隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 天国の真実―マシューが教えてくれる天国の生活
評価:
スザン・ワード
ナチュラルスピリット
¥ 2,205
(2006-10-10)
コメント:大切な人を亡くした経験のある人へ・・・きっと救いになります

JUGEMテーマ:スピリチュアル
 ● 天国の真実―マシューが教えてくれる天国の生活  / スザン・ワード
 ● ナチュラルスピリット
 ● 2205円
 ● 評価 ☆☆☆☆
1980年に17歳の息子・マシューを交通事故で亡くした著者。
その14年後、彼とのテレパシーによるコンタクトができるようになりました。
本書は彼との会話から得た、天国(ニルヴァーナ)の様子を詳細に報告したもの。
死後の世界の本当の姿や今世の目的が理解できるような美しい霊(スピリット)の世界。
天国とはどんなところなのか、スザンとマシューの対話によって明らかになります。



(感想)

天国っていったいどんなところ?

誰もが、一度は頭の中に浮かべだ事のある疑問だと思います。

この世には、死んだことのある人がいないからわからない。
死ななければわからない。
そういってわからないままになってきたこの「永遠のナゾ」がなんと明らかになりました。

1980年に17歳の若さで亡くなったマシュー君。
しかしその14年後、マシュー君の母のもとにマシュー君からのテレパシーが届きます。
二人のコンタクトにより明らかになった死後の世界・・・。
マシュー君曰く、
お母さんはこの世で、それを人々に伝えるという大きな使命を持って生まれてきたのだそうです。
そのためにマシュー君を失うことは、魂レベルの合意で決定されたいた、と。
そういう「宿命」みたいなものは魂レベルでは記憶しているのだけど、
この世で生きている間はまるで記憶を失ったかのように忘れているだけなのだそうです。

うーん、そのへんの「魂の合意」というあたりは精神レベルの低い私には理解が苦しいところ。
家族の死まで、自分の魂が合意したことだなんて信じられない、いや、信じたくない。
けど、マシュー君が教えてくれた天国での生活の様子はを知ることは、
大切な人を失った経験のある人には大きな救いになるはずです。
死んだ人たちそれぞれが大切な任務に就き、
永遠に尽きない学びで自分をもっともっと高めようとしている。
それがわかっただけで、どれほど気持ちが安らいだかは言葉にできません。
そして、私達は彼らの魂と再会することができる・・・。
この真実は悲しみを抱えて生きている人たちには希望となるでしょう。

私達が死んだらまっさきにたどりつくのはどんなところなのか・・・。
知りたい人は読んでみてください。
どうやら不安も、怖いことも、なにひとつないようです。
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:10 | category: 作家名 わ行 |
# 無花果日誌
無花果日誌
無花果日誌
若合 春侑
無花果日誌/若合春侑
角川書店
1575円
評価 ☆☆☆
岩岸桐子は父が営む八百屋きのこグリーンの看板娘。
桐子は本物のお嬢様になることを目指し、
県内一の名門カトリック女子校に通うことを決意する。
ひとつ年上の彼・郁くんとの恋ラブ
クラスメイトとの摩擦、そして母の死・・・。
少女から大人になる途中の敏感な年ごろの日常を、
痛みやすく、グロテスクにも見える果物・無花果になぞらえて描く。


(感想)
少女から大人へ成長しつつある、多感な17歳。
この年頃の女の子だけが持つキラキラした輝き、
また一方でグロテスクにも思える本音や好奇心を 瑞々しく綴っています。

日記鉛筆2風に書かれているので、
主人公のひとり言をこっそり聞いているような
イケナイ(←あえてカタカナで書くのがこの小説風なのです)感覚にも襲われます。

どこにでもいるような女の子を描きながらも、
一風変わった印象を受けるのは
「時代設定がつかみにくい」からかもしれません。
“平野レミ”“電子レンジ”などという言葉から
現代であることは読み取れるのですが、
妙に古い匂いのする文体・言葉使いなんですよねー。

とても不思議なお話ですよ猫2

いつの時代でも女の子の考えてることは一緒。
あの頃の気持ちを思い出して、
甘酸っぱい気持ちが溢れてくる作品ですぴかぴか
| comments(0) | trackbacks(0) | 13:23 | category: 作家名 わ行 |
# 象の棲む街
象の棲む街
象の棲む街
渡辺 球
象の棲む街/渡辺球
新潮社
1575円
評価 ☆☆☆
アメリカと中国に支配され、すべてを失った近未来の日本。
唯一の希望は一頭の“象”だった。
圧倒的な創造性で、並行世界を綴った幻想絵巻。
第15回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。

(感想)
連作短編の形を取りながら、章ごとの主人公は変わるスタイルになっています。

スラムと化した東京、地方にはほとんど人がいなくなる・・・
ここで描かれている未来の日本が私にはどうも、まるっきりの幻想とはいえないような気がします。
これから先のことを考えると
少子化の問題・年金制度の崩壊・戦争や自衛隊の問題、
どんどん暗いことばかりが頭に浮かんで、
進歩するよりは荒廃の道をたどるのではないかと考えるほうが自然です。

そんな日本の希望となるのが
噂は聞いても、実際に見たことのある人はほとんどいない。
希望の象徴として象を選んだ著者の選択は大正解!!
他の動物では説得力や魅力に欠けた気がします。

お話は最後の数ページでとんでもない方向へ進んでいきます。
いささか腑に落ちない展開ではあるけれど、
「この日本は幻想なんだ」と考えてしまえばなんてことはない。

なんの解決にもなっていない消化不良な読後感なので、
ぜひぜひ続編を書いてもらえることを期待します。
| comments(0) | trackbacks(1) | 11:28 | category: 作家名 わ行 |
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