隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# ひとり上手な結婚

JUGEMテーマ:文庫

 

 ひとり上手な結婚 / 山本文緒(文)、伊藤理佐(漫画)

 

 評価 ☆☆☆

 

「結婚」を大きなお題とした、さまざまな悩みにこたえる、天才「小説家&漫画家」。
(ちなみにお二人とも現在2回目の結婚生活継続中)
「女性との縁が作れない。結婚ってどうやってすればいいのかわからない」(40代男性)
――という問いに答えた山本文緒、「結婚も、運動と同じで結婚神経があると思えばどうでしょう?」
「子どもがほしいが今の仕事もうまくいっている生活を変えたくない」(30代女性)
――という問いに答えた伊藤理佐、「しかし子どもがいなかったら今の生活は変わらないのでしょうか?」。
結婚しててもしていなくても、したくてもしたくなくても必読! のエッセイ&漫画。

 

 

 

(感想)

 

一般の人からの結婚に関する質問に対して、

小説家と漫画家がそれぞれの得意分野(文章・漫画)で答えるスタイルの本。

山本文緒さんの小説のファンだから手にした本なんだけど、

正直、伊藤理佐さんのことはこの本読むまでまったく知りませんでした。

漫画はほとんど読まないのです。すいません・・・。

 

お2人とも2度目の結婚をしてまだまだラブラブ幸せな様子が伝わってきます。

そんな幸せモードのせいかどの回答もふわふっとしていて、

特に笑えるでもなく、納得させられるでもなく、

きちんと芯のある作品とは言い難い。

質問によっては山本さんと伊藤さんは真逆の回答を出すこともあるし、

まぁ、「こんな考え方もあるよ」程度の参考までに軽く読む本ですかね。

総合的に判断して、私は伊藤さんの方にシンパシーを感じます。

 

でも、山本さんの「行事や式典がなくても、もちろん人は生きていけるけれど、それって句読点のない文章みたいな生活なんじゃないかな」というお言葉は身につまされました。

まるで私の結婚生活のことを言われてるようだわ・・・。

そして「やきもちはかわいくないとダメ」というのもなるほどな〜、と。

 

私は伊藤さんをこの本で初めて知ったから、当然「オットの人」のことも知らないわけで。

読んでるうちに「何かフリーで仕事されてる、無名ではない方」なのかなとはわかったんだけど、

後半でお名前が出てきて!!すっごい有名な方で驚きましたw

 

ひとつ問題点をあげるとすれば本の構成かなぁ。

文章と漫画、どういう風に読んでいけばいいのか最初は戸惑いました。

私は先に文読んで、あとから漫画読んで、次の章へ〜という流れで読んだけど、

このスタイルを確立するまでは非常に読みにくかったですね。

どうしてこんな構成にしちゃったんだろう??

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:58 | category: アンソロジー、競作 |
# 西洋菓子店プティ・フール

JUGEMテーマ:小説全般

 

 西洋菓子店プティ・フール / 千早茜(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆☆

 

『女を昂奮させない菓子は菓子じゃない』。
スイーツは誰かの心を不意につかんで新しい場所へと羽ばたかせるスイッチ。

下町の洋菓子店を舞台に繰り広げられる鮮烈な六つの物語。

 

 

 

(感想)

 

作中に『女を昂奮させない菓子は菓子じゃない』というセリフがあるのですが、

千早茜さんの作品には女を激しく昂奮させる要素がたくさん詰まってます。

「男ともだち」では決定的な関係にはならずとも絶対的な男女の関係を築いてる2人を描いて、私の女のとしてのズルい部分を激しく揺さぶってくれたけど、

今回は魅惑的なスイーツで私の欲望を魅惑。

しかもそれは甘くきらびやかなかわいいスイーツではなく、

一筋縄ではいかない大人の深い味わいのする本格派。

恋も人生も甘いだけじゃ物足りない、刺激も欲しい・・・

女のそんなめんどくささを千早さんはよくわかってらっしゃるようですw

 

美味しそうなスイーツがいろいろと出てくる中で、

どれをいちばん食べたいと思ったかによって、

今の自分の求めるものがわかるかもしれません。

この小説にはそんな心理テスト的な素もあります。

私がいちばん魅かれたのは「ピーチメルバ」だけど、

これは日常の感じがしない特別なものという気がして、

ほんとうに日常的に繰り返し繰り返し食べたいのはやっぱじいちゃんのシュークリームですw

あははw 深層心理はっきり現れますね!

 

登場人物たちの今後が気になって仕方ないです。

千早さんっ!これの続編を書かないのはなしですよ。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:06 | category:    千早茜 |
# サブマリン
評価:
伊坂 幸太郎
講談社
¥ 1,620
(2016-03-30)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 サブマリン / 伊坂幸太郎

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

『チルドレン』から、12年。

家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと罪と罰の物語。

 

 

 

(感想)

 

「チルドレン」の続編。あの陣内が帰ってきましたww

 

めんどくさいけど、憎めない。

無神経に見えるけど、実はそうじゃない。

陣内ほど人の懐にスッ〜っと入っていける人もなかなかいません。

少年犯罪という重いテーマを描いた作品なのに、

ウェットに富んでて軽く読めるのは、陣内のキャラのおかげ?

さすが伊坂さんです。

(からあげとフロントガラスの件は声を出して笑ってしまいましたw)

 

伊坂さんといえば物語の中に細かな伏線をたくさん散りばめておいて、

それを見事に回収していくのが読んでて小気味いいのがウリの作家さんだけど、

今回はそういうのは少なめ。

いつもの伊坂作品よりリアリティのある事件を描くことで、

読者に身近な感覚も与えます。

やろうとしてやったのか、そうでないかによっても感じ方は違うし、

故意の犯行だとしてもその動機に同情の点があれば「犯罪を犯した=悪」とは一概に言えない。

そういった人間の感情的な部分に訴えてくる作品でした。

 

ただし、この物語の軸となる交通事故の被害者は中年男性だったのですが、それに対して

「早朝に起きた事件だったからよかったものの、

 時間が時間ならば通学途中の子供たちが巻き添えをくらったかもしれない。

 そうならなくてよかった」というニュアンスの会話が何度か出てきたのは気になります。

同じ命なのに中年のおっさんの命より子供の命の方がいたましいみたいな、

そういう考えが私はもともと大嫌いなのです。意味がわからないので。

こういうセリフが何度か出てきたのは不快でした。

 

優子さんの「陣内君は結構もてるんだよ」という発言も気になりますね。

陣内ってどんな恋愛するんだろww

もし次回作があれば、ぜひそっち方面のエピソードも織り交ぜていただければ・・・w

| comments(0) | trackbacks(0) | 13:37 | category:    伊坂幸太郎 |
# 美しい距離
評価:
山崎 ナオコーラ
文藝春秋
¥ 1,458
(2016-07-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 美しい距離 / 山崎ナオコーラ(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆☆☆

 

妻は40歳代初めで不治の病におかされたが、

その生の息吹が夫を励まし続ける。世の人の心に静かに寄り添う中篇小説。

 

 

 

(感想)

 

私も8年前に家族をこの本の主人公と同じ病気で亡くしており、

それ以来、闘病モノの本も映画もドラマもドキュメンタリーも絶対に見ないように

過剰なほどに意識してここまできました。

山崎ナオコーラさんは私にとって「新刊が出ればどんな内容であれ読みたい作家」で、

この本も図書館の新刊コーナーで発見するなり、

内容を確認することもなく、ただ「ナオコーラだから」という理由で当たり前に借りてきました。

・・・なのに、まさか死にゆく妻に寄り添う夫の話だったとは・・・。

 

でも、読んでみて、この本を読めたことに感謝しています。

もう少し早くこの本に出会いたかった。

あの頃に感じた自分の気持ちに近いものがここには描かれていて、

常に手元に置いておきたい本だと感じました。買います、絶対買います。

 

主人公は病院やお葬式に来てくれた人や義父母とのやり取りの中で、

彼らとの考え方や立場の違いから悪気のない言葉にもカチンと来てしまうことが多々あります。

この主人公の「カチン」のスイッチが押されるタイミングが、

私があの頃に感じた「カチン」のスイッチと似通っていたのがこの本を好きになった最大の理由です。

 

本の中で認定調査員が痛みを散らす薬を「麻薬」ということに対して、

違和感を覚える場面がありましたが、これと似たようなことが私にもありました。

家族に処方された薬の袋にはっきりと「麻薬」と書かれていて、

それを見たときに感じた激しい怒り。

患者も目にする袋に「麻薬」ってどうなんですか?

世間に一般に「麻薬」というのは服用すれば犯罪になるアレのことであり、

そんな言葉を簡単に記す神経がどうかしてると強いショックを感じたのを覚えています。

 

そして、家族が毎日病院に行くのは「死に際を見とりたいからか否か」という医師とのやり取りも・・・。

その瞬間を見逃さないために見張っているわけなんてあるはずがない。

瞬間に立ち会うことに何の価値があるというのでしょう。

大事なのはそれまでと、残された時間をともにどう過ごせるかだけ。

このへんの価値観の違いにも憤りを感じます。

 

延命治療や最後の看取り方への思いもそれぞれに違います。

主人公と妻の間にだって、食い違う点はあるんだから・・・。

だから押し付けたり、経験者ヅラで上から目線で語られるのは嫌なんです。

そこをどう尊重し、折り合いをつけていくのかが「優しさ」であり「思いやり」だと私は思っています。

 

その人との関係性・向き合い方は死んだ後もぼんやりとつきまとうものであって、

P140に「妻に線香をあげるなんてちゃんちゃらおかしい」とあったけど、

私も今でもそう思っています。

あの人の仏壇に線香をあげてる自分、本当にばかばかしい!!

私は今だってあの人が生きていた頃と同じように、

仏壇にふざけたものをお供えして「やってやった感」でニヤニヤしたり、

最新流行のお菓子をお供えして「どうだ?こんなのあんたは知らんだろw」と小馬鹿にしたり、

そういうスタンスで死者と向き合っています。

 

だから主人公が「死んだ人は神様になる」というのには共感できません。

妻が死んで、日に日に神に近付いていくと思っている夫はですます調の言葉で語りかけるようになり、

一年が過ぎた頃には尊敬語や謙譲語まで出てくるようになります。

これが2人の新しい関係(距離)であり、

少しずつ離れることで夫のこれからにも明るい光が差してくるということなのでしょう。

これこそがタイトルでもある「美しい距離」なのですね。

でも、私はどうしてもそんな風に新しい距離感で死んだ人に接することはまだできません。

最後の「離れよう、離れようとする動きが、明るい線を描いていく」と一文が心にひっかかります。

でも徐々にあの人が日々心を占める割合が薄らいでいくのも決して悪いことではないとわかってはいて、

主人公のゆるやかな変化に対し、いつか自分もそのくらいの距離感で向き合えるようになれればいいなと感じました。

 

やはりその状況に立ってみないとわからないことが多いです。

私は主人公と似た状況に置かれたことがあったからこそ、

この本にも強く共感できたのだと思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:55 | category:    山崎ナオコーラ |
# それを愛とは呼ばず
評価:
桜木 紫乃
幻冬舎
¥ 1,512
(2015-03-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 それを愛とは呼ばず / 桜木紫乃(幻冬舎)

 

 評価 ☆☆

 

妻を失い、仕事を奪われ、故郷を追われた54歳の経営者。

夢を失い、東京に敗れた29歳のタレント。

そしてふたりは、出会ってしまった。

狂気を孕んでゆく女の純粋は、男を搦めとり、その果てに―。

 

 

 

(感想)

 

始終、ジメっとした空気感が漂う暗い作品でした・・・。

最終的に「やはりそうきたか・・・」という着地点。

「それを愛とは呼ばず」・・・うん、それはたしかに愛と呼んではいけない。

愛というよりは歪んだ依存心でしかないと思います。

タイミング良く出会い、「不幸」に寄り添っただけ。

紗希にしてみればこれは究極の愛情表現なのかもしれないけど、

相手の気持ちや生き方を無視した自分勝手な思い込みだよねぇ・・・。

もしこれを愛と呼びたいのであれば、紗希のどんどん歪んでいく心情をもっと丁寧に描く。

そうすればこれを愛だと言ってくれる読者もきっといたかもしれません。

・・・・でも、それをあえてしないが故のこのタイトルなんだろうな。

桜木さんの描きたい物はそこではないのでしょうね。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:57 | category:    桜木紫乃 |
# 岩窟姫
評価:
近藤史恵
徳間書店
¥ 1,728
(2015-04-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 岩窟姫 / 近藤史恵(徳間書店)

 

 評価 ☆☆☆

 

同じアイドル同士、親友でもあった売れっ子アイドル・逸見沙霧が自殺した。

あんなに可愛らしくて、みんなから愛されていたのに……。

しかし、沙霧の死を悼む暇もなく、蓮美は激動の渦に巻き込まれる。

沙霧のブログに、蓮美のいじめが原因で死ぬとかかれていたのだ。

身に覚えのない蓮美は、己の無実を証明するために沙霧の死の真相を追う。

 

 

(感想)

 

芸能界のこの手の黒いウワサは昔から言われているし、

状況を理解しやすかったこともあり読みやすかったです。

短時間でサクッと読了。

 

うーん、悪くはないんだけど、

ミステリーというよりは、女の子が真実を導き出すための奮闘劇という感じかなぁ。

読者も一緒に悩める謎解き要素が少なくて、

真実にたどりついても意外とあっさりと終わっちゃったのに拍子抜けしました。

芸能界や女の嫌なとこ・黒いとこをもっとドロドロに描いてくれた方が

読み物としては面白かったのかも。

だって嫉妬渦巻く芸能界をそれなしに語るなんてありえないと思うもん!

 

最後に意外な人物が現れて、思わぬ展開。

そこからも未来をもう少し描いてほしかったです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:01 | category:    近藤史恵 |
# ニセモノの妻
評価:
三崎 亜記
新潮社
¥ 1,728
(2016-04-22)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 ニセモノの妻 / 三崎亜記(新潮社)

 

 評価 ☆☆

 

「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。

ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、

ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。

無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、

非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。

 

 

 

(感想)

 

4組の夫婦が登場するSFチックな短編集。

 

三崎亜記さん独特の奇妙な世界観だけど、

設定を理解するのにけっこう苦労し、

物語の世界にうまく入り込めなかったので読むのに疲れました・・・・。

ちょっと設定がぶっ飛びすぎてます。

 

4つのなかで表題作と「断層」は切なさが残ります。

この2つはもう少し書き込めばもっと引き込まれる作品になっていたのかも。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:22 | category:    三崎亜記 |
# アカガミ
評価:
窪美澄
河出書房新社
¥ 1,512
(2016-04-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 アカガミ / 窪美澄(河出書房新)

 

 評価 ☆☆☆

 

若者の多くは恋愛も結婚もせず、子どもを持とうともしなかった。
彼らはひとりで生きていくことを望んでいたーー。
渋谷で出会った謎の女性・ログの勧められ、ミツキは国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に志願した。
しかし、これまで異性と話すことすらなかった彼女にとって、

〈国〉が教える恋愛や家族は異様なもので、
パートナーに選ばれたサツキとの団地生活も不安と驚きの連続だった。
それでもシステムに手厚く護られた二人は、次第に恋愛やセックスを知り、
「新しい家族」を得るのだが……。
生きることの痛みと選択、そして輝きを見つめる衝撃作!

 

 

(感想)

 

どんな作品かまったく知識を入れず、

ただ窪美澄さんの作品だからと思って読み始めたらまさかの近未来モノ。

 

テンポがいいのであっという間に読み終えられます。

近未来の不思議な設定も楽しめたけど、

展開がありがちで、尻切れトンボのような結末だったことが少々残念。

 

けど、今の若者は昔の若者に比べて、

いろんなことに意欲がなく無気力気味であることは事実だし、

なんらかの不自然な操作によって優れた遺伝子を残そうという行いは

もしかしたら今後ありえるかもしれないという恐怖は感じました。

 

窪さんとしては意欲作なのかもしれないけど、

窪さんはリアルな人間の感情を描くのがうまいと私は思っているので

これはあえて窪さんが書くべき題材でもなかったような気がします。

こういうのはこういうので得意な方がいますから、その方に任せて、

やっぱり窪さんは窪さんらしい作品を書いてほしいと一人のファンとして思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 17:05 | category:    窪美澄 |
# 海の見える理髪店
評価:
荻原 浩
集英社
¥ 1,512
(2016-03-25)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 

 海の見える理髪店 / 荻原浩(集英社)

 

 評価 ☆☆☆

 

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

もしも「あの時」に戻ることができたら…。

母と娘、夫と妻、父と息子。

近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。

誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。

 

 

(感想)

 

7月19日に発表される直木賞の候補にあがっている作品です。

荻原さんがこの賞にノミネートされるのはこれで5回目。

正直、今までの4回は私が個人的に

「荻原さんがこれで受賞じゃいやだ!」と思ってしまうようなあまり好みではない作品ばかり。

なら今回は?というと、今回も・・・・・いやだ。

好きな作家だけにこれでは獲ってほしくないという気持ちが強いです。

なんというか、荻原さんらしいコミカルさがなく、読んでてパリッとしませんでした。

 

だけど、6つの短編のなかで「成人式」は異彩を放っていました。

これぞ荻原節!!と言えるぶっ飛び加減が気持ちいい。

これと表題作はまぁいける。でも他の4作がなぁ・・・直木賞はない気がします。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:21 | category:    荻原浩 |
# 羊と鋼の森
評価:
宮下 奈都
文藝春秋
¥ 1,620
(2015-09-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 羊と鋼の森 / 宮下奈津(文藝春秋)

 

 評価 ☆☆☆

 

ゆるされている。世界と調和している。

それがどんなに素晴らしいことか。

言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。

ピアノの調律に魅せられた一人の青年。

彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った祝福に満ちた長編小説。

 

 

 

(感想)

 

直木賞の候補、そして本屋大賞も受賞した「羊と鋼の森」をやっと読みました。

 

本屋大賞は毎回どんな人にも受け入れられそうな読みやすい本を選んでくれるし、

最も信頼できる賞だと思っています。

しかし今回は「?」でした。

うーん、今までの本屋大賞にはなかったタイプの作品ですね。

この世界観は決して悪くはないけど、あまりに静謐で、好き嫌いが分かれそう。

本屋大賞にはそぐわない作品という印象です。

 

静謐で、まっすぐで、心がふわっと優しくなるような世界。

だけどそれはとても表面的なもの。

夢や目標に向かうにあたって、

血のにじむような努力や苦しいほどの絶望感はあったはずなのに、

それらをオブラートにくるむようにしてなるべく感じさせないところに違和感を感じる。

きれいにまとめすぎようとしてるのがつらい。

世の中そんなに甘くない。

・・・それに気づいちゃうと、一気に白けてきちゃいます。

 

本屋大賞だけに期待が大きすぎた。背負った看板が大きすぎた。

こちらも期待してただけに評価が厳しくなるのも仕方ないと思います。

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| comments(0) | trackbacks(0) | 17:00 | category:    宮下奈都 |
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