隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# トコとミコ
評価:
山口 恵以子
文藝春秋
¥ 1,836
(2016-11-21)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 トコとミコ / 山口恵以子(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆☆

 

名門、六苑伯爵家の令嬢・燈子と、使用人の娘、美桜子。

数奇な運命にもてあそばれつつも互いを思いやり、時に憎みながら、

激動の昭和、平成を強くしたたかに生き抜いた二人の女性の生涯を描く。

6歳から96歳まで歴史に翻弄された、

人のヒロインの運命を描く大河ロマン。

 

 

 

(感想)

 

昭和から平成までを生きた伯爵令嬢と使用人の娘の6~96歳までの物語。

名門家の煌びやかな生活、戦争、バズル期・・・激動の時代を生き抜く二人の女性。

お嬢様だったトコちゃまはたおやかで優美で、自分が動かなくても自然と人や運を引き寄せる。

一方、使用人の娘だったミコは自分の手でどんどん運命を切り開く。

どちらも女性もそれぞれに魅力的です。

女性が好きそうなストーリーだし、

朝ドラとかでダブル主演で、しっかりとドラマ化してくれないかな〜。

長い長い人生を描いているわりに約250ページとさほど長い小説ではなく、

でも急ぎ足すぎて描ききれてないものがあると感じるわけでもなく、

コンパクトな中にギユギュと面白みが凝縮されています。

 

「三つ子の魂百まで」という言葉があるけど、まさにその通り。

平成の世になり、

世の中どころか本人達ですら令嬢だの家柄だのなんてことに拘らなくなってからも、

トコちゃま一族のその部分に誰よりもこだわっていたのがミコであったことが切ない。

女手一つで事業を興し、トコちゃま一家の生活を支え、

もはやトコちゃま一家のすべてを握っているのはミコといっても過言ではないのに、

それでもやっぱり根っこは「トコちゃま家の使用人の娘」なのだなぁ・・・。

だけど「女の友情」「令嬢と使用人」「嫉妬」という関係性だけでない

言葉にはできない深いものがこの2人の間にはあったのだと思います。

 

物語を彩る重要なアイテムであるおそろいの牛首紬の着物。

時代とともにそれはコートとなり、コースターとなり形を変えていく友情の証。

いつまでも大事に使うその心がたまらなく素敵です。

しかも実はモノがいい方の牛首紬を持っていたのはミコの方だったってのが泣けました。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:34 | category:    山口恵以子 |
# 恋するハンバーグ 佃 はじめ食堂

JUGEMテーマ:小説全般

 

 恋するハンバーグ 佃 はじめ食堂 / 山口恵以子(角川春樹事務所)

 

 評価 ☆☆☆

 

帝都ホテルで副料理長をしていた孝蔵は妻の一子と、

実家のある佃で洋食屋「はじめ食堂」をオープンさせた。
無銭飲食の客に親切にしたり、近所に泥棒が入ったり、

色々事件はありながらも、温かな常連客に囲まれて、今日も「はじめ食堂」は大にぎわい。
続々重版した『食堂のおばちゃん』の昭和を描く、最高に美味しくて、
人情味あふれる下町の洋食屋物語。巻末に著者のレシピ付き。

 

 

(感想)

 

少し前に読んだ「食堂のおばちゃん」のシリーズです。

「食堂のおばちゃん」ではお姑さんだった一子おばあちゃんが

若い頃にご主人と洋食店をやっていた頃のお話です。

 

昭和の下町人情物語といったかんじでしょうか。

極悪な人は登場せず、お店の人達と常連客のあたたかさにほっこりします。

一流ホテルで腕を磨いた凄腕シェフが下町の住民の舌に合わせた洋食ってどんなだろう。

出てくる料理がどれも美味しそうでたまりません〜。

この時代の洋食って、今以上の「特別感」があったのではないでしょうか?

「休日に家族でちょっとおしゃれして食べに行く」みたいな♪♪

そんな家族の光景を想像すると、それだけで幸せなイメージがむくむく湧きあがって、

こっちまで幸せな気分になれましたっ♪

 

今回も巻末にレシピがついています。

パッと見た感じでは手に入りにくい材料などは使っていないようなので、

ここから何か作ってみるのもいいかもしれません。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:12 | category:    山口恵以子 |
# 食堂のおばちゃん
評価:
山口恵以子
角川春樹事務所
¥ 1,404
(2015-08-07)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 食堂のおばちゃん / 山口恵以子(角川春樹事務所)

 

 評価 ☆☆☆☆

 

ここは佃の大通りに面した「はじめ食堂」。
昼は定食屋、夜は居酒屋を兼ねており、姑の一子と嫁の二三が仲良く店を切り盛りをしている。
夫婦のすれ違い、跡とり問題、仕事の悩み……いろいろ大変なこともあるけれど、
財布に優しい「はじめ食堂」で、美味しい料理を頂けば明日の元気がわいてくる!
元・食堂のおばちゃんが描く、涙あり、笑いありの心温まる物語。

 

 

 

(感想)

 

食べ物屋さんを舞台にし、そこへ集う人々の人間模様を綴る小説はこれまでいくつも読んできたけど、

ここまできちんとレシピを載せてくれたものは記憶にありません。

13種類もの料理のレシピ付き。とてもありがたいです。

・・・が、私が特に「美味しそう!」と思ったタルタルソース・冷や汁・中華風冷や奴の3つが

載っていなかったのは残念!!

そのあたりの痒いところに手が届かない感がなんとも惜しいです。

 

この手のお話はストーリーよりも何よりも「いかに読者の食欲をそそるか」がカギだと思います。

その点に関してはパーフェクト。

どれもイメージしやすい庶民的な料理ばかりだから想像力も掻き立てられます。

あったかい町の定食屋・・・おばちゃんたちの人柄も良く、近くにあれば通いたくなるお店でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:59 | category:    山口恵以子 |
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