隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 / 若林正恭(KADAKAWA)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

新作の舞台はキューバ!!

航空券予約サイトで見つけた、たった1席の空席。

何者かに背中を押されたかのように2016年夏、ひとりキューバへと旅立った。

慣れない葉巻をくわえ、芸人としてカストロの演説に想いを馳せる。

しかし・・・キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない。

若林節を堪能できる新作オール書き下ろし!

 

 

 

(感想)

 

あの若林がキューバへ一人旅!?

正直、この人には旅もキューバも全然似合わない気が・・・。

だからまずは「え!?一人旅?」「なんでキューバ?」なんて疑問と心配が溢れてきます。

しかし最後の最後に「なぜキューバなのか」「なぜ一人旅なのか」の理由が明らかになり、

それがわかったときは感動がガ―ッと押し寄せてきて思わず涙。

この構成のうまさ!!

日頃から本を読んでいる人だからこそのテクニックですね。

 

私自体がキューバという国にもともと興味がなく、

歴史的な背景も知らないので、

この本のすべてがちゃんと理解できたとは言えません。

でもこの旅で出会った人々・彼らの生活習慣や日常の文化の件は興味深く読みました。

いまだに配給制度があり、住む家も割り当てられる。

服を作る会社が国営だからお洒落な服なんかない。

若いうちから才能を見分けられ、職業訓練が徹底しており、日本のように職業選択の自由がない。

日本の社会で暮らしてる私から見れば自由のない生き苦しさを感じちゃいそうだけど、

それでも明るく陽気に生きる人々・・・

うーん、各国の違いを知るって驚きもありつつ楽しいですねw

観光地を巡る旅じゃない、人の暮らしに触れる旅・・・こういう旅をすることの意義を感じました。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:25 | category:    若林正恭 |
# ナナメの夕暮れ
評価:
若林 正恭
文藝春秋
¥ 1,296
(2018-08-30)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ナナメの夕暮れ / 若林正恭(文藝春秋)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。
恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。
そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。
ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。
だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……。

『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。

オードリー若林、待望の新エッセイ集!
雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!

 

 

 

(感想)

 

「社会人大学人見知り学部 卒業見込」が好きで、今作も楽しみにしていましたが、

今作にはあの頃によりも少しおじさんに成長(?w)した若林がいました。

この変化を知ってるのと知らないのとでは読んだ感想も読む意義もまったく違ってくると思います。

必ず前作を読んでからこちらを読むことをお勧めします。

 

日々の「なぜ」がやたら多い、めんどくさい人。

私もそんなナナメな人だから彼の気持ちには大いに共感できます。

でも彼は前よりは広い視野で物事を見つめ、

自分とは違う価値観をも肯定できる柔軟性を得た。

私より一歩先へ進んでしまったことで、

共感度は前作よりは低くなってしまったけど、

いつか私も彼のように今よりも軽やかに生きられるようになるかもしれない・・・

そんな期待を抱かせてくれる本でした。

彼の変化はやはり「父親の死」を経験したからでしょう。

「会いたい人にもう会えない」事実が「合う人に会う」ことの重要さを気づかせてくれた。

たとえ「合う人」との世界が小さく狭くてもいい。そこが自分の居場所。

私もいつか穏やかな心で、自分のいるべき場所を見つけたいです。

 

おじさんになっていくのも、決して悪いことではないですねw

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:59 | category:    若林正恭 |
# 社会人大学人見知り学部 卒業見込
JUGEMテーマ:エッセイ
 
 
 

 社会人大学人見知り学部 卒業見込 / 若林正恭(メディアファクトリー)

 評価 ☆☆☆☆☆


今月号のダ・ヴィンチで大特集しているのを読み、絶対買おうと決めました。
ダ・ヴィンチはたまに買う程度だけど、
読むたびにこの連載には共感するものがあったからね。

でも、予想以上に面白かった!
自分が書いたんじゃないか?と思えるような部分がいくつもあったからね(笑)

スタバでコーヒーを頼むとき、「トール」というのが恥ずかしい。
僕はもともと減らず口というやつだ。
飲み会嫌い。特に大人数の飲み会が苦手だ。
物心ついた頃から「考えすぎだよ」とよく言われる。考えすぎて悪い方へ行っている。

・・・・全部、私じゃん!!
全部、代弁してくれてるじゃん!!

気にいらないこと、納得のいかないことばっかりでグルグル考えすぎて、
どんどん気持ちがネガティブになっていく感じ、わかる〜。
自分が社会にうまく適合していないことに気づいていたし、
なぜか他の女の子のように女の子であることを素直に楽しめなかったり、
とにかく自分のキャラでないことをするのが気恥ずかしい。
自分のこういう部分がめんどくさくて仕方なかったけど、
この本に出会えて、似たような人を発見したことでなんだかラクになれそうな気がする。

若林は「社会」によって悩まされ、苦しめられているけれど、
そんな彼を大人にし、気づきを与えてくれたのもまた「社会」だ。
何がいけないのが気づいただけ、
若林は少なくとも私よりは社会に順応する力を持っている。
私よりは「社会人大学人見知り学部 卒業」は早いだろう。
でも、ここをちゃんと卒業しちゃったら芸人として致命的なのでは?
まだまだ若林を若林たらしめる部分は失わずに、
ネガティブに深く考え込みながら生きて行ってほしいものだ。

若林、文章うまいね。
一文一文で簡潔でわかりやすい。
さすが芸人だけあってちゃんと笑いやオチもあるし。
今後も書き続けてほしいな。きっとまた買うよ。

最後に一言。
最初を表紙をめくって、カバーの折り返しの部分で大爆笑しました!!
これはズルい!!いっくらなんでも卑怯だぞwwww
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:08 | category:    若林正恭 |
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