隣り近所のココロ・読書編

本の虫・ともみの読書記録です。
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# 危険なビーナス
評価:
東野 圭吾
講談社
¥ 1,100
(2016-08-26)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 危険なビーナス / 東野圭吾(講談社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

弟が失踪した。

彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。

楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。

兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、

時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。

 

 

 

(感想)

 

夢中になってあっという間に読んでしまいました。

でも、冷静になって評価すると東野作品にしては弱い気も・・・。

タイトルから疑うべき人物が想像できちゃうし、

以前の東野作品にあった切なさというか、

人間の最も人間らしい感情・・・みたいなものが見えないんだよなぁ。

面白いんだけど、東野さんだからこそ期待しちゃうものもあるんですよね。

そもそもの読者の期待値が高いから、そこそこの出来でも物足りなさを感じちゃうんです。

 

主人公の伯朗と勇磨の楓を巡る争いなんて、

「エロいおっさん何やってんだ」かんじだしねー。いやねー。

伯朗が単純バカすぎて、呆れちゃう。

こんな男に読者は共感・応援できないぞ。

 

楽しめたけど、「え?この人が犯人?」って結末もあっけなく、

2時間サスペンス的なお話でした。

| comments(0) | trackbacks(0) | 14:58 | category:    東野圭吾 |
# 緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~

JUGEMテーマ:小説全般

 

 緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~ / 下村敦史(講談社)

 

 個人的な評価 ☆☆

 

新設された「緑の窓口」への異動を言い渡された区役所職員の天野優樹。
えっ…、それって切符を買うところじゃ……。
疑問を抱いたのも束の間、

「庭にあるスギの伐採をめぐって家族仲がギスギスしています。なんとかしてください」との依頼が届く。
そう、ここは市民の樹木トラブルを解決する部署だった!

笑って泣ける、人の心と樹木をつなぐ6つの連作ミステリー。

 

 

 

(感想)

 

何かで紹介されていたのを思い出して読んでみたんだけど・・・・

うーん、キャラもセリフもマンガチックで、こりゃライトノベルだなー。

私が読むには軽すぎました。

てか、この市役所、どーなってんの?

毎回簡単に樹木医呼んで、費用の方はどうなってるの・・・とか余計な心配しちゃいます。

 

樹木医という着眼点は悪くないし、

最後の母親を仲直りする章は唯一グッとくるものがあるけど、

要は私には合わなかったってことなのかなぁ。

続編ありそうだけど、おそらく読みません。

| comments(0) | trackbacks(0) | 16:32 | category: 作家名 さ行 |
# 淳子のてっぺん
評価:
唯川 恵
幻冬舎
¥ 1,836
(2017-09-07)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 淳子のてっぺん / 唯川恵(幻冬舎)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

2016年10月に逝去した登山家・田部井淳子。

男女差別が色濃い時代、

女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した彼女は、

どのように生き、どのように山に魅入られたのか―その物語を完全小説化。

山を愛し、家族を思い、人生を慈しんだ淳子が、

その“てっぺん”に至るまでの、辛く苦しくも、喜びと輝きに満ちた日々。

すべての女性の背中を優しく押してくれる、感動長篇。

 

 

 

(感想)

 

実在した登山家・田部井淳子さんの物語を小説化したものです。

唯川さんといえば恋愛小説が得意な印象なので、

今回はとても意外なジャンルを手掛けられたという気がします。

山の専門用語など私には難しい部分もあったのですが、

もともと唯川さんの文章は簡潔で読みやすいのが特徴でもあるので、

唯川さんの文章だから助けられた・読みこなせたとも感じています。

そして嫉妬や愛する人を思う切なさなど、

女性らしい感情がしっかり描かれているのも唯川さんだからこそと言えましょう。

 

女だてらに偉業を成し遂げた淳子さんはもちろん素晴らしいです。

でも、私はそれよりも旦那さんのサポート力・理解力に脱帽!

こんな旦那さん、いるんですか!?

どこまでがフィクションなんですか!?

旦那さんが妻の夢に協力する姿勢にただただ感動しました。

 

タイトルの「淳子のてっぺん」ですが、この「てっぺん」というのは

淳子さんが制覇したエベレストやアンナプルナなどの世界的に有名な山々のことではありません。

ここに淳子さんが人生で得たものの素晴らしさが詰まっています。

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:42 | category:    唯川恵 |
# 約束の冬(上)(下)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 約束の冬(上)(下) / 宮本輝(文藝春秋)

 

 個人的な評価 (上)☆☆☆、(下)☆☆☆

 

その家の完成と同時期に父が亡くなった。

以後10年間住む者のなかった家に、留美子は母とともに戻ってきた。

税理士を目指し、努力しつづけてきた10年という歳月。

妻子ある男との恋に消耗した時間だったが、32歳になった留美子の元に、

10年前手渡されたものの忘れ去っていた、見知らぬ少年からのラブレターが再現した。

「10年後の12月5日、蜘蛛が空を飛ぶ場所であなたにプロポーズします」。

甘すぎないロマンチシズムが全編にただよう、著者渾身の長編小説。

 

 

 

(感想)

 

上下巻まとめての感想になります。

 

まず最初に10年前のラブレターを気持ち悪いと思ってしまったのと、

偶然が重なりすぎる点に違和感を覚えてしまい、

他の宮本輝作品ほどハマれませんでした。

けど、それぞれの人生に大切な「約束」があり、

その約束を守ろうと謙虚に生きる姿には胸を打たれます。

 

質のいい木材で作る家具・葉巻・高級和食店・・・

贅沢な趣味・時間の使い方が描かれているのもこの作品の肝。

人間関係にしても、趣味や物にしても、

様々な経験を経た来た大人でないとわからない味わいや深みってある。

その趣のようなものを、これらの描写を散りばめることでうまく表現してあります。

 

あとがきに「大人の幼児化」について書かれていますが、

たしかにそれは幼稚な大人の極みともいえる私でも感じてること。

そんななか、心の在り方であったり、品位であったり、

大人のあるべき姿を見せてくれた作品だったと思います。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:26 | category:    宮本輝 |
# かがみの孤城
評価:
辻村 深月
ポプラ社
¥ 1,944
(2017-05-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 

 かがみの孤城 / 辻村深月(ポプラ社)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆☆

 

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、

ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。

そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作

 

 

 

(感想)

 

いやー、面白かった!一気読み!

2017年のうちに読んでいたら、間違いなくベスト5に入ってたと思います。

 

正直、前半は7人の置かれている境遇の描写が足りないと感じたり、

散りばめられた伏線からからくりに気づいてしまったりもします。

けど、大人の読書家の厳しい批評なんてどうでもいい。

この本は子供でも難しく感じることなく読める本であってほしい、まずはそれが最優先。

届けたい世代が苦しむことなく読めるレベルをちゃんと考えて書かれた本だと思いました。

ファンタジー感が強いのも、届けたい世代に合わせてるからです。

7人のような悩みを抱えている子供たちを救いたい・支えたいという

著者のあたたかい思いにあふれています。

 

最後の最後に予想もしていなかった真実が待っていて、胸がいっぱいになりました。

| comments(0) | trackbacks(0) | 10:27 | category:    辻村深月 |
# 月夜の散歩
評価:
角田 光代
オレンジページ
¥ 1,337
(2017-11-01)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 月夜の散歩 / 角田光代(オレンジページ)

 

 個人的な評価 ☆☆☆☆

 

どうでもいいことを、ああでもないこうでもないと考えては書いている。

そのことの不変に感心し、

そうしてちょっと、よかったな、とも思う−。

ささやかで愛おしい日常を角田光代が綴る...

 

 

(感想)

 

オレンジページでの連載をまとめた作品で、

「よなかの散歩」「まひるの散歩」に続く第3弾です。

ささやかな日常を切り取ったようなエッセイなのですが、

オレンジページらしく食べ物の話題が豊富です☆彡

各章の終わりに角田自身が撮影した食べ物や愛猫・トトちゃんの写真があり、

それに添えられた一言にほっこり癒されます。

けどその写真は白黒だし、プロの写真でないから全然おいしそうに見えなくて・・・。

それがまた角田さんらしいんですよねー。

そのゆるさがたまりません( *´艸`)ププッ

 

角田光代さんなんてったら、女流作家ではトップもトップの人で、

直木賞も受賞してる大先生のはずなんだけど、

その「凄み」っていうか「貫禄」っていうかがいい意味でまるでない。

庶民的で、私たちと同じような感覚で物事を見ているから共感できる部分が多く、

著者と読者の距離感を感じないのがいいと思います。

こういう読んでて疲れない、

肩ひじを張らない読み物を欲してるときには最適です。

 

それにしても・・・・。

こんなに食べることや料理をすることが大好きな人が少食だなんて

なんという運命のいたずらですかね!!

 

P.S 角田さん。

私は素麺南瓜は、

トマトとカニカマと一緒にマヨネーズ和えにした食べ方がいちばん好きです。

切り干し大根風は食べたことがないので、今年、チャレンジしてみます!

 

| comments(0) | trackbacks(0) | 15:26 | category:    角田光代 |
# どん底名人
評価:
依田 紀基
KADOKAWA
¥ 1,620
(2017-11-10)

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 どん底名人 / 依田紀基(角川書店)

 

 個人的な評価 ☆☆☆

 

「私はこの本を、遺言のつもりで執筆した」
北海道から単身上京して内弟子となり、囲碁界の頂点を極め、

しかし女やギャンブルに溺れ下り坂に至るまでの明暗を、

自ら向かい合い書き抜いた類まれなる自伝。

 

 

 

(感想)

 

囲碁棋士・依田紀基の自伝。

タイトルに「どん底」とあるように、

たしかに波乱万丈、人生すごいところまでいっちゃってるんですね・・・。

けど、自分をどん底に追い込んだのは依田さん自身でしかないし、

自業自得だろうという感想しか持てませんでした。

囲碁界も若手がどんどん台頭してきてるけど、

私は依田さんだってまだまだ第一線の棋士だと思うけどなぁ。

50歳は「遺言」なんて言って枯れるような年齢ではないですよ。

もう地獄見ちゃったんだから、

開き直るような気持ちでまだまだ頑張ってほしいです。

 

自分の行いのせいでどん底味わった自業自得のこの人だけど、

何よりも「この人、ダメだろ」と思うのは、

別居中の子供たちから会ってもらえないような状況であるにもかかわらず、

こんな本を出してること!!

別居してて直接伝えられない状況だから、

本という形で自分が人生で学んだ経験を子供たちに伝えたいと書いてはいる。

でも、バクチ・酒・女におぼれ、最高で8股してたなんて、

そんなことを世間にさらしてくれるなよ・・・・。

子供全員未成年なのに、

こんなん読んだらどう思うよ・・・かわいそうだよ・・・。

この人生、いま、本という形で未成年の子供に知らせるってどうよ?

自伝出すのは勝手だけど、奥さまや子供たちの気持ちを考えると

「息子たちに伝えたい」なんて書くべきじゃなかったのではと思います。

あまりに自分勝手としか思えません。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:36 | category: 作家名 や行 |
# ランチ酒
評価:
原田ひ香
祥伝社
¥ 1,512
(2017-11-14)

JUGEMテーマ:小説全般

 

ランチ酒 / 原田ひ香(祥伝社)

 

個人的な評価 ☆☆

 

犬森祥子の職業は「見守り屋」だ。営業時間は夜から朝まで。

ワケありの客から依頼が入ると、人やペットなど、

とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。

そんな祥子の唯一の贅沢は、仕事を終えた後の晩酌ならぬ「ランチ酒」。

孤独を抱えて生きる客に思いを馳せ、離れて暮らす娘の幸せを願いながら、

今日も昼どき、最高のランチと至福の一杯!!

 

 

 

(感想)

 

主人公の祥子も、彼女のお客さんたちも孤独を抱えている。

その寂しさを紛らわせるのが仕事の後に食べるランチ、+お酒。

そう、彼女はランチの後に帰宅して就寝する生活をしているので、

ランチとともに晩酌ならぬ「ランチ酒」も楽しむのでありました。

 

連作のスタイルで、各章ごとにランチとお酒も出てきます。

ランチの方はバラエティ豊かで美味しそうなんだけど、

お酒の方に飲み足りないような物足りなさを感じるのが残念。

お酒のバリエーションがなぜか

「ビール」「日本酒」「ワイン」程度しか出てこないんだよなぁ。

どうせなら流行りのレモンサワーやハイボール、カクテル各種・・・

などなどいろんなものに手を出してくれればよかったのに。

 

物語の方も薄っぺらいです。

肝心の深い部分を描かずに寸止めで終わっちゃう。

起承転結の「結」がない。これじゃ読者は消化不良になりますわ。

 

ちょっと読み応えが足りませんでした。

ライトな読者層に向けた本なのかもしれませんね。

「孤独のグルメ」「ワカコ酒」路線の映像化をねらってそう・・・。

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:17 | category: 作家名 は行 |
# 2017年の面白かった本

1年間の読書総括、別ブログの方にまとめました。

 

こちらです

| comments(0) | trackbacks(0) | 19:04 | category: - |
# 今夜は心だけ抱いて

JUGEMテーマ:小説全般

 

 今夜は心だけ抱いて / 唯川恵(朝日新聞社)

 

 個人的な評価 ☆☆

 

17歳の女子高校生の娘と47歳のバツイチの母親がある日、

ビルのエレベータが急直下事故に巻き込まれ、ふたりの心は入れ替わってしまう。

……若いカラダと熟れたココロ、熟れたカラダと若いココロ、

さて女はどっちで恋を始めるのでしょう?

 

 

 

 

(感想)

 

2人の人間の心が入れ替ってしまうというお話は、

これまで数多く発表されてきたけど、

これは入れ替った10代と40代の母娘のそれぞれの恋愛と性に重きを置いた作品。

2人の親子関係や歩み寄りを丁寧に綴るのがテーマではありません。

女性心理を描くのが得意な唯川さんらしい「入れ替りもの」と言えるでしょうね。

 

しかし、この母親、気持ち悪かったな。

経験があるから我慢できないのかもしれないけど、

娘の肉体を大切にしてないように感じられるのがどうも不快でなりません。

性体験があるかどうかもわからない娘の体を預かっておいて、

吉岡さんや須加さんとああいうことをする母親がいますか?

これには思いっきり引きました。

この不快感が、私のこの作品への全体的な評価を思いっきり下げました。

一方で娘の方は、深尾さんと大人の恋を育んでいく。

両者の対象的な恋模様が面白かったです。

 

「大人たちは愛の言葉の代わりに、胸の奥にある引き出しを開け、

その中にしまい込んでいたものを少しずつ見せてゆくものらしい」 という一文は素敵だったなぁ。

この場面で深尾さんが話した子供時代のやんちゃなエピソードにも大人の女はキュンとする

恋のはじまりの淡い時間・・・この場面は何度も読み返してしまいました。

| comments(0) | trackbacks(0) | 11:22 | category:    唯川恵 |
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