隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# クローバーナイト
評価:
辻村 深月
光文社
¥ 1,512
(2016-11-17)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 クローバーナイト / 辻村深月(光文社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。

保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家は、

子育てにまつわる数々の試練を乗り越えられるのか!?

直木賞作家・辻村深月が贈る、子育て世代への高らかなエール!!

 

 

 

(感想)

 

ママ友・保活・お受験・誕生日パーティなど子育てがテーマの作品で、

子供のいない私には遠い話しすぎて、わからない世界でしたが、

「VERY」に連載していた作品ということを知り、納得!

たしかにこれ、あの雑誌の読者が興味を持ちそうなテーマですよね。

彼女達が共感し、憧れそうな、都会的な今時の若い家族が出てくるし、

「VERY」掲載小説としては大成功なのではないでしょうか。

 

「子供のために」であるはずの様々な出来事が

次第に競争や見栄の張りあいになり、嫉妬も渦巻き・・・。

凄い世界だなぁ・・・私、この世界で生き抜く自身ありませんww

保活に有利になるように離婚なんて常軌を逸しています。

でも、追い込まれて必死になると、何が正しいのかがわからなり、

こんな非常識な選択もしてしまうという心理は理解できるかも。

 

これで主人公が母親の志保さんだったら、

女性ならではのもっともっとドロドロした感じになってたんだろうけど、

主人公を父親の裕さんにしたことでママ達の世界を客観的に描くことができ、

内容のわりには軽めの作品に仕上がっていると思います。

 

でもまぁ、やっぱ「VERY」だよな〜。

ただようセレブ感が私にもどうも苦手でしたっ!

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:59 | category:    辻村深月 |
# 盲目的な恋と友情
評価:
辻村 深月
新潮社
¥ 1,620
(2014-05-22)

JUGEMテーマ:小説全般

 盲目的な恋と友情 / 辻村深月(新潮社)

 評価 ☆☆☆☆


一人の美しい大学生の女と、その恋人の指揮者の男。そして彼女の親友の女。
恋にからめとられる愚かさと、恋から拒絶される屈辱感を、
息苦しいまでに突きつける。
これが、私の、復讐。
私を見下したすべての男と、そして女への―。
醜さゆえ、美しさゆえの劣等感をあぶり出した、鬼気迫る書き下し長編。



(感想)

元タカラジェンヌを母に持つ美しい蘭花、
容姿に激しいコンプレックスを持つ留利絵。
二人は親友同士だが、二人の目の前に茂実という男が現れ、
蘭花と恋愛関係に・・・・。
茂実の登場で揺らいでいく二人の心を、
同じ時系列でそれぞれに蘭花は「恋」、
留利絵は「友情」という観点から描いた作品です。

まずは「恋」の章。
はじめは盲目的な恋だった。
でも、恋人を支配する年上の女の存在を知り、
恋心に嫉妬・屈辱・執念と複雑な感情が入り混じり始める。
・・・と、恋をして周囲の言葉も耳に入らなくなる蘭花の心情はまぁ理解できる。

しかし「友情」の章へ入るとそうもいかない。
留利絵の自意識は相当なもので、怖い怖い。ここまで来るとサイコパス。
だけど「ほんとに留利絵を理解できないか?」
「こういう感情、身に覚えがないか?」と言われれば、
ほとんどの女はううーーんと考え込んでしまうはず。
そこが女の怖いとこ、このドロドロは女の性。

結局、蘭花は恋、留利絵は友情をそれぞれこじらせてしまったんだな。
なんだかんだでいちばん美味しいところを持っていって、
うまーく幸せになるのは美波のような女。
腹立つけど、これは小説でも現実でもお決まりパターン。

最後の最後にどんでん返しのさらにどんでん返しがあったのは意外でした。
さすがにここまでは予想しておりませんでした。お見事です!
| comments(0) | trackbacks(1) | 16:47 | category:    辻村深月 |
# 朝が来る
評価:
辻村 深月
文藝春秋
¥ 1,620
(2015-06-15)

JUGEMテーマ:小説全般

 朝が来る / 辻村深月(文藝春秋)
  
 評価 ☆☆☆☆☆


「子どもを、返してほしいんです」
親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。
電話口の女が口にした「片倉ひかり」は、
だが、確かに息子の産みの母の名だった…。
子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、
両者の葛藤と人生を丹念に描いた、感動長篇。



(感想)

私も佐都子たちと同世代、結婚はしていますが子供はおりません。
強く強く子供を求めていたわけでもなく、自然に状況を受け止めていますが、
やはり周囲の言葉で心が乱されたりすることはあるので、
自分の身に置き換えて考えさせられることの多い作品でした。
彼女たちが子供を求め、努力し、家族を作っていく姿には
人前で読んでいたにもかかわらずウルッとくるものがありました。

「血のつながり = 家族」なのではなく、
「実の親子であっても、家族というのは喧嘩のような話し合いを繰り返してぶつかり合い、努力して築くもの」
佐都子のこの考えに大賛成。
血よりも何よりも、大事なのは共に過ごした時間と築き上げてきた信頼です。

「朝が来た」というタイトル、
はじめのうちは佐都子たち夫婦に子供が来たことを意味してるのかと思いましたが、
最後まで読んでみるとどうやら違うようです。
この人たちにどんな未来が待っているのかの判断は読者の想像に任せるようなラストでしたが、
私には柔らかい光のさす、あたたかな始まりの光景にうつりました。

「子を産めなかった者」「子を手放さなければならなかった者」・・・・
どちらの視点からも描いているので、
どちらの年代の方も感情移入して読める作品だと思います。
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:22 | category:    辻村深月 |
# 水底フェスタ
評価:
辻村 深月
文藝春秋
¥ 1,500
(2011-08-24)
コメント:暗くて閉鎖的で負の要素たっぷり・・・気が滅入ります

JUGEMテーマ:小説全般
 ● 水底フェスタ / 辻村深月 
 ● 文藝春秋
 ● 1500円
 ● 評価 ☆☆☆
村も母親も捨てて東京でモデルとなった由貴美。
突如帰郷してきた彼女に魅了された広海は、
村長選挙を巡る不正を暴き“村を売る”ため由貴美に協力する。
だが、由貴美が本当に欲しいものは別にあった―。



(感想)

ここまで閉鎖的ではないけど、「田舎体質」というのをリアルに知って、
激しく嫌悪してる私としては読んでいてとても気分の悪い小説でした。
いつも誰かに監視されてるような田舎のとてつもない閉塞感が生々しい。
じめじめした村の雰囲気と、濁りきった湖の汚さが嫌になるくらいマッチしてるんですよね。
なんて絶妙なタイトルなんでしょう。

読めば読むほどに話が安っぽくなってきて(特に由貴美の存在は目もあてられないほど)、
どんどん「とんでも小説」な雰囲気に成り下がり、
最終的に救いも希望も何も得られない。
広海とこの村にはどんな未来が待っているのだろう・・・。
(それにしてもこの村で子供に「広海」なんて名前をつけるなんて皮肉でしかないわ。 苦笑)
| comments(0) | trackbacks(0) | 17:09 | category:    辻村深月 |
# ふちなしのかがみ
評価:
辻村 深月
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,575
(2009-07-01)
コメント:「トイレの花子さん」「こっくりさん」・・・懐かしい怖い話をモチーフにしたホラー

JUGEMテーマ:小説全般
● ふちなしのかがみ / 辻村深月
● 角川書店
● 1575円
● 評価 ☆☆☆
おまじないや占い、だれもが知っていた「花子さん」。
夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。
やくそくをやぶったひとは、だぁれ?その向こう側は、決して覗いてはいけない―。
子どもの頃、誰もが覗き込んだ異界への扉を、青春ミステリの旗手が鮮やかに描きだす!



(感想)

「トイレの花子さん」「学校の七不思議」「コックリさん」など、
子供のころ、怖いなと思いつつも興味があって仕方のなかった怖い話をモチーフとした短編集です。
なんとなく知っていることをモチーフにしているので、すんなりと作品に入っていけました。

不条理感たっぷりの怖さってかんじ。
スッキリしないところに気味悪さを感じます。

なかでも表題作の「ふちなしのかがみ」が好きでした。
ラストの衝撃にやられたー。
「八月の天変地異」は怖さだけでなく、最後にあたたかい思いがわいてくる感動系。
新鮮味はないけど、こういうホラーも好きだなぁ。
「おとうさん、したいがあるよ」は心理的な怖さはあるけれど、
説明がつかず、いまいち消化不良。

辻村さんの長編も読んでみたいです。
気になってはいるんだけど、なんといってもどれも長いから勇気が出ないのです
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:34 | category:    辻村深月 |
# ロードムービー

評価:
辻村 深月
講談社
¥ 1,575
(2008-10-24)
コメント:優しい気持ちになれる3つの短編集
JUGEMテーマ:小説全般
●ロードムービー/辻村深月
●講談社
●1575円
●評価 ☆☆☆
デビュー作『冷たい校舎の時は止まる』から生まれた3つの短編集。
誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。
子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用・・・。
それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描く。




(感想)
元となっている「冷たい校舎の時は止まる」を読んでいないどころか、
辻村さんの本を読むのもはじめて
ずっと読んでみたかった作家さんでした。
「冷たい〜」を読んでいなくても十分楽しめる本でしたよ

悪くはないんだけど、3つとも新鮮味がない
以前読んだことがある、何かで見たことがある・・・みたいな
使い古されたテーマのように思えるのがちょっと

だって1つ目の「ロードムービー」が
≪引っ越しで離れ離れになるのが嫌で家出をする小学生の話≫
2つ目の「道の先」が
≪塾の講師のバイトをしている大学生を好きになるちょっと大人っぽい中学生。≫
3つ目の「雪の降る道」が
≪病気の友達を毎日見舞ったんだけど、その友達に「お前なんかいなくなれ」と言われて家出≫

ね?3つともどこかで聞いたことのあるような話でしょ??
でも、どの話も子供だからこその無邪気さ・無鉄砲さなんかが発端になってる故の事件ばかりで、
なんだか懐かしい気持ちになりました
勢いでやっちゃったり(言っちゃったり)するんだけど、すごく後悔するの。
でも、もう後戻りできなくてどうしたらいいかわかんなくて、ただただ泣く・・・みたいなこと、
私も子供のころはよくあったなぁ。
先が見えない不安だけでなく、子供は自分で選ぶことができない。
その不安とモヤモヤがよく出ていました。

一つ目「ロードムービー」の仕掛けにはやられたっ

この3つのお話が「冷たい〜」とどうつながっているのか気になります。
もともと興味を持ってた作家さんだし、こっちも読んでみよう
| comments(0) | trackbacks(0) | 11:49 | category:    辻村深月 |
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