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JUGEMテーマ:小説全般
● ハジケテマザレ / 金原ひとみ(講談社)
● 個人的な評価 ☆☆☆☆
コロナで派遣切りにあった「私」は
食い繋ぐためにイタリアンレストラン「フェスティヴィタ」に辿りつく。
ベテランのマナルイコンビ、
超コミュニカティブでパーリ―ピーポーのヤクモ、
大概の欠点ならチャラになるくらいかわいいメイちゃん、
カレーとDJに目覚めたフランス人のブリュノ、
ちょっとうさんくさい岡本くん……バイト仲間との愉快で切実な日々を描いた作品集。
「ウルトラノーマル」なわたしが「ハジケテマザル」、最高のバイト小説!
(感想)
前作の「腹を空かせた勇者ども」に続き、はじける陽キャ全開!
ぶっとび具合がまさかの「腹を〜」超えw
楽しくて明るくて、
金原ひとみさん、この2作で一皮むけた気がします。
単純に陽キャのバイト小説かと思いきや、
生き方や自分の保ち方について考えさせられました。
このクセ強キャラクターたちの中にいることによって、
特に何も個性のない平凡な女の子に見える主人公も
一歩を踏み出す勇気が芽生える。
その「平凡」にこそ価値があり、
自分の可能性を、個性を、信じることができた。
マナルイコンビのナイスアシストに拍手!
元気になれる作品です。