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JUGEMテーマ:小説全般
● この夏の星を見る / 辻村深月(角川書店)
● 個人的な評価 ☆☆☆☆☆
コロナ禍による休校や緊急事態宣言、
これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。
しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。
リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。
スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。
哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。
(感想)
新型コロナウイルスが世界を脅威に陥れ、
これまで誰も経験したことのない未曽有の事態。
でも諦めなかった中高生たちの輝かしい青春物語でした。
何が正しいのかもわからず、ただ不安な日々でした。
でも、この事態をどう受け止め、行動したかによって
本質が試される機会であったとも言えます。
それができた彼らにとってコロナ禍は決して青春を搾取され、
苦しいだけの出来事にはならなかった。
そして、当たり前だと思っていたことのかけがえのなさにも気づけた出来事でした。
子供たちも素晴らしかったですが、それを支える大人たちも最高です!
子供に対する責任のある立場でありながらも、
なんでもかんでもは禁止せず、
むしろ自分たちも楽しみ・成長してる姿が清々しかったです。