隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 下北沢について
評価:
吉本 ばなな
幻冬舎
¥ 1,499
(2016-09-23)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 下北沢について / 吉本ばなな(幻冬舎)

 

 評価 ☆☆


思い出の地・下北沢に住むことになった著者が、

そこで出会った人やお店を通して見つけた、幸せな生き方とは。

試練の時にこそ効く、19の癒しのエッセイ。

 

 

 

(感想)

 

下北沢に土地勘のある人は楽しめるのでしょうけど、

私は下北沢は行ったこともなければ知識もないので、

置いてけぼり感といいますか、始終距離を感じながら読みました。

しかも私は「街」や「家」に対する思い入れはまったく感じたことがないので、

そのいった感情も理解しにくいです。

でも、都会はご近所との人間関係が希薄なイメージがあったけど、

濃密で温かい関係を築いている人達もいることを知り、ほっこりしました。

特にトータス松本さんご一家とのエピソードがいいです。

 

ばななさんの小説は大好きなのですが、

今回の本に限らず、エッセイとなると自分との常識や価値観の違いに戸惑うことが多いです。

運転のアルバイトをお願いしている友人が大雪の中をチェーンなしで乗り切った運転技術を

ばななさんは生涯忘れないと書いています。

でも私は運転の仕事を任されているのに、

雪道をそんなタイヤで走行するその人は非常識以外の何物でもないと思うし、

夜中に子供を飲食店に連れて行くのも居合わせた人の迷惑を考えない非常識な行為だと思います。

うーん、私が堅物すぎるのでしょうか?

何事ももう少し自由にラフに考えることができたなら、

日常のなかでのささやかな「楽しい」や「嬉しい」も増えるのかな?

もう少しゆるゆるっといきたいですね!

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# イヤシノウタ
評価:
吉本 ばなな
新潮社
¥ 1,512
(2016-04-27)

JUGEMテーマ:エッセイ

 イヤシノウタ / 吉本ばなな(新潮社)
 
 評価 ☆☆☆


みんなが、飾らずむりせず、
自分そのものを生きることができたら、世界はどんなところになるだろう。
ほんとうの自分、を生きるための81篇からなる人生の処方箋。




(感想)

81篇もあるので、
短い文章を次々と読んでいくのが苦手な私には合わないスタイルの本でした。
吉本ばななという人はいつもまっすぐで、心が豊かで、
自分を保って生きている方なんだと改めて思ったけど、
私はこの人の作品ならばやはりエッセイより小説が好き。
小説からじわじわとこの人らしさを感じ、
「気づき」を得る方が私には充実感があるように思えます。
そんな個人的な理由になりますが、今回の評価は☆3つです。

後半にいくにつれて心の琴線に触れる文章が多くありました。
特に「二年かかった」「男女」、この2つ章は何度も何度も読み返しました。

「二年かかった」は更年期を経験した今の状態を綴ったもので、私にはまだ未知なる世界なのだけど、
年をとるのもそう悪くないかな???と前向きな気持ちにさせられました。
引き算していくこと = のびのびできるようになる・・・この考え方いい!
「ここからのスタートのしかたで、これからの人生が楽しくもキツくもなる」・・・これはちゃんと覚えておこう。

「男女」もなるほどな〜、でも難しいな〜としみじみ感じました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:30 | category:    よしもとばなな |
# ふなふな船橋
評価:
吉本ばなな
朝日新聞出版
¥ 1,404
(2015-10-07)

JUGEMテーマ:小説全般

 ふなふな船橋 / 吉本ばなな(朝日新聞出版)

 評価 ☆☆☆☆


書店の店長をしている立石花は、
15歳の時に大好きなお母さんと船橋の駅で別れるときに買ってもらった
「梨の妖精 ふなっしー」のぬいぐるみを15年経った今も大切に持っている。
花が奈美おばさんのマンションで暮らすようになって間もなく、
小さな女の子が出てくる不思議な夢を繰り返し見るようになる。その夢の中の女の子もまた、
「梨の妖精 ふなっしー」を愛するひとりだった・・・。
朝日新聞に連載中から大反響、あの「ふなっしー」も帯文を寄せている長編小説、ついにこの秋、出版! !




(感想)

ばななさんはふなっしーが大好きで、ふなっしーについて
「現実には役に立たず、なにをしてくれるわけでもないけど、
いるだけで確かな感じがして、果てしなく優しく受け入れられているような気がする、ただそれだけの存在」
と、コメントしています。
作家もそんな存在であると考えており、
いつかふなっしーをテーマにした作品を書くのを夢見ていたようです。
今回の作品はその夢が実現したもので、ふなっしーが帯を書いてくれてます。

私はもともとばななさんもふなっしーも大好きなので、
これは夢のようなコラボでした!!幸せっ。・゚・(*ノД`*)・゚・。
んー、でもこれはコラボというよりは、ばななさんのふなっしーへの愛情表現かな?
作家が好きな人をテーマにした小説を書く・・・・これほどの愛情表現がありますか??
ネットで他の方のレビューで「別にふなっしーでなくてもいい」とか
「流行にのっただけ」みたいなレビューも読んだけど、
これはふなっしーありきで書かれた小説なので、ふなっしーじゃなきゃ意味がない。
特殊な環境で育った主人公のヘビーな人生を、ふなっしーのひゃっはー!!な存在がうまく和らげているし、
その点においてもふなっしーの存在は効果的に思えます。

「人の心」に向き合うと、大事にしすぎて温めすぎて、壊してしまう。
主人公のこういう不器用な生き方、よーくわかります。私もこんなんだからw
でも、これはおそらく優しさじゃなく、ぶつかる度胸がないだけなのかもしれないな。
自分よりもまず、大切な誰か。
↑ こう考えてると逃してばかりで、いつまでたっても幸せになれないんだ。
こういう些細なエピソードの中に自分を見つけて、反省・後悔する場面の多い作品だったなぁ。

最後は主人公が本来あるべき自分の姿を見つけられてよかったです。
人であれ、大事にしてるぬいぐるみであれ、やはり弱い自分を見せられて支えになるものって必要だな。
人から見てどんなちっぽけなものでも、宝物を持ってる人は強い。

ばななさんにこんな小説を書いてもらえて、船橋に住んでいる人がとっても羨ましいです。
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# おとなになるってどんなこと?
JUGEMテーマ:新書

 おとなになるってどんなこと? / 吉本ばなな(ちくまプリマー新書)
 
 評価 ☆☆☆☆


勉強のこと、友だちのこと、死、そして生きること…
人生の根幹に関わる大切な八つのことについて、
これから大人になる子どもたち、そして大人になるって難しい…と思っている人たちへ向けたメッセージ。



(感想)
あっという間に読み終えられます。
字が大きく、シンプルな優しいイラストが入っていて、
少しでも読者が読みやすいようにとの配慮が感じられます。
しかし、どちらかといえばこれから大人になる子供達よりは、
もう大人になっている(成人している)けど、
自分は内面の部分で大人になりきれてないなと感じてる人達に読んでほしい本です。
きっと気付きや安心感を得られると思います。

 
「いちばん大事なことは、
 自分の中にいる泣き叫んでいる子供を認めてあげること。
 そうすると心の中に空間ができて、自分を大丈夫にしてくれる。」
これに似たことを少し前に別の方のある本で読んで、
たいかにそうだよなと思っていました。
自分の中の弱い部分を押し殺して無理に強がることが正しいはずがなく、
大人な行為だというわけでもない。
そういう自分も認めて、いたわって、大事にすることこそが大人。
それができる人こそが自分を深く理解し、自分を知っている人。
つまりそれが大人なんだと思う。

ばななさんは「お守りみたいな本」が作りたくてこの本を書いたそうですが、
私にとってはもうすでにこの本よりは、
これまでばななさんが書いてきた小説の方が自分にとってのお守りであり、宝物かなぁ。
自分の心の乱れや迷いがあるときは、
ばななさんの本やメモしておいた好きな言葉を読み返しています。
ばななさん、本当にありがとうございます。
そしてこれからもよろしくお願いします。
この本を読んで、ばななさんの言葉に救われる人が一人でも増えたら嬉しいです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:15 | category:    よしもとばなな |
# うたかた/サンクチュアリ
JUGEMテーマ:小説全般

 うたかた/サンクチュアリ / 吉本ばなな(福武書店)

 評価 ☆☆☆☆


複雑な家庭環境の中、
これまで会わずに育った「兄妹」が出会った瞬間から恋を育む―。
互いに愛する人を失った男女が出会い、
やがて何かに導かれるようにして寄り添ってゆく―。
運命的な出会いと恋、そこから生まれる希望や光を、瑞々しく静謐に描き、
せつなさとかなしい甘さが心をうつ珠玉の中編二作品。



(感想)

再読です。何十年ぶり??

「うたかた」「サンクチュアリ」の2編の中編からなる作品集。
どちらも偶然に出会った男女が、
お互いの過去や境遇を受け止めあいながら惹かれあっていくお話でした。

どちらかというと「うたかた」の方が好きです。
「サンクチュエリ」は作品に佇む死の存在感が強すぎて、私には重すぎます。

「うたかた」
少女漫画的っぽいドラマチックさは好きです。
自分にとって“特別な人”になる人との出会いに、
「彼と言葉を交わした瞬間、突然世間に色がついたので私はびっくりした」という表現。
なんという的確な表現なんだろう。
まるで私の視界までそこからパーッと明るく広がるようでした。

で、あるにもかかわらず、
「嵐を好きになってから私は、
恋というものを桜や花火のようだと思わなくなった」という箇所もあり、
おだやかにごくごく自然に、
2人の関係は出来上がっていったんだなということがわかる。
このやわらかな感じがとても好きです。

「さゆりの目を通して出会う嵐は、私の初めて見る嵐で、
 瞬間私はまた彼に恋をする。
 失望も欲望も、あらゆる角度から彼を繰り返し発見して、
 繰り返し恋をする。
 そして、こういう恋はもうあと戻りできないことを、くりかえし知る」
ここも素敵です。
自分の目から見た彼だけでなく、
第三者の目から見た彼を知り、より一層好きになる。
こういうの、いいですね。そういう経験、私にも昔ありましたw

「幸せとは走り続けること」というのもなるほどな〜、です。
ばななさんの作品から“幸せの定義”を学ぶことって多いですね。


「サンクチュアリ」
悲しさが作品全体を覆う作品です。
つらすぎて、私はあまり好みではありません。
でも、必要としてるタイミングでその人とちゃんと出会える奇跡。
それは信じたい、待ちたい。
そう強く思わせてくれる作品でした。

ばななさんの文章は、他の作家の文章とはまったく違う。
一文一文がハッとするほど美しく、心に響きます。
だからいつもここに書きださずにいられません。
| comments(0) | trackbacks(0) | 17:09 | category:    よしもとばなな |
# 鳥たち
評価:
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JUGEMテーマ:小説全般
 鳥たち / よしもとばなな(集英社)
  
 評価 ☆☆☆☆☆


家族を失い、天涯孤独で身を寄せ合う「まこ」と「嵯峨」。
お互いしか癒せない淋しさを抱えた、ふたりの恋のかたちとは―。
静かな祈りに包まれる、待望の長編小説。



(感想)

発売してすぐ(昨年の10月?)に予約購入し、すぐに読みました。
が、当時は忙しくて、じっくり味わうことができず、感想をまとめる時間もなく・・・。
今回、再読しました。

まこちゃんと嵯峨くんは幼いころから一緒に生きてきて、これからも共に生きる関係。
2人はこれまで他の人が経験できないような過酷な人生を送ってきたけれど、
彼らや彼らの両親の根本にある思いはとてもシンプルだ。素朴で、純粋で、まっすぐ。
ずーっと辛さや寂しさがつきまとう作品ではあるけれど、そのぶれない心の芯の強さに感動を覚えます。

考えすぎて、頭の中が自分の声でいっぱいになってしまうまこちゃん。
彼女と私の性格は似ています。
だから嵯峨君や教授がまこちゃんに語りかける言葉はまるで私への言葉のように響きました。胸に刺さりました。
だけど、これに激しく共感し、シンクロしちゃうところが自分の弱さなんだな〜とも実感。
嵯峨君や教授の言葉を糧にし、なんかもっとテキトーに生きられればいいのになって思いましたww


同じ境遇に生きてきても、愛し合っていても、嵯峨君とまこちゃんの人生観は違う。
これは性格の差でもあり、男女差でもあるのだろうけど、まこちゃんの不安と不満がわかりすぎて切なかったなぁ。
まこちゃん、お互い、もっとラクに生きられるようになりたいね。

 
| comments(0) | trackbacks(0) | 16:01 | category:    よしもとばなな |
# 小さな幸せ46こ
評価:
よしもとばなな
中央公論新社
¥ 1,512
(2015-03-09)

JUGEMテーマ:エッセイ

 小さな幸せ46こ / よしもとばなな(中央公論新社)

 評価 ☆☆☆☆


「最悪の思い出が時間をかけたら最高に変わる」。
両親の死、家族への愛、食と旅、小説家の秘密……何気ない日常にある“幸福論"的エッセイ。



(感想)

あとがきに「この本はどこからでも好きなところを好きな時に読んで、ちょっと和んでほしい本です。
時間をかけてちょっとずつ、あるいは何年も置いておいてもらって、小さな幸せが足りなくなった時に開いてみてください」と書いてありました。
あ〜、なるほどなと納得。
たしかにそんな風に、ちょっと立ち止まった時に開きたくなる本かもしれません。

本当の幸せというのは、日常の些細なキラキラ(小さな喜び)からできている・・・・。
これは私がばななさんから教えてもらったことです。
その小さなキラキラを1つでも多く見つけて、感じて、慈しむ。
それができれば何気なく思えるような毎日も輝きを増します。
これって案外、身近にたくさん転がっているもので、それを見つけられる「目・感性」を養いたいなと強く思いました。
だってこの感覚を持てば、人の幸せすらも自分のものにできる。
自分は幸せじゃないと感じる人はきっといなくなる。
幸せがどんどん増える!すごい!!
 
と、↑こんな小さな幸せに満足できずにドカンと大きなものを求めたり、
毎日に刺激を求めるようなタイプの人には、もしかしたらこのエッセイは恐ろしく退屈かもしれません。
毎日がギラギラと充実してると感じている人にもまったく必要のない本です。
面白い!とかそういうんじゃない。な〜んかしみじみと味わう本なんだろうな。

特に印象深いのは「幸せを創る」という章。お刺身の話にジーンときました。
「町の偉人」という話もいいな〜。

最後に。
1つ言わせてもらうと、付録として付いている「タムくんの特製しおり」。これはいらなかった(^_^;)
本自体にスピンが付いてないならアリかもしれないけど、スピンがあるのにしおりはなぁ・・・。
これを付けるんなら、たとえば作品中にイラストを入れるとか、
もっと別の方法でせっかくの素敵なイラストを活かしてほしかったです。
そのへん考慮して☆は4つで。



 
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:41 | category:    よしもとばなな |
# サーカスナイト
評価:
よしもと ばなな
幻冬舎
¥ 1,620
(2015-01-21)

JUGEMテーマ:小説全般

サーカスナイト / よしもとばなな(幻冬舎)

評価 ☆☆☆☆☆



さやかの親指は動かない。手錠から抜く時に、骨が砕けたのだ。
事件の後、さやかは娘のみちると幸せに暮らしていた。
亡き夫・悟の想いを胸に、穏やかな毎日を送っていたが、ある日、家に一通の手紙が届く。
差出人の名前は、 さやかが封印した記憶を呼び覚ますものだったーー。
家族の新しい幸せな絆を発見する物語。



(感想)

約360ページということで、ばななさんにしては久々にボリュームのある長編。
ばななさんの作品は何気ない一文に「ドキッ」としたり「ウルッ」としたり心を揺さぶられることが多く、
この作品もそのたびに立ち止まって自分の置かれている現状や人間関係を見つめ直し、
いろいろと考えさせてくれる作品でした。

その場にいることに限界を感じたら、何も無理して頑張る必要はなくて、逃げてもいい。
すべては時間と、その時に最適な人間関係が解決してくれる・・・・。
この作品にはそれを教えられたようで、
自分の中にわだかまっている重たい荷物がふと軽くなったような気がしました。

「最高の宝物」と「最悪の思い出」。
この両方をくれるのはたしかに同じ人や同じ出来事であることが多く、繋がっている。
悲しい経験ほど心に色濃く残るけど、
なんとかふんばって、あるいは一時だけ忘れて、
その悲しみを超えた時にこそ最高の宝物が待っている。
暗闇はいつまでも続かないし、その先には必ず光さす場所がある・・・。
これを心に留めておくだけで、ずいぶん楽に焦らずに生きられるのかもしれないな。
そして、自分の限界や性質をしっかりと見極めたうえでの「諦め」は決して負けじゃなくてステップだということ。
これらは誰かに教えてもらうのではなく、
時間がかかってもいいから自分で「気づく」「見つけ出す」ことが大切なんだな。
そういうことがじんわりと、そしてしっかりと理解できました。

物語の中に登場するイダさんと兄貴はバリに実在してる人物です。
私にとってよしもとばななという人は、
じっくりと自分の心と現実に向き合う機会を与えてくれるスペシャルな作家。
そんなばななさんをばななさんたらしめていて、ばななさんを形作っているのは
周囲にいる彼らのような素敵な人達なのだと思います。だから彼らにも感謝です。

「できることをやっていたらいつのまにか叶うのがほんとうの夢」
「ひとつ、またひとつあきらめていく道のしみじみした良さを三十過ぎたら少しわかるようになった」
「なんでもないように見えることの中に、ものすごく面白いものがいっぱい潜んでいる。
 それを掘り起こしていくのが面白い」

↑ 今回、グッときた言葉たち。
こういう名言がさりげなく散りばめられてるからばなな作品は気を抜いて読めません。


冒頭に七尾旅人さんの「サーカスナイト」の歌詞がありますが、
この曲はYouTubeで聴くことができます。こちらです

 
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:36 | category:    よしもとばなな |
# 花のベッドでひるねして
評価:
よしもと ばなな
毎日新聞社
¥ 1,260
(2013-11-27)

 花のベッドでひるねして / よしもとばなな


  

 

 評価 ☆☆☆☆



神聖な丘に守られた小さな村。そこで小さなB&Bを営む家族。

海辺でわかめにくるまった女の子を拾ったことが家族の幸福だった。

美し世界、生きる喜びを描くよしもとばなな最新作。



さりげなく、ほんわか幸せになれるような作品でした。

人生、大きなことや後世に残るようなことなどする必要はない。

ただ自分らしくふんわり生きていければそれでいいのかな〜と。

大きなことをしたい人もいるのだろうけど、私にはそういうのは似合わないし、

自分に似合う生き方をしていきたい。そう思った。


この家の男の人たちと野村君が夕方、仕事が終わると連れ立って、

楽しそうに唐揚げ屋さんに向かう姿を想像しただけで涙がこぼれそう。

1日の終わりに大好きな唐揚げを少しだけ食べに行く・・・

こんな些細な幸せが人生の豊かさを作っていくのだろうなぁ。



今回、いちばん好きだった一文は、

「違うこと」を選ばなくてはいけない、人にはそういうときもある、

そういうときはそれが「違うこと」だと毎日のように自覚して調整すればいい。という部分。

たしかに人には「違うこと」を選ばなければいけない瞬間があるね。

でも、そこで諦めちゃだめなんだ。

ひっくり返すんじゃなくて、調整するという考え方がいいと思った。

ゆっくりゆっくり調整していこう♪



 

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:09 | category:    よしもとばなな |
# スナックちどり
評価:
よしもと ばなな
文藝春秋
¥ 1,260
(2013-09-27)

JUGEMテーマ:小説全般

 スナックちどり / よしもとばなな

 評価 ☆☆☆☆

40歳を目前に離婚した「私」と、
身寄りをすべてなくしたばかりの、いとこのちどり。
イギリス西端の田舎町を女二人で旅するうち、
魔法にかけられたような時間が訪れる―。

 
いとこ同士の2人の女性がイギリスの何もない田舎を訪れ、
ただゆっくりと自分のこれからの生き方を考えていく作品です。
ストーリーというストーリーはありません。なので退屈に思う人もいるでしょう。
主人公の2人と自分が同年代ということもあり、
自分の生き方までをも改めて見つめ直す機会をもらったような気がしました。

よしもとばななさんの作品はさりげない一文が、
まるで宝石のように輝いていることがあります。
今作でいちばんグッと来たのは、
「希望は遠くの山みたいなもんなんだ。 
 きっとお互いがお互いのことを気にいっているに違いない。
 だから会いさえすればお互いがそれを確認できる。
 ただその気持ちだけでいいんだよ」というちどりの言葉。
これって今の私の置かれた状況にドンピシャで、
ここだけ何度も何度も読み返してしまいます。
決定的な言葉や約束なんていらない。大切なのはお互いの気持ちだけ。
これがすべてなんだって胸を張って言える自信が欲しい。

途中で2人の関係がおかしな方向へ発展し、それはないでしょ?と興ざめしたものの、
やはり芯はぶれていない、いつも通りのばななさんでした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:27 | category:    よしもとばなな |
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