

他の人たちはどんなふうに取り込まれていったのかも気になります。

| comments(0) | - | 11:13 | category: 作家名 か行 |
# 幼年期の終り / アーサー・C・クラーク

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● 幼年期の終り / アーサー・C・クラーク(早川書房)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。

その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、

見事に地球管理を行なった。

だが、宇宙人の真の目的は? 人類の未来は?

巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作!

 

 

 

 

(感想)

 

SFの金字塔的な作品とのこと。

SF初心者なのでまずはここからはじめてみました。

 

地球外には地球人よりはるかに進んだ高度な文明があり、

地球を見守っているのではないかというのは常に考えています。

そう考えるとこの作品、意外と現実的なのではないでしょうか。

50年近く前に書かれた作品とは思えませんね。

 

結末はアンハッピーととらえる人もいるかもしれないけど、

長い目で見て、

子供たちに未来を託せるハッピーエンドという考え方もあるのかもしれない。

壮大なスケール感です。

 

けど、そもそも読み慣れていないSF。

海外小説を普段あまり読まないのもあり、

似てる名前(ジャン、ジョージ、ジーン、ジェフ、ジェニファー・・・)にも大苦戦。

ストーリーとしては面白いけど、

翻訳ものの堅苦しさが読みにくく、スムーズには読み進められませんでした。

 

| comments(0) | - | 10:27 | category: 作家名 か行 |
# 爆弾 / 呉勝浩
評価:
価格: ¥ 1,980
ショップ: 楽天ブックス

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● 爆弾 / 呉勝浩(講談社)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。
たかが酔っ払いと見くびる警察だが、

男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。

まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。
「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。
警察は爆発を止めることができるのか。
爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。

 

 

 

(感想)

 

面白くなくはないけど、私の好みではない。

入り込むまでに相当時間かかりました。

 

次の犯行を推理する謎解きの部分がまるでなぞなぞ。

だからなぞなぞ嫌いな私はイライラする。

会話による頭脳戦で、徐々にスズキタゴサクの術中にはまっていく刑事たち・・・

最後の最後は予想外の展開で驚かされました。

 

ミステリーとしての面白さもいいけど、

個人的には「心の形」という言葉がずっとつきまとっていました。

たとえルールを踏み越えたとしても仲間だと思える人はいるし、

逆に見ず知らずの人にでも仲間意識は感じることはある。

そこにグッときた半面、

ほんの少し踏み外してしまっただけで「社会」という枠の仲間から外されてしまう。

社会の冷たさに悔しさを覚えます。

 

スズキタゴサクのスピンオフを書いたら売れるでしょうね。

期待していまーす!

| comments(0) | - | 22:23 | category: 作家名 か行 |
# スワン / 呉勝浩
評価:
価格: ¥ 1,870
ショップ: 楽天ブックス

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● スワン / 呉勝浩(角川書店)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

巨大ショッピングモール「スワン」で起きた無差別銃撃事件。

死者21名を出した悲劇の渦中で、

高校生のいずみは犯人と接しながら生き延びた。

しかし、同じく事件に遭遇した同級生・小梢により、

次に誰を殺すか、いずみの指名によって犯行が行われたという事実が週刊誌で暴露される。

被害者から一転、非難の的となったいずみ。

そんななか、彼女のもとに謎の招待状が届く・・・・。

 

 

 

(感想)

 

とにかく回りくどい。

途中、バレエの描写がやたらと長い。

そして事件の舞台となった「スワン」というショッピングモールと、

バレエってかけてんのかな?

だとしたらちょっと笑ってしまいます。

 

みんな嘘ついてるっぽいし、

事件に巻き込まれたいずみ以外の人たちのバックボーンは

ほとんど描かれていないから、読者自身による謎解きは不可能。

真実がわかってもさほどすっきりせず、

よく挫折せずに読了できたなーと自分を褒めたいです。

これが直木賞候補とはね・・・。

 

小梢と鮎川の関係も現在とは思えないくらい古臭い。

 

この人の他の作品も読んでみたいとはならなかったです。

| comments(0) | - | 16:17 | category: 作家名 か行 |
# 私の猫がいない日々 / 熊井明子

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ● 私の猫がいない日々 / 熊井明子(千早書房)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

乳母猫、友猫、天使猫…。

さまざまな猫たちとの出会いと別れ。

愛しくもせつない、猫と家族の物語。

 

 

 

(感想)

 

もともとは昭和52年に刊行された作品のようです。

40年近くも前の作品ですから、猫の飼い方の常識も今とは違い、

「ん?」と思うことも多々。

現代において、猫は「ペット」というよりは「パートナー」「家族」です。

ですが、この本が書かれた時代はまだ猫はそこまでの存在ではなかったようで、

そこにどうしても違和感を感じてしまいます。

でも、そうだとしても去勢したオス猫を「男性失格猫」って・・・・それはない。

猫好きとしても、言葉使いのチョイスとしてもこれはありえないでしょ。

この方も猫好きなんでしょうけど、

どうやら自分と同じタイプの猫好きさんではないような気がします。

「時代が違うから」ということでは納得しきれないもやもやを感じます。

 

猫を飼うものとして、いちばん胸にジーンときたのは

著者がロンドンを訪れた際に出会ったハイヤーの運転手さんの言葉。

三匹の猫を飼っている運転手さんは「猫がいれば、人生は愉しい」と声を立てて笑っていた。ここ!

著者本人の言葉ではなく、

ちょっとだけ出てきた人の言葉の方にひかれたということで、

やっぱりより一層「私とこの著者さんは猫友にはなれないな〜」と感じたのでありました。

 

この方の猫本はもう読みません。

| comments(0) | - | 11:28 | category: 作家名 か行 |
# 黄金の60代 / 郷ひろみ
評価:
価格: ¥ 1,650
ショップ: 楽天ブックス

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ● 黄金の60代 / 郷ひろみ

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

僕は大器晩成だ、と信じてやってきた。

ずいぶん前から60代を人生最高の時期と考え、あれこれ準備を整えてきた。

だから、僕の成功は60代から始まる。

 

 

 

(感想)

 

人は人生において、「若くない時期」の方を長く生きる。

ならばそこを充実し、満ち足りたものにするべき。

そこに向かっての準備をしながら60歳までを生きる・・・・。

・・・郷さんのこの考え方、

若い時こそが人生の絶頂期だと当たり前に思ってきた私には目からウロコでした。

おごらず、謙虚に、歩みをやめることなく進み続ける。

こういう人だからこそ、40年以上もスターの座に居続けられるんだろうなぁ。

 

私は休み時には休みたい。

その時は多少だらしなくてもいいから、しっかり休むべきだと思う。

そんな考えの私だから郷さんの真面目さにはちょっとついていけない部分もあるんだけど、

基本的には尊敬できる人だし、学びの多い本でした。

 

幻冬舎の見城徹さんが「人生で大切なのはGNO(義理・人情・恩返し)」と仰っていたらしい。

これは覚えておきたい言葉。

昔話みたいな考え方だけど、どんな時代でも変わらない大事なことですよね。

| comments(0) | - | 11:30 | category: 作家名 か行 |
# 幸せになりたければねこと暮らしなさい

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 幸せになりたければねこと暮らしなさい / 樺木宏(自由国民社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

保護猫7匹と暮らす出版コンサルタントが書いた、初の「ねこ啓発」本。

「ねこ啓発」とは、

ねこと暮らすことにより人の潜在的な能力が引き出され、

精神面でも成長すること。またはその効果。

ねこと暮らすことはなぜあなたの「健康」「自身」「成功」へ結びつくのか。

 

 

 

(感想)

 

来春から猫を飼いたいなと思っていて、

猫との暮らしの参考になればと手にしましたが思った以上に中身のある本でした。

脳科学や心理学に猫という角度から切り込むのが斬新で、

バカな私にもなじみやすかったですw

ここに書いてあることは実際に猫を飼い始めれば、

より深く共感できるようになるのかもしれません。

 

個人的には具体的な猫の暮らし方・接し方が学びたかったので、

第4章が特に勉強になりました。

 

かわいい猫の写真も豊富で、写真見てるだけで癒されます。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:12 | category: 作家名 か行 |
# 石、転がっといたらええやん。

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 石、転がっといたらええやん。 / 岸田繁(ロッキング・オン)

 

 評価 ☆☆☆

 

音楽誌『ロッキング・オン・ジャパン』で11年続くエッセイが初の書籍化。

バンドのこと、音楽のこと、電車のこと、京都のこと、

酒に珍味のコモドオオトカゲのことまで岸田繁的思考の欠片がこの一冊に。

 

 

 

(感想)

 

音楽誌『ロッキング・オン・ジャパン』2006年6月号から

2016年12月号まで掲載された連載コラムをまとめたものです。

ジャパンは2年に一回くらい買う程度で、

買ったらもちろんこの連載は読んだはずだけどまったく記憶なし。

118本の短いコラム、すべてを初読みの新鮮な気持ちで読めました。

 

しかし、これはなかなかクセのある本だなー。

連載を毎号毎号読んでる分にはあまり感じないんだろうけど、

10年分をドーンと出されると「うわっ」とくるものがある。

マニアックすぎる音楽ネタも多いし、いきなり小説みたいなものがあったり、

くるりファンだから楽しめるってもんでもない。

まぁ、無理せず興味のある部分だけ読むくらいの気持ちでいいと思います。

私はくるりが大好きだけど、

古いバンドの名前とか、音楽用語とかはちんぷんかんぷん。

なので専門的な話よりは、

日常のなにげない話題の章などの方が素直に頭に入ってきて、楽しめました。

私にとっては岸田繁は大スターなのに、

そんな岸田ほどのスターが引っ越し先で近隣の人と仲良くなりたくて努力してるとか、

豆腐屋に油揚げだけ買いに行くとか、土鍋でごはんが炊けるとか、

そんな「生活をしっかりしている感」はとても好きです。

 

でも、「こういう連載なんだ」というスタイルを特に持たず、

忙しくっても鬱になっても一度も締め切りを破らずに10年続けたというのは、

何度もメンバーチェンジをし、

常に新しい音楽を模索して、「カメレオンバンド」とも言われる

くるりというバンドのこれまでの歩みに似ています。

岸田という人は型にこだわらず、コツコツ続ける性格なんでしょうね。

 

あと、なんでだろww

「トイレ」とか「便器」とか「突然、原因不明の腹痛」とかそれ系のネタがやたら多し。

好きなんですね、こういう話がw

しょーもない幼稚園児みたいでなんだかほほえましかったですw

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:05 | category: 作家名 か行 |
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