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JUGEMテーマ:小説全般
● ワンダーランド急行 / 荻原浩(日本経済新聞出版)
● 個人的な評価 ☆☆☆
ある朝、通勤と反対方向の電車に、魔が差して乗ってしまった。
山の中をさまよい、戻ってくると、誰もマスクをしていない!
ん? 何かがおかしいぞ?
ここは私のいるべき場所じゃない。
私ははたして元の世界に帰れるのか?
(感想)
荻原浩さん、ずいぶんと久しぶりに読みました。
私の勝手なイメージだと、
この方は大当たりはないけどまずまず楽しませてくれる作家さん。
今回もその例に漏れず、そこそこには楽しめたかなぁ。
いわゆるパラレルワールドのお話ですね。
もしかしたらあったかもしれない、
自分の生きていた世界とそっくりだけど少し違う世界をめぐり歩くストーリー。
はじめはおじさんっぽい文章がちょっとダサくて引きましたが、
慣れてきたのか後半は気にならずw
ほんの少しの選択で変わってしまう未来・・・
本でも映像でもさんざん使われまくった設定ですが、はじめは面白かったです。
でも終盤になるにつれて行き過ぎた話の展開についていけなりました。
「あの時こうしていれば・・・」という後悔は誰しもがしたことあると思うけど、
やっぱり選べたはずの数々の選択肢の中で、
自分の選択と、今の状況が最善だったのだと思って生きていくのがいちばんなんだと痛感。
そのくらいポジティブに軽やかでいれば、自分の人生を愛し、楽しめる気がしました。