隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# ニセモノの妻
評価:
三崎 亜記
新潮社
¥ 1,728
(2016-04-22)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 ニセモノの妻 / 三崎亜記(新潮社)

 

 評価 ☆☆

 

「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。

ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、

ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。

無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、

非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。

 

 

 

(感想)

 

4組の夫婦が登場するSFチックな短編集。

 

三崎亜記さん独特の奇妙な世界観だけど、

設定を理解するのにけっこう苦労し、

物語の世界にうまく入り込めなかったので読むのに疲れました・・・・。

ちょっと設定がぶっ飛びすぎてます。

 

4つのなかで表題作と「断層」は切なさが残ります。

この2つはもう少し書き込めばもっと引き込まれる作品になっていたのかも。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:22 | category:    三崎亜記 |
# アカガミ
評価:
窪美澄
河出書房新社
¥ 1,512
(2016-04-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 アカガミ / 窪美澄(河出書房新)

 

 評価 ☆☆☆

 

若者の多くは恋愛も結婚もせず、子どもを持とうともしなかった。
彼らはひとりで生きていくことを望んでいたーー。
渋谷で出会った謎の女性・ログの勧められ、ミツキは国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に志願した。
しかし、これまで異性と話すことすらなかった彼女にとって、

〈国〉が教える恋愛や家族は異様なもので、
パートナーに選ばれたサツキとの団地生活も不安と驚きの連続だった。
それでもシステムに手厚く護られた二人は、次第に恋愛やセックスを知り、
「新しい家族」を得るのだが……。
生きることの痛みと選択、そして輝きを見つめる衝撃作!

 

 

(感想)

 

どんな作品かまったく知識を入れず、

ただ窪美澄さんの作品だからと思って読み始めたらまさかの近未来モノ。

 

テンポがいいのであっという間に読み終えられます。

近未来の不思議な設定も楽しめたけど、

展開がありがちで、尻切れトンボのような結末だったことが少々残念。

 

けど、今の若者は昔の若者に比べて、

いろんなことに意欲がなく無気力気味であることは事実だし、

なんらかの不自然な操作によって優れた遺伝子を残そうという行いは

もしかしたら今後ありえるかもしれないという恐怖は感じました。

 

窪さんとしては意欲作なのかもしれないけど、

窪さんはリアルな人間の感情を描くのがうまいと私は思っているので

これはあえて窪さんが書くべき題材でもなかったような気がします。

こういうのはこういうので得意な方がいますから、その方に任せて、

やっぱり窪さんは窪さんらしい作品を書いてほしいと一人のファンとして思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:05 | category:    窪美澄 |
# 海の見える理髪店
評価:
荻原 浩
集英社
¥ 1,512
(2016-03-25)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 海の見える理髪店 / 荻原浩(集英社)

 

 評価 ☆☆☆

 

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

もしも「あの時」に戻ることができたら…。

母と娘、夫と妻、父と息子。

近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。

誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。

 

 

(感想)

 

7月19日に発表される直木賞の候補にあがっている作品です。

荻原さんがこの賞にノミネートされるのはこれで5回目。

正直、今までの4回は私が個人的に

「荻原さんがこれで受賞じゃいやだ!」と思ってしまうようなあまり好みではない作品ばかり。

なら今回は?というと、今回も・・・・・いやだ。

好きな作家だけにこれでは獲ってほしくないという気持ちが強いです。

なんというか、荻原さんらしいコミカルさがなく、読んでてパリッとしませんでした。

 

だけど、6つの短編のなかで「成人式」は異彩を放っていました。

これぞ荻原節!!と言えるぶっ飛び加減が気持ちいい。

これと表題作はまぁいける。でも他の4作がなぁ・・・直木賞はない気がします。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:21 | category:    荻原浩 |
# 羊と鋼の森
評価:
宮下 奈都
文藝春秋
¥ 1,620
(2015-09-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 羊と鋼の森 / 宮下奈津(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆

 

ゆるされている。世界と調和している。

それがどんなに素晴らしいことか。

言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。

ピアノの調律に魅せられた一人の青年。

彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った祝福に満ちた長編小説。

 

 

 

(感想)

 

直木賞の候補、そして本屋大賞も受賞した「羊と鋼の森」をやっと読みました。

 

本屋大賞は毎回どんな人にも受け入れられそうな読みやすい本を選んでくれるし、

最も信頼できる賞だと思っています。

しかし今回は「?」でした。

うーん、今までの本屋大賞にはなかったタイプの作品ですね。

この世界観は決して悪くはないけど、あまりに静謐で、好き嫌いが分かれそう。

本屋大賞にはそぐわない作品という印象です。

 

静謐で、まっすぐで、心がふわっと優しくなるような世界。

だけどそれはとても表面的なもの。

夢や目標に向かうにあたって、

血のにじむような努力や苦しいほどの絶望感はあったはずなのに、

それらをオブラートにくるむようにしてなるべく感じさせないところに違和感を感じる。

きれいにまとめすぎようとしてるのがつらい。

世の中そんなに甘くない。

・・・それに気づいちゃうと、一気に白けてきちゃいます。

 

本屋大賞だけに期待が大きすぎた。背負った看板が大きすぎた。

こちらも期待してただけに評価が厳しくなるのも仕方ないと思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:00 | category:    宮下奈都 |
# 冬の光
評価:
篠田 節子
文藝春秋
¥ 1,782
(2015-11-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 冬の光 / 篠田節子(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆

 

四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。

企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。

死の間際、父の胸に去来したのは、二十年間、愛し続けた女性のことか、それとも?

足跡を辿った次女が見た冬の光とは―

 

 

(感想)

 

四国巡礼の旅に出るが「結願」の帰途、冬の海に身を投げて自死した父・康宏。

父の足跡を追い、父の死の謎を解き明かそうとする次女・碧。

それぞれの視点から真実を描いていくスタイルの作品です。

 

何を思い、どう生きるかなんて自分自身のことですらよくわからない人がほとんどなのに、

自分以外の誰かのそれを100%理解するなんて不可能。

康宏目線で考えれば彼の人生を許す気になれなくもないが、

康弘の心の内は妻や長女に届くことはなく、

彼女ら目線で見れば「最低な夫(父)」以外の何者でもない。

・・・やはり気持ちは届けなきゃ意味がないと痛感。

 

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:17 | category:    篠田節子 |
# その手をにぎりたい
評価:
柚木 麻子
小学館
¥ 1,404
(2014-01-24)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 その手をにぎりたい / 柚木麻子

 

 評価 ☆☆☆

 

80年代。都内のOL・青子は、銀座の高級鮨店で衝撃を受けた。

そのお店「すし静」では、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べる。
青子は、その味に次第にのめり込み、

決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、と一念発起する。
お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、

転職先を不動産会社に決めた青子だったが、

到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。

一ノ瀬との恋は成就するのか?

 

 

 

(感想)

 

バブルの時代に銀座の高級鮨屋の常連になるためにがむしゃらに働いた女性の話。

彼女がなぜそんなに頑張れたかというと、

その店の鮨だけでなく、店の職人を好きになってしまったから。

お鮨屋さんが舞台のお話だと知り、改めてタイトルの意味を考えると

このストーリーにこのタイトルはかなり秀逸。

 

主人公、最初は初々しくてかわいらしかったけど、

時代や仕事に流されて、

どんどん嫌いなタイプの女性になっていくのが読んでいて痛々しかったです。

一ノ瀬への思いは秘めながらもそれはそれで、

手近な他の人とも恋愛したり、

体だけの関係続けたりけっこう美味しい思いしてるのがどうもなぁ。

そういう子だから彼女の味方になり、応援する気にはなれませんでした。

 

それにしても柚木さんの食べ物の描写にはいつもやられます。

だからこの人、女性に人気があるんだと思う。

主人公を東京に留まらせたヅケの握りはインパクトが大きかったです。

鮨を職人から手渡しで受け取るというのも、

見方によってはたまらなくエロチックじゃないですか!?

美味しいものをこんな風に渡されたら、そりゃ惚れるわw

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:00 | category:    柚木麻子 |
# 孫と私の小さな歴史
評価:
佐藤 愛子
文藝春秋
¥ 1,512
(2016-01-08)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 孫と私の小さな歴史 / 佐藤愛子(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

初孫・桃子が1歳の時から二人の扮装で年賀状用の写真を撮り続ける。

お正月早々ドギモを抜かれた、と大評判の秘蔵写真を全公開。

トトロにコギャル、はては生首、葬式まで・・・。

「本当は嫌だった!」孫の激白あり、20年分の撮影秘話あり、

ファン待望の永久保存版。

 

 

(感想)

 

佐藤愛子さんとお孫さんの桃子ちゃんは

桃子ちゃんが1歳の1992年から大学生の2011年まで毎年、

二人でコスプレをした写真を載せた年賀状を作っていました。

そしてこの写真を撮影していたのは娘の響子さん。

この本はその年賀状を掲載し、撮影秘話などをまとめた本です。

爆笑、爆笑の嵐でとにかく声を出して笑うほど楽しませてもらいました。

(お二人もサイコーだけど、たまに見切れてる犬もいい味だしてますww)

佐藤さんから年賀状をもらう人は、毎年に本当に楽しみにしてただろうなぁ。

その方たちが羨ましいです。

 

本のタイトルは「孫と私の小さな歴史」とのことですが、

この2人の歴史、決して小さくはないです。

毎年、2人で写真を撮り続け、本人たちだけでなく多くの人達を楽しませたことは

2人にとってとても意味のあること。かけがえのない思い出のはず。

こんなおばあちゃんと孫、いませんよ〜。

しかもこれを愛子さんが69歳の時からはじめたというのが驚きです!

そのお年でこんなにユーモアに溢れた人もいるんですね!素敵!!

私も年齢にはこだわらず、「楽しい」「面白い」と思うことには

恥ずかしがらずにどんどんチャレンジしながら年を重ねていきたいです!

 

各作品だけでなく、愛子・響子・桃子の3人による鼎談も笑えました。

特に響子さんのツッコミが絶妙w さすがこの方の娘だけありますねw

そして思春期になっても、嫌だな〜と思っても、

ずっとおばあちゃんにつきあった桃子ちゃんも本当にいい子!

最高の家族ですね。

 

以下は私の選んだ各賞の発表です。

 作品賞 「夫婦喧嘩」

 演技賞 「夫婦喧嘩」

 演出賞 「晒し首」

 ラズベリー賞 「赤ちゃん」

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:38 | category: 作家名 さ行 |
# 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。
JUGEMテーマ:エッセイ

 

 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。 / 角田光代(角川グループパブリッシング )

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

彼と別れた後、一人分の鰆を買った時のぞっとするようなさみしさ、

手とか指や初デートに表れる男の本質―。

恋愛や人生のヒント満載!著者と、ゆるゆると語り合っているうちに元気になれる、傑作エッセイ集。

 

 

 

(感想)

 

小説は好きだけど、エッセイになるとちょっとな〜という作家が多い中、

角田さんは小説もエッセイもどっちも面白いものが書ける貴重な作家です。

角田さんのエッセイはこれまで何冊も読んできたけど、

私はこれがいちばん好きかもしれない。

星の数が5つじゃ足りないくらい私の好みにピタッと合った本でした♪

 

「感性」「庶民感覚」「ちゃんとしてない感じ」・・・これが魅力。

私も学生時代はクラスの恋愛模様の登場人物ではなかったし、

今も輝いてる女とは言えない。

そのへんに仲間意識を感じ、読んでいて安心感を抱けたんですよね〜。

私も角田さん同様、授業で学んだことをこれっぽっちも覚えておらず、

なーんにも知識のない大人なので、

“人はその人らしきものだけ引きずって大人になるんだなあ”という一文には救われました。

 

いちばん笑ったのは「こういう店に入ったことはありますか?」の章。

水を飲まずにいられないしげるさんに爆笑しました。

この軽さ・どうでもよさがたまりませんっw

こういうのを見逃さない着眼点の凄さが素晴らしいと思います。

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:07 | category:    角田光代 |
# マチネの終わりに
評価:
平野 啓一郎
毎日新聞出版
¥ 1,836
(2016-04-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 マチネの終わりに / 平野啓一郎(毎日新聞出版)

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。
スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。
やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。
芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。

 

 

 

(感想)

 

いや〜、大人の恋愛小説でした。

ストーリー自体は下手するとメロドラマになっちゃいそうなものなんだけど、

これを美しい文章と哲学的な観点から丁寧に描くことによって崇高な純愛物語にしてしまえるんだから

「さすが平野啓一郎さん!」とうならずにはいられない。

私は平野さんが「私とは何か」という親書で掲げた“分人”という考え方が大好きなのですが、

この作品の中でもこの考え方がしっかり活かされていたと思います。

 

プロのギタリストと海外で活躍するジャーナリストの恋愛小説といういかにも小説的な設定は、

読み始めはなんだかこっ恥ずかしいような気さえしていました。

でも「三谷さんメール事件」のあたりは近年稀にみる緊迫感だったし、

ケータイのある時代なのに、いやメールでつながる時代だからこそのすれ違いや誤解が重なり、

苦しくて苦しくて、こんなにのめり込んだ恋愛小説は久しぶりでした。

 

「未来は過去を変えてくれる」・・・・これは名言です。

2人だけでなく私自身も、

「あんなこともあったよね」と悲しい過去を笑い飛ばせるような素敵な未来を築けるかな?

これからの生き方次第ですべてを変えられる・・・そんな希望とあたたかい光に満ちたラストでした

 

 

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:21 | category:    平野啓一郎 |
# わたしの宝石
評価:
朱川 湊人
文藝春秋
¥ 1,728
(2016-01-12)

JUGEMテーマ:小説全般

 わたしの宝石 / 朱川湊人(文藝春秋)

 評価 ☆☆☆


女性の前で男性が「さみしい」と口にする時、
きっとさみしさはその瞬間に消えているのです。
じんわりと心をえぐる、特別な愛のストーリー6編。



(感想)

どのお話もキラリと光る宝石ような男女の愛がテーマ、
朱川さんお得意の昭和のノスタルジック感漂う短編集です。
朱川さんの短編集はなつかしさと優しさで胸がギューッといっぱいになることが多いのですが、
今回のはこれまでの作品に比べるとさらっとしていたかな?
ソフトな印象を受けました。

中でも「ポコタン・ザ・グレート」は異色です。
他のは切なさや時代ならではの暗さを感じるけど、これだけはスカッと明るい!
きっと誰もがポコタンを好きになるはずです!
Check
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:22 | category:    朱川湊人 |
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