隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
<< March 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
# ビーの話

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 ビーの話 / 群ようこ(筑摩書房)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

お隣さんに住んでいる麻布生まれのシティ猫「ビー」。

彼は毎日、ベランダから遊びに来る。

ビーのわがまま、マイペースに振りまわされ、「いい大人が猫一匹に」と嘆きつつ深みに…。

猫とヒトとの知恵くらべ。

 

 

 

(感想)

 

群さんちにしいちゃんが来る前から、

ビーちゃんはベランダから群んちにやってきていました。

これはそのころのお話です。

これより先に「しいちゃん日記」を読んでいたので、

ちょっとだけ若かったころのビーちゃんの様子を読めて嬉しかったです。

 

ビーちゃんのことだけでなく、

近所に住む野良猫さんたちのことも綴られているのですが、

この地域の「ねこ愛」にはとにかく驚かされました。

野良猫に餌をあげることにすら難色を示す人が多い中、

この地域では猫が好きな人が多く、餌どころか寝床まで作ってあげている。

そんな猫スポットが何か所も!!

群さんたちはそれに「きれい通り」だの「きたな通り」だのと名前をつけてるんだけど、

「きたな通り」ってww

群さんのそーいうことを平気で言っちゃう性格も好きなんだよなぁ。

 

群さんもお友達たちもみーんな猫に振り回されている様がとにかく痛快w

ビーちゃんはそれほどみんなに愛されているってことなんでしょうね。

ビーちゃんは幸せな猫ですね。

そしてビーちゃんを愛する人達のことも幸せにしている。

笑いと愛に溢れる幸せいっぱいの猫エッセイでした(*´ω`*)

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:36 | category:    群ようこ |
# フーガはユーガ
評価:
伊坂 幸太郎
実業之日本社
¥ 1,512
(2018-11-08)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 フーガはユーガ / 伊坂幸太郎(実業之日本社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。

双子の弟・風我のこと、

決して幸せでなかった子供時代のこと、

そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。

 

 

 

(感想)

 

軽妙でウィットに富んだ伊坂ワールドは健在。

いやー、やっぱスイスイ読めますね。

でも、これまでの伊坂作品と比べると小粒感は否めません。

 

丁寧に読んでても記憶に残らないような小さな伏線を散りばめて、

最後にはそれを全部きれいに回収してくれるのが伊坂作品の面白さ。

なのに、今作はこれまでの伊坂作品に比べて「気持ちよさ」「小気味よさ」は少ない気が・・・。

ハルコさんとハルタ君の存在が雑だし、

タイトルの「フーガはユーガ」も内容に生きていないんだよなぁ(;´・ω・)

 

弱いものが徹底的に苦しめられるのがつらい。

彼らに対しての救済がなく、いつになく重い気持ち残る読後感でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:43 | category:    伊坂幸太郎 |
# しいちゃん日記
評価:
群 ようこ
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 596
(2010-01-23)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 しいちゃん日記 / 群ようこ(マガジンハウス)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

女王様ネコ“しい”と御歳18歳の老猫“ビー”。

今日も我が家はてんやわんわ。

ネコと接して親馬鹿ならぬネコ馬鹿になることを、「ネコにやられた」という。

これは、天下のネコ馬鹿が贈る、愛と涙もたっぷりのユーモアあふれる傑作猫エッセー。

 

 

 

(感想)

 

タイトルは「しいちゃん日記」。

群ようこさんの飼い猫「しいちゃん」を綴ってると思いきや、

隣りの家の猫「ビーちゃん」もしいちゃんと同じくらいの分量で登場しています。

しいちゃんだけでなく、2匹の猫の日常を綴ってるエッセイ集と言った方がよさそうです。

 

とにかく群さんとしいちゃんの喧嘩がかわいくってかわいくって(*´ω`*)

ちゃあんと「会話通じてる」感じがたまりません。

レパートリー豊かなしいちゃんの鳴き声もかわいいんだよなぁ。

 

猫はどんなにかわいくても、老いる。

ビーちゃんは高齢猫なので介護・死と悲しい出来事もありましたが、

それにもしっかり向き合い、悔いのないお世話をしてあげるのも飼い主の役目なんだなぁ。

猫との生活は楽しいだけじゃない・・・猫と暮らすことのいいこと・かなしいこと・・・

すべてが詰まっている作品でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:31 | category:    群ようこ |
# 草原のコック・オー・ヴァン 高原カフェ日誌

JUGEMテーマ:小説全般

 

 草原のコック・オー・ヴァン 高原カフェ日誌供 拭ー禿弔茲靴(文藝春秋)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

東京の出版社をやめ、百合が原高原にカフェを開業した奈穂。
背水の陣で始めたカフェも二年目を迎え、地域の人々にも認められてきた。
村役場で働く涼介との出会いにも支えられ、穏やかな日々を過ごす奈穂の前に、
ワイン醸造の夢を抱く、元人気ミュージシャンの青年が現われる。
世間を騒がせた過去を持つ彼の出現は、静かな高原の町を揺さぶり、
この地で自立することを決意した奈穂にひとつの決断を迫る――。
『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』に続く、人気シリーズ第二弾。

 

 

 

(感想)

 

これは絶対に続編あるだろ〜な〜と思ってました。

相変わらずの美味しそうな料理・・・やっぱ女子向けの小説ですね。

今回はワインに関しても専門的に掘り下げていて、

食べ物を描く小説としてはさらにパワーアップした感じです。

しかし・・・

主人公の奈穂さんの料理に対する姿勢や心の在り方は相変わらず素晴らしいけど、

前作ほどは好きになれなかったです。

田舎のいやな部分なより生々しく描かれていたからでしょうか。

私も田舎に住んでで、他人がプライベートにずけずけ入ってくる感じや

余計なおせっかい、好奇心を含んだ噂話など・・・・よくわかるので(;´・ω・)

 

けど、奈穂にしろ南にしろ森野にしろ、

自分の生きる道を見つけまっすぐ歩いてる人はやっぱり素敵だな。

奈穂さんが日々努力する姿にちょっと背中を押されました。

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:39 | category:    柴田よしき |
# 彼女は頭が悪いから
評価:
姫野 カオルコ
文藝春秋
¥ 1,890
(2018-07-20)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 彼女は頭が悪いから / 姫野カオルコ(文藝春秋)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

横浜市郊外のごくふつうの家庭で育ち女子大に進学した神立美咲。

渋谷区広尾の申し分のない環境で育ち、東京大学理科1類に進学した竹内つばさ。

ふたりが出会い、ひと目で恋に落ちたはずだった。

渦巻く人々の妬み、劣等感、格差意識。そして事件は起こった…。

 

 

 

(感想)

 

すんごいタイトル、そしてムカムカ不快な読後感。

それでも読む手が止まらないのが悔しい。グイグイ読ませる作品。

 

事件の根底にあるのは、

「東大」というブランドへの優越感、劣等感、妬み、媚び・・・それぞれの立場での生々しくもいやらしい感情。

それを描く姫野さんの文章は的確でありながらもどこか冷たく、

そんなものに振り回される人たちの愚かさを笑っているのかのように感じます。

とにかくひとりひとりの人物描写の細かさが秀逸です。

勉強ができるかどうかなんて本当はちっぽけなことなのに、

人を見るときにまずはそれが大きな判断材料になるなんてなんだかつらい世の中だなぁ。

実際に社会に出てしまえばそんなの一切通用しない。

そんなこと、誰もがわかってるはずなのにね・・・。

 

男の部屋についていく女も悪い。

それを言ってしまえばその通りなんだろうけど、

場を盛り上げようと努力した女の子の気持ち・つばさへの好意を想うと切なくなります。

だから一概に「女も悪い」とは言い切れません・・・。

実際にあった事件が下敷きになっている小説だけに、より生々しくリアルさを感じる小説でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:24 | category:    姫野カオルコ |
# となりの脳世界
評価:
村田沙耶香
朝日新聞出版
¥ 1,512
(2018-10-05)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 となりの脳世界 / 村田紗耶香(朝日新聞出版)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

デビューから現在まで各紙誌に書いてきたエッセイを一冊にまとめた決定版。
小さな頃の思い出から、影響を受けた本や音楽、旅先での出来事、
今まで気づかなかった勘違いに、コンビニバイトのこと。

読み終えた後、目の前の世界が変わる。初の決定版エッセイ集。

 

 

 

(感想)

 

いろんなところで発表したエッセイをまとめた一冊。

小説を中心に書いている作家さんのエッセイを読むと、

小説のイメージと違って驚くことがあるけれど、

村田さんのエッセイに関してはもろに小説のイメージそのまんま。

普段からこういうことを考えている人だからあの小説が書けるんだと素直に納得できました。

人とはちょっと違う視点から物事を見てて、違いを楽しめる人。

感性が豊かでピュアなんだなぁ。

 

独特の感性を持ってる人だからまったく理解できない章は多いけど、

「わ、これ私とおんなじだ!」って喜べる部分もとても多かったです。

いい歳の大人の女が「本気の相撲を取ってみたい」とかねw

誰に言っても共感されないことだったので、

村田さんも同じこと思っておられて嬉しかったです(*´ω`*)

| comments(0) | trackbacks(0) | 09:41 | category:    村田沙耶香 |
# ダンデライオン
評価:
中田 永一
小学館
¥ 1,620
(2018-10-25)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ダンデライオン / 中田永一(小学館)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

11歳の下野蓮司はある日、病院で目覚めると大人の姿になっていた。

20年の歳月が流れていた。そこに恋人と名乗る西園小春が姿を現す。

子ども時代と大人時代の一日が交換されたのだ、と彼女は話した。
一方、20年後の蓮司は11歳の自分の体に送り込まれていた。

ある目的を達成するために、彼は急いでいた。残された時間は半日に満たないものだった--。

 

 

(感想)

 

11歳の自分と20年後の自分の中身が入れ替わる!?

心と体が入れ替わるというのは小説にはありがちな設定だけど、

時空を超えての入れ替わりというのは個人的にはあまり読んだことないかもなぁ。

読みやすい軽めの文章で書かれてはいるのですが、

過去と現代が行ったり来たりし、さらに語り手も次々と変わる・・・

今はどの時代の誰の視点で描かれているのかを理解するのに多少苦しみましたw

「たんぽぽ娘」という映画が事件にもっと絡んでくるのかと思いきや、

意外にそうでもないから拍子抜け。

 

黒い方の乙一が好きな人には物足りないかも。

もっと胸がぎゅーと締め付けられるような切なさが欲しかったです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 09:07 | category:    中田永一 |
# 燃える波
評価:
村山 由佳
中央公論新社
¥ 1,728
(2018-07-06)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 燃える波 / 村山由佳(中央公論新社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

インテリアスタイリストとして仕事をしながら、

ラジオのパーソナリティーもつとめ、多忙な日々を送る帆奈美。

夫と猫、3人での静かな暮らしは、幼馴染みのカメラマン・炯と恋に落ちたことで崩れ去る。

他の男の存在に気づいた夫は、帆奈美の人格を否定する発言や行動を繰り返すようになり……。 
婚外恋愛がひとりの女性にもたらした大きな変化を描く、恋愛長篇。

 

 

 

(感想)

 

都会できらきら生きてる主人公がリア充すぎます。

まるで夢物語。リアリティがなさすぎでした。

主人公に限らず、どの登場人物にも感情移入できなかったです。

 

旦那との最終決戦の場面。

旦那が猫にひどいことをしようとするあの部分を読んだとき、

「こんな小説、読まなければよかった」と心から思いました。

猫にこんなことするなんて人間じゃない。そのくらい旦那のやろうとしたことはひどい。

今まで読んできたものがあれで一気にふっとんじゃって、

この小説といえば「旦那が猫にしたことがひどかった小説」ってなっちゃいそうです。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:03 | category:    村山由佳 |
# ファーストラヴ
評価:
島本 理生
文藝春秋
¥ 1,728
(2018-05-31)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 ファーストラヴ / 島本理生(文藝春秋)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。
環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに包丁で父親を刺殺した。
環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。
なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、

環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。
そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 
「家族」という名の迷宮を描く長編小説。

 

 

 

(感想)

 

直木賞受賞作。

女子大生による父親殺し。

それはよく聞くようなわかりやすい「虐待」ではなく、

じわじわと真綿で締め付けられるように子供の心を傷つけ・壊していくような虐待だった。

加害者である親自身はもちろん、

親を殺すほどに苦しめられていた娘ですら、それが虐待であるということに気が付いていない。

殺す・殺されるまでいかずとも、

こんなふうに心に蓋をされ、闇を背負ってしまってる人って意外と多いのかも・・・そんな印象を受けました。

はーっ、それにしても・・・・

やはり島本さんの作品は読んでて精神的にきついものがあります。

この系統でついに直木賞取っちゃうとは・・・。

 

父親殺しの真実を解き明かす以外にも、

過去になんらかの関係があったと思われる主人公と義弟の関係も描くもうひとつのテーマもあります。

これがあることで物語により一層の深みとラブサスペンス的なドキドキが増しました。

 

正直、タイトルの「ファーストラヴ」が何を意味するのか、私にははっきりとはつかみきれてません。

読み込みが甘かったのかなぁ・・・・(;´・ω・)

単純に「初恋」ととらえてはいけない、ということはわかるんだけど・・・。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:26 | category:    島本理生 |
# 咳をしても一人と一匹

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 

 咳をしても一人と一匹 / 群ようこ(角川書店)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆☆

 

遡ること20年前、マンションの片隅で保護した子ネコ、それが「しい」との出会いだった。

小さな体ながらも隣室の飼い猫(オス)に襲いかかったり、

外ネコとも渡り合ったり…そんな最強の“女王様”も、今や立派な老齢猫に。

自称・“世界一、飼い猫に叱られている飼い主”の著者が贈る、笑いあり怒りありの日々の記録。

 

 

 

(感想)

 

ただ延々と飼い猫との日々の攻防が描かれるエッセイ集。

似たような争いの繰り返しで、猫に興味のない人にはたぶんつまらない。

けど猫好きさんは「わかるわわかる」とニヤニヤして楽しめる本だと思います。

かわいくって、微笑ましくって、二人のやり取りに何度吹き出したことかわかりません。

 

しいちゃんの鳴き声だけでも、

「にゃあ」「にゃー」「んー」「うー」「うわぁー」「うえー」

「わー」「いやーっ」「うわあああ」「きええー」「ふにゃああ」

「ぎゃあ」「みー」「きゃーっ」「ぐふー」「ぎえー」「ぎゃああ」

「あーっ」「にゃあん」「ぎー」「あーん」「ぎいい」「

「きえええええ」「わあああああ」・・・・などなど、

ここには書ききれないほどのレパートリーがあり、そこに愛情の深さを感じました。

嬉しい声・怒ってる声・・・気持ちをちゃんと聞き分けようとしてるのが伝わります。

下僕扱いされてもかわいい、睡眠不足になってもかわいい。

これは猫好きにしかわからない愛の境地なんでしょうね。

 

実は私も春から猫を飼う予定です。

この本を読み、これほどの愛を持って下僕に徹せられるかな?

睡眠不足、大丈夫かな?

・・・と、今までは考えてこなかった不安に襲われたこともたしか。

でも、感情のある生き物相手なんだからいいことも、悪いことも受け入れる。

群さんとしいちゃんのように、一緒に笑ったり喧嘩したりして生きていきたい。

その思いはさらに強くなったのでした。

今の時期にこの本を読んでおいてよかったです!

 

・・・それにしても19年間一度の外泊もせず猫と一緒にいるとは・・・。

驚いた以上に、その下僕ぶりに尊敬の念すら覚えます。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:58 | category:    群ようこ |
Categories
Archives
Profile
Comments
Trackback
Mobile
qrcode
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
Search this site
Sponsored Links