隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 今日はいい天気ですね れんげ荘物語 / 群ようこ

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● 今日はいい天気ですね れんげ荘物語 / 群ようこ(角川春樹事務所)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

幸せは、人それぞれ――
キョウコは自分でも「休みすぎ!」とツッコミを入れながらも、

無職のまま、月10万円の生活をのんびり続けています。
ささやかな楽しみを見つけながら。
ロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、第7弾!

 

 

 

(感想)

 

もう第7弾か〜。

ゆるくのんびり続いてますね。

このシリーズを読んでいると、現実を忘れ、豊かな気持ちになれます。

近所の猫や犬と会うのを何よりの楽しみにして、季節の花々で四季を感じ、

近所の人たちとのたわいない会話・・・妙な味わいがある不思議な作品。

畳を替えたということはれんげ荘もまだまだ安泰ということで

なぜだか私までホッとしました。

 

けどやっぱり私はまだまだ新しい服を着ておしゃれもしたいし、

人気のレストランやスイーツも楽しみたい。

まだまだキョウコさんの境地には到達できそうにありません・・・。

ぶっちゃん元気かな〜?

また出て来てくれることを期待しています!

| comments(0) | - | 15:56 | category:    群ようこ |
# スマホになじんでおりません / 群ようこ

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ● スマホになじんでおりません / 群ようこ(文藝春秋)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆

 

絶対にスマホなんか持つものか、あんなものは一生いらないと思っていた。

しかし、今、私の手元にはiPhone8がある。

携帯電話すら持ったことのない著者が、重すぎる腰を上げてスマホ購入を決断したのは、

老いた愛猫に何かあったときにスムーズにタクシーを呼ぶためと、

使っているパソコンに不具合が起きたときに仕事相手に連絡を取るためだった。

しかし、いざ手に入れてみると、便利よりも不便に感じることだらけなのであった。
切実さに満ちながら、どこかクスっと笑ってしまう著者の奮闘エッセイ。

 

 

 

(感想)

 

携帯電話すら持っていなかった著者がスマホを購入し、悪戦苦闘する様子を綴っています。

まぁ、いつも通りのクスッと笑えるような群さんの日常エッセイです。

 

はじめてのスマホにとまどい、苦戦する姿はまさに「スマホあるある」。

スマホ生活に相当慣れた私だって、

よくわからない警告文や緊急アラートが来ればいまだに驚き、恐怖するし、

ネットバンキング等のスマホでのお金の扱いはやはりどこか信用できない気がしています。

共感できる部分がとても多かったです。

 

約2年分の連載をまとめた本なので、

後半になるにつれ群さんのスマホ歴も長くなっています。

個人的な印象としては、群さんはこの世代の人にしては、

スマホをうまく使いこなしているのではないでしょうか。

うちの両親も同世代ですが、群さんの方が圧倒的に使いこなしていらっしいます。

 

便利で新しいものにのめり込まず、適度な距離を保ちながら使えてるところが素晴らしい。

私もゲームなどをはじめちゃうとついつい時間が過ぎるのを忘れちゃうことがあうので、

群さんを見習いたいものです。

 

群さんのエッセイはちょっと軽く読むには最高。

何が残るというわけではないけれど、リラックスしたいい読書時間を過ごせました。

| comments(0) | - | 13:49 | category:    群ようこ |
# おネコさま御一行 れんげ荘物語 / 群ようこ

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● おネコさま御一行 れんげ荘物語 / 群ようこ(角川春樹事務所)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

退職したキョウコは、相変わらず古いアパート「れんげ荘」で暮らしています。
キョウコが愛してやまない近所の飼いネコ・ぶっちゃん。
キョウコの兄夫婦のところに、突然やって来たおネコさま御一行。
「れんげ荘」の住人・チユキさんの彼が飼いはじめたイヌのえんちゃん……。
無職でひとり身のキョウコは、将来に少々不安を感じながらも、

ネコやイヌ、鳥や花や隣人とのお茶の時間、
図書館で借りた図鑑……などに気もちを和げてもらいながら、

日常にささやかな喜びを見つけて生きていく――。

 

 

 

(感想)

 

れんげ荘物語シリーズの最新刊です。

今回はキョウコの実家に3匹の猫がやってきたり、

チユキさんの彼氏さんが犬を飼い始めたり・・・と、

一気にかわいい登場人物(人物?動物ですがw)が増えて、にぎやかになりました。

 

大きなことは起こらない、なんてことのない小説です。

こんなの退屈、読んでられない、と思う人もきっと大勢いることはわかります。

けど、私が思い描く「幸せの形」はキョウコさんのような暮らし方で、

新作を読むたびにそれを強く感じます。

この価値観で生きていきたい。

ずっと愛し続けたいシリーズです。

| comments(0) | - | 11:47 | category:    群ようこ |
# おたがいさま れんげ荘物語 / 群ようこ

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ● おたがいさま れんげ荘物語 / 群ようこ(角川春樹事務所)

 

 ● 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

月10万円で「れんげ荘」にひとり暮らすキョウコ。
必要なものは最小限。
ささやかな幸せをかみしめる日々。
お隣さんと助け合いながら、毎日を生きる。
ロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、待望の第5弾!(書き下ろし)

 

 

 

(感想)

 

キョウコさん・そしてれんげ荘に暮らす人々の生き方が大好きで、理想です。

こういう時代だからこそより一層、

穏やかな日常をゆっくりと過ごすことの意味を考えさせられます。

キョウコさんの日々の暮らしの中での最も楽しみなことは、

「近所のお気に入り猫に偶然出会えること」。

こんな人生、ほんとうに素敵だと思います。

私は貯えが多くないから、きっと年をとってもこんな暮らしはできないのだろうけど、

お金にも人にも縛られず、なるべくゆるやかに暮らせたらなぁ・・・。

 

キョウコさんは兄家族とも、同じアパートの住人たちとも、

べったりではないけれど、お互いを思いやって暮らしてる。

この距離感も絶妙です。まさにこれこそが「おたがいさま」。

 

若いころに華やかな暮らしをし、お金を使い、

その反面に嫌な経験や悔しい思いもたくさんしてきたキョウコさん。

そんな経験があるからこそ、今があるのだと思う。

| comments(0) | - | 11:24 | category:    群ようこ |
# また明日
評価:
群 ようこ
幻冬舎
¥ 1,870
(2019-09-19)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 また明日 / 群ようこ(幻冬舎)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

ヤヨイ、タカユキ、ユリコ、カツオ、マスコ。

子供時代の一時期を共に過ごした同級生5人は、還暦を過ぎて再会した。

それぞれの人生は、思い通りにならないことの方が多かったかもしれない。

でも、「また明日」といい合える友がいて、これからも毎日は続いていく。

昭和30年代から平成の終わりまで、時代背景とともに綴る長篇小説。

 

 

 

 

感想)

 

小学校の同級生が還暦を過ぎて再会するお話です。

はじめに5人の人生が各章でそれぞれ綴られ、最後に再会の章で締めくくる構成。

 

みーんな普通の人なんだけど、それぞれに「人生」があります。

みんな、自分の人生の主人公。

たまには驚くようなこともあるけど、おおむね平凡に過ぎていく人生。

でもその平凡や小さな積み重ねこそが、実はとっても大事なことで、

かけがえのないものなんだよな〜としみじみ感じました。

誰かに「また明日」って言えることって幸せなことなのかもしれないですね。

 

ほのぼの、じんわり、あったかい作品。

 

| comments(0) | - | 11:29 | category:    群ようこ |
# 散歩するネコ れんげ荘物語
評価:
群ようこ
角川春樹事務所
¥ 1,540
(2019-01-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 散歩するネコ れんげ荘物語 / 群ようこ(角川春樹事務所)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

キョウコは、月10万円の生活費で「れんげ荘」で
おおむねのんびり穏やかに生活している。
母親が突然倒れ、救急病院のICUに運びこまれたり……、
バイトしては海外旅行をしていた隣人で
「旅人」のコナツさんの将来について相談に乗ったりと……、
時折遊びに来ていた猫(ぶっちゃん)が
飼い主と散歩しているところに出会ったり……。
日々季節の移り変わりを感じながら、
丁寧につつましく暮らす、小さな幸せの物語。

「れんげ荘」シリーズ熱望の書き下ろし第4弾!

 

 

 

(感想)

 

 

前作が波乱を感じさせる終わり方だったので、今回は読みはじめる前からドキドキ。

でも、やはりこの作品はこの作品でした。

穏やかにのんびーりとした世界観はそのまま。

けど、れんげ荘の面々はそれぞれにピピリとした問題を抱えています。

それが女性の生き方を描く小説にありがちな「恋愛」「結婚」「出産」などではなく、

「お金との向き合い方」だったり「老後」であったり、

描く方向がちょっとズレてるところがこのシリーズの魅力です。

一般的な常識とはかけ離れてるかもしれないけど、

それぞれが自分を持って、流されずに生きている姿もとても素敵に思えます。

将来のビジョンを見据え、しっかり準備をすることはいいことだけど、

肩ひじ張りすぎるとつらくなるかもしれない。

ここに出てくる人たちのように開き直るぐらいの気持ちで生きるのも案外悪くないのかも。

ぶっちゃんと会うことだけが楽しみ・・・そんな人生も、楽しみがあるというだけ悪くない!

 

それにしても、前作に続いて今回も何やら不穏な終わり方だったなぁ。

コナツさんが心配で心配で・・・早く続きが読みたいです。

| comments(0) | - | 15:11 | category:    群ようこ |
# ビーの話

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ビーの話 / 群ようこ(筑摩書房)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

お隣さんに住んでいる麻布生まれのシティ猫「ビー」。

彼は毎日、ベランダから遊びに来る。

ビーのわがまま、マイペースに振りまわされ、「いい大人が猫一匹に」と嘆きつつ深みに…。

猫とヒトとの知恵くらべ。

 

 

 

(感想)

 

群さんちにしいちゃんが来る前から、

ビーちゃんはベランダから群んちにやってきていました。

これはそのころのお話です。

これより先に「しいちゃん日記」を読んでいたので、

ちょっとだけ若かったころのビーちゃんの様子を読めて嬉しかったです。

 

ビーちゃんのことだけでなく、

近所に住む野良猫さんたちのことも綴られているのですが、

この地域の「ねこ愛」にはとにかく驚かされました。

野良猫に餌をあげることにすら難色を示す人が多い中、

この地域では猫が好きな人が多く、餌どころか寝床まで作ってあげている。

そんな猫スポットが何か所も!!

群さんたちはそれに「きれい通り」だの「きたな通り」だのと名前をつけてるんだけど、

「きたな通り」ってww

群さんのそーいうことを平気で言っちゃう性格も好きなんだよなぁ。

 

群さんもお友達たちもみーんな猫に振り回されている様がとにかく痛快w

ビーちゃんはそれほどみんなに愛されているってことなんでしょうね。

ビーちゃんは幸せな猫ですね。

そしてビーちゃんを愛する人達のことも幸せにしている。

笑いと愛に溢れる幸せいっぱいの猫エッセイでした(*´ω`*)

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:36 | category:    群ようこ |
# しいちゃん日記
評価:
群 ようこ
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 596
(2010-01-23)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 しいちゃん日記 / 群ようこ(マガジンハウス)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

女王様ネコ“しい”と御歳18歳の老猫“ビー”。

今日も我が家はてんやわんわ。

ネコと接して親馬鹿ならぬネコ馬鹿になることを、「ネコにやられた」という。

これは、天下のネコ馬鹿が贈る、愛と涙もたっぷりのユーモアあふれる傑作猫エッセー。

 

 

 

(感想)

 

タイトルは「しいちゃん日記」。

群ようこさんの飼い猫「しいちゃん」を綴ってると思いきや、

隣りの家の猫「ビーちゃん」もしいちゃんと同じくらいの分量で登場しています。

しいちゃんだけでなく、2匹の猫の日常を綴ってるエッセイ集と言った方がよさそうです。

 

とにかく群さんとしいちゃんの喧嘩がかわいくってかわいくって(*´ω`*)

ちゃあんと「会話通じてる」感じがたまりません。

レパートリー豊かなしいちゃんの鳴き声もかわいいんだよなぁ。

 

猫はどんなにかわいくても、老いる。

ビーちゃんは高齢猫なので介護・死と悲しい出来事もありましたが、

それにもしっかり向き合い、悔いのないお世話をしてあげるのも飼い主の役目なんだなぁ。

猫との生活は楽しいだけじゃない・・・猫と暮らすことのいいこと・かなしいこと・・・

すべてが詰まっている作品でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:31 | category:    群ようこ |
# 咳をしても一人と一匹

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 

 咳をしても一人と一匹 / 群ようこ(角川書店)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆☆

 

遡ること20年前、マンションの片隅で保護した子ネコ、それが「しい」との出会いだった。

小さな体ながらも隣室の飼い猫(オス)に襲いかかったり、

外ネコとも渡り合ったり…そんな最強の“女王様”も、今や立派な老齢猫に。

自称・“世界一、飼い猫に叱られている飼い主”の著者が贈る、笑いあり怒りありの日々の記録。

 

 

 

(感想)

 

ただ延々と飼い猫との日々の攻防が描かれるエッセイ集。

似たような争いの繰り返しで、猫に興味のない人にはたぶんつまらない。

けど猫好きさんは「わかるわわかる」とニヤニヤして楽しめる本だと思います。

かわいくって、微笑ましくって、二人のやり取りに何度吹き出したことかわかりません。

 

しいちゃんの鳴き声だけでも、

「にゃあ」「にゃー」「んー」「うー」「うわぁー」「うえー」

「わー」「いやーっ」「うわあああ」「きええー」「ふにゃああ」

「ぎゃあ」「みー」「きゃーっ」「ぐふー」「ぎえー」「ぎゃああ」

「あーっ」「にゃあん」「ぎー」「あーん」「ぎいい」「

「きえええええ」「わあああああ」・・・・などなど、

ここには書ききれないほどのレパートリーがあり、そこに愛情の深さを感じました。

嬉しい声・怒ってる声・・・気持ちをちゃんと聞き分けようとしてるのが伝わります。

下僕扱いされてもかわいい、睡眠不足になってもかわいい。

これは猫好きにしかわからない愛の境地なんでしょうね。

 

実は私も春から猫を飼う予定です。

この本を読み、これほどの愛を持って下僕に徹せられるかな?

睡眠不足、大丈夫かな?

・・・と、今までは考えてこなかった不安に襲われたこともたしか。

でも、感情のある生き物相手なんだからいいことも、悪いことも受け入れる。

群さんとしいちゃんのように、一緒に笑ったり喧嘩したりして生きていきたい。

その思いはさらに強くなったのでした。

今の時期にこの本を読んでおいてよかったです!

 

・・・それにしても19年間一度の外泊もせず猫と一緒にいるとは・・・。

驚いた以上に、その下僕ぶりに尊敬の念すら覚えます。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:58 | category:    群ようこ |
# 婚約迷走中 パンとスープとネコ日和

JUGEMテーマ:小説全般

 

 婚約迷走中 パンとスープとネコ日和 / 群ようこ(角川春樹事務所)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

いつでも婚約破棄する準備あり。

滋味深いスープと美味しいサンドイッチのお店をマイペースで営むアキコと相棒のしまちゃん。

仕事熱心なしまちゃんだが、婚約者・シオちゃんには、つれない態度…。

ロングセラー「パンとスープとネコ日和」待望の第4弾!

 

 

 

(感想)

 

大きなことは起こらず、ただ日々の暮らしを綴っているだけ。
穏やかな日々のかけがえのなさをしみじみと感じさせてくれるこのシリーズも今作で第4弾。

いつもほんわか癒されていました、今回はうーーーん・・・。

結婚が決まって幸せいっぱいのはずのしまちゃんがずーっとイライラプンプンしてます。

婚約者のシオちゃんはどう対応していいかわからずおろおろしてるし、

アキコさんもしおちゃんの顔色をうかがってばかりで、作品全体がどんよりいや〜な雰囲気。

今回はまったく癒されませんでした。

しおちゃんがふわふわきらきらの「THE・女の子」じゃないのは知ってるし、

そこがしまちゃんのいいところだとは思うけど、これではあまりにもかわいくない。

しまちゃんに「じゃあ、なんで結婚するの?」って疑問でいっぱい!!

 

また続編はあると思うけど、次はいつもの雰囲気に戻ることを期待します。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:00 | category:    群ようこ |
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